「エキサイト公式プラチナブロガー」スタート!

PMF GALAコンサート@Kitara2016

【プログラム】
第1部
1 ファンファーレ
2 プッチーニ: 歌劇「ラ・ボエーム」からムゼッタのワルツ「私が街を歩けば」
3 イザイ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第4番ホ短調 作品27-4から第1楽章
4 PMFヴォーカル・アカデミーによるオペラ・アリア集
 1)ロッシーニ:歌劇「セヴィリアの理髪師」から「オレは町の何でも屋」
 2)ドニゼッティ:歌劇「ラ・ファヴォリータ」から「私のフェルナンド」
 3)ヴェルディ:歌劇「ドン・カルロ」から「フォンテンブロー!…私は彼女を見て、その微笑みに」
 4)ドニゼッティ:歌劇「ランメルモールのルチア」から「あたりは静けさに包まれ」
5 ヒナステラ:フルートとオーボエのための二重奏曲 作品13
6 シューベルト:八重奏曲ヘ長調 D.803から第6楽章
7 PMF讃歌~ジュピター

第2部
8 メンデルスゾーン:交響曲第4番イ長調 作品90「イタリア」
9 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品77
10ショスタコーヴィチ:交響曲第8番ハ短調 作品65

連日30℃近い暑さが続くものの、朝夕の涼しさと湿気の少ない風が救い。
GALAも今年で5年目。オシャレして参加する方も年々増えてきたようですが、
盛夏のひとときを楽しむのは相変わらず女性が一枚上手ですね。
また、ピクニックコンサートならぴったりのTシャツスタイルも依然目につくので、
組織委員会の意図する「GALAではオシャレしてひとときを楽しんで」という
スタイルの定着にはまだ時間がかかるのでしょうか。
第一部はおなじみ天羽明恵さんの司会進行で。
1のファンファーレに続く2では赤のドレスへ素早く着替えて(驚!)華やぎを演出。
3では追加出演が決まった注目のレオニダス・カヴァコスが登場し、実力の片鱗を披露。
せめて第4番全曲を聴きたかったなー。

続いて昨年より設けられているヴォーカル・アカデミーによるオペラ・アリア集。
ピアノ伴奏で4名が一曲ずつ披露してくれたが、1)4)が印象深かった。
ただ、PMFオーケストラとの共演機会は今夏もないようなのですが、
昨年も記したとおり少々物足りない。

第一部残りの2曲はPMFアメリカの教授陣による演奏。
5はデュトワ時代の数々の名盤で活躍したティモシー・ハッチンズのフルートを
生で聞けたのは何より。6は時間の関係上第6楽章だけとなったようですが、
急造アンサンブルとは思えぬうまさ。

7ではGALA恒例の「PMF賛歌」をゲルギエフ指揮で。
ゲルギエフ指揮で素人が歌えるなんてそうそうあるもんじゃありませんから
当然起立して歌いました。今年はステージ準備の間に天羽さんが客席に向けて
「さぁ、皆さん立ちましょう。大きく背伸びしましょう。」
と呼びかけたため起立する人が多かったですね。昨年はこの声がけがなかったため
座ったままの人も多く、客席との一体感に欠ける状態だったのですが、これは改善されました。

ここまでで17時にあと数分。15分休憩の予定だったのですが、ステージ準備に時間が
かかったようで結局25分遅れに。今年の公式HPでは第2部開始時間は「17時~(予定)」と
なっていましたが、公式プログラムは「17時~」と断定的に記されていてちょっとチグハグ。
昨年までの約1時間遅れの遅延状況からみればかなり改善されたとは思うのですが、
これなら公式には「17時30分~」として余裕をもたせても良かったのではないかと思います。
GALAの定着とともに客も慣れて第二部だけ聴きたいという人もでてくるでしょうから、
より的確な時刻にしてあげたほうがよいのではないでしょうか。

また、今年は第1部の曲間で頻繁に途中入場が繰り返され、少し興を削いだ。
天羽さんのMC時間が長い(つまりステージ準備に時間がかかる)場合は許容されるとは思う
のだが、例えばMC時間の短い5と6の間での誘導には演奏への集中を妨げるので疑問を感じた。
途中入場もMC時間が長い場合にまとめてする等のメリハリをつけてはどうだろう。

第2部からは通常の演奏会スタイルだが、ゲルギエフと独墺モノはさてどんなものか、
と思っていたのだが、あにはからんや。8、9ともにオーソドックスな演奏スタイルの展開で
至極まっとう。さすが、ゲルギエフです。また、プロA、プロBと聴いてきて
今夏のPMFオーケストラの仕上がり具合は順調と感じていたが、
ホント常設オケ並のアンサンブルの良さに仕上がっていると感じました。
また、カヴァコスのヴァイオリンは力み返ったところが微塵も感じられないのに、
実に堂々たる歌いっぷりで正統派の美音そのもの。巨匠の趣。これは収穫だった。

終曲のショスタコでは各パートの首席を教授陣が占め、この曲の陰影を色濃く描写する力演。
ただ、曲が終わってもゲルギエフは頭を垂れたままなかなか腕を下ろさないのだ。
ゲルギエフ指揮の演奏会には何度も足を運んでいるが、こんなのは初めてだった。
息詰まる緊張が大ホールを満たす。一体何秒経過したのだろう。
とうとうフライング拍手が起きてしまい、ようやくゲルギエフも腕を下ろした。
当初、祝祭的な場でゲルギエフが何故こんな重々しい曲を選んだのか不思議だったが、
この姿を見て思い浮かんだ言葉は「祈り」だった。
この曲にまつわるエピソード(この辺りはWikipediaを参照してください)や混迷を深める現代、
そして何よりもショスタコーヴィチへのゲルギエフの思いがあの姿に繋がっていたのではないか。
この仮定が当たっているとしたら、PMFオーケストラの最終公演となる東京公演(8/9)は
ショスタコーヴィチの命日と重なるだけに、ゲルギエフが腕を下ろすまでの沈黙を共有できたら
最高ではないかと思う。

TVカメラが複数台設置されていた。
HPでも正式な発表はないが、昨年同様ネット配信する予定なのだろうか。
チケット完売公演だけに、カメラ設置でできた空間以外はほぼ満席。
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# by capricciosam | 2016-08-06 23:53 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

PMFオーケストラ・プログラムB@Kitara2016

【プログラム】
1 メンデルスゾーン:序曲「静かな海と楽しい航海」作品27
2 ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番 作品72b
3 ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」(原曲版)
4 ブラームス:交響曲第4番ホ短調 作品98

PMFの各プログラムは2日間に渡って演奏会が開かれる。
プログラムBはコンダクティング・アカデミー生が2日目に指揮するため曲数が多い。
1日目は全曲をアクセルロッドが指揮するので、ある意味お手本的役割を果たして
いることになる。その1日目を聴いた。

プログラムAから約一週間。指揮者のアクセルロッドは代わらないものの、
教授陣はPMFヨーロッパからPMFアメリカに代わって、さらにオーケストラの充実が
図られたかが試されることになるのがプログラムB。
当日曲順が変更されて2曲目に演奏された2はこのオーケストラの充実ぶりが
よく現れており、特に、弦楽器の合奏は聴いていて芯のある響きが感じられ、
視覚的にも一体感がよくわかった。
また、3は土俗的な荒々しさはあるものの曲自体としての流れが良くないため、
一体的な曲として聴かせるのは容易ではないと思うのだが、PMF生だけでも健闘していた。
休憩前だけでも今夏のオーケストラとしての成熟が順調であることを示していると思う。

ただ、PMFアメリカが加わった4は少々ハラハラした。
第1楽章からアンサンブルが乱れ、なかなか修正されないのだ。
特に金管楽器の突出ぶりが耳についたが、首席奏者は皆教授陣なので頭の中には「?」。
しかし、これも楽章を追うごとに解消されていき、フィナーレは見事に決めていた。
ベテラン・プレーヤーらしく落ち着きを取り戻すとやはり見事なものだ。
また、4の実演は近年では、ジンマン&チューリヒ・トーンハレエリシュカ&札響
聴いて各々感銘をおぼえていたのだが、アクセルロッド流の解釈はどちらとも違うものだった。
楽章間で十分な時間をとり、指揮ぶりも丁寧ではあったものの、やや早めのテンポで
メリハリをつけるため、表現が劇的でかつ推進力が増すので、曲の有する人生の晩年的
枯れた味わいを想像する人にはやや感興が乏しかったのではないかと思う。
演奏自体は良いと思うだけに、これは好みの分かれるところなのだろう。

最後にアンコールを一曲

5 ブラームス ハンガリー舞曲第5番

演奏が停止したときのフライングにはホールから笑いが起こったものの、これはご愛敬。
約9割の客入りか。


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# by capricciosam | 2016-07-30 23:58 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

PMFオーケストラ・プログラムA@Kitara2016

【プログラム】
1 ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲
2 ドビュッシー:交響詩「海」
3 マーラー:交響曲第4番 ト長調

PMFオーケストラが演奏する場合休憩前はPMF生が主体で、
休憩後に教授陣全員が加わるというスタイルが近年定着している。
ただし、休憩前においても若干教授陣が入る訳で、今回のプログラムAでは
ティパニーのライナー・ゼーガスさんは3曲とも加わっていたのですが、
1ではホルンのサラ・ウィリスさんが、そして2ではトランペットの
タマーシュ・ヴェレンツェイさん、トロンボーンのシュテファン・シュルツさんが
各々参加していました。休憩前は教授陣の参加が打楽器と金管楽器だけになっています。
ところで、プログラムAに関して指揮者のジョン・アクセルロッドは

「プログラムAは「天国と地上」と呼びましょう。なぜなら前半は海と、この自然界の
もっとも豊穣な力と人間との関係を表現した音楽をとりあげているからです。
ワーグナーの「さまよえるオランダ人」序曲とドビュッシーの「海」は、音の密度、色彩、
動きの傑作です。休憩後、マーラーの交響曲第4番は、私たちを楽園へ、限りなく無垢な、
天上の王国へといざなってくれます。」
(以上、会場配布パンフレットより引用)

と語っています。
なるほど「さまよえるオランダ人」は幽霊船の話ですから海に関係があります。
確かに「豊穣な力と人間との関係を表現」する上で表現のダイナミクスさが
欠かせないだけにこれらの曲では打楽器と金管楽器は要になったのでしょう。
事実、1は最初の演奏会の1曲目にしては上々で、ワーグナーらしい深々とした響きは
聞き応えがありました。また、2は表現のメリハリがやや乏しく、その分色彩感ももう少し
あればと感じたのですが、なかなかの演奏で、「今年のレベルは期待できそうだ」との思いが。

3では弦楽器、木管楽器の首席は教授陣が占め、教授陣が全員参加して演奏した。
1や2と比べて表現の陰影が深まり、曲の躍動感が増し、「常設オケ?」と勘違いしそう
なくらいの満足すべきレベルだった。教授陣の力たるや流石としか言いようがないのだが、
指揮者のジョン・アクセルロッドさんも多分に寄与していることは間違いない。
後半は教授陣もPMFアメリカに切り替わるが、さらにオケの力が伸びんことを期待したい。
3のソロはバーンスタインのようににボーイソプラノもありと考えると
「無垢な天上」らしさを表現する声がふさわしいのだろうが、その点では今回のソリストの
声質は適している。これで声量があればなお良しかな。

3の第2楽章ではコンマスのライナー・キュッヒルさんが用意していたヴァイオリンに持ち替えた。

「長2度高く調弦したヴァイオリン・ソロが、とりとめのない、一面おどけた旋律を演奏する。」
(以上、Wikipediaより引用)

この場面だったんですが、持ち替えていたとはCDではわかりません。実演ならでは。

客入りは8割程度か。
客電が点り、大ホールが明るくなっても拍手は止みませんでした。
前半を支えた教授陣の最後の演奏会でもあっただけに各パートの教授とアカデミー生が
別れを惜しんで抱擁したり、握手する姿が微笑ましかったのですが、中でも隣り合った
フルートのアンドレアス・ブラウさんとオーボエのジョナサン・ケリーさんが
力を込めて握手している姿が印象的でした。
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# by capricciosam | 2016-07-24 23:06 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

志の輔らくご昼の部@富良野演劇工場2016

今日はPMFとファイターズを一休みして、昨年同様富良野まで足を運びました。
師匠が枕で話していましたが、今回の富良野の落語会は通算16回、連続12年になるそうです。
師匠もほめていましたが、こんなに続くのも運営されているNPO法人の皆さんの努力の賜でしょう。

最初に登場したのは7番弟子の立川志の麿。
ほとんど枕なしで与太郎話の「金明竹」へ。(まあ、時間的制約あるだろうからね)
傘や猫を無難に笑わせ、難所の上方者の口上へ。都合4回繰り返すことになるが、
3回目は滑舌もよろしく早口気味にスーッとやってのけたから会場からは盛大な拍手。
古池やのさげは無難に。

続いて鮮やかな橙色の着物の志の輔師匠登場。
「さわやかな夏、こんな暗闇へようこそおいでくださいました。」(笑)
ホント会場は黒を基調としているから照明がなければ真っ黒だね。
「高座は普通見上げるものだが、ここでは皆さんから見下ろされている。」(笑)
階段状の底がステージだから、そうなっちゃうね(笑)。でも見やすい距離なんだよね。
師匠は東南アジア各地で落語会を開いている話から、落語では同じところで一斉に笑い、
一斉に静まりかえる様を現地の人が「新しい宗教なのか?」とは笑わせます。
楽屋に色々な物が届けられる話では4月に梨が届けられてビックリした話や
夏に事務所にみかんが届けられても驚かなくなった話から「千両みかん」へ。
(師匠の着物の色と枕のみかんのところでピンときたら通ですね。小生はさっぱりです、ハイ。)
若旦那の恋患いと思いきや、実はみかんが食べたいという、しかも夏に。
安請け合いした番頭が四苦八苦するという粗筋はそのままですが、細部は自在。
困った番頭が店先で「はじめが《み》で、終わりが《ん》のものだよ。あるかい?」とやると
「水戸黄門」(笑)「みりん」(笑)と答えが返ってくると、「ハイ、次の問題ガンバロウ」(笑)
おまけに「ある訳ないだろう、うちは床屋だよ」と笑いの波状攻撃。まいったねー。
そして、みかん問屋の蔵を調べたあげくの値付けの問答は師匠の話芸の力の見せ所でした。
この話は人情話のひとつなんでしょうが、下げの味わいは単なる人情話とも言えない
人間のおろかさを突く不思議な味わいの作品ですね。


15分の休憩の後3番目は三遊亭全楽師匠。
「おまえは誰なんだ?」と、立川流の落語会に混じる「不純物」扱いで笑いをとった後、
自分は5代目円楽の弟子と自己紹介して、6代目の不倫釈明会見には指南役がいたはずだと
「あくび指南」へ。粗筋は変えずに、導入の部分はじめ細部は自在にアレンジして笑わせます。
いっしょに来たカミサンはツボに入ったのか、笑いっぱなしでした。

とりは志の輔師匠。
夏には全国各地の落語会で幽霊話が取り上げられているという話から、故丹波哲郎さんや
町内とは一体どこまでなんだ?という体験話や町内でのお化け屋敷での人間関係の中で
「恐がる」ことを覚えていったのに、最近はどんどん恐がることがなくなっているという話に。
師匠じゃないですが、「こういう芸能は同じものが頭に浮かぶから成り立つ」という指摘は
確かに当たり前だけれど大事なことです。
これらを枕に「へっつい幽霊」に。
ところが、話をはじめてすぐに話を止めて、会場を見て一言。
「お客さんの半分は《へっついって何だ?》と思っていらっしゃる顔をしている。」
とへっついの説明に。これはいち早く会場の気配をつかんだのでしょうが、適切でしたね。
後の話の理解が進みます。粗筋はそのままに登場人物の描写ややりとりが実に上手いし、
アドリブも当意即妙。「おまえは誰だ?」「へい、《みかん》の番頭さんです」(大笑)
下げたところで、そのままご挨拶に。
富良野の良さを再び話され、「ひょっとしたら来年も」と口にしたところで
会場からは盛大な拍手が。そりゃ、そうですよ。師匠、期待してます!
最後に「お気をつけてお帰りください。」と言って高座を降りられました。

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# by capricciosam | 2016-07-23 23:46 | みて楽しむ | Trackback | Comments(0)

PMFベルリン演奏会@Kitara2016

【プログラム】
1モーツァルト(シェーファー編):歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」によるハルモニームジークから※
 序曲/僕のドラベッラは/愛の息吹は/お手をどうぞ/恋は小さな泥棒/祝福あれ、二組の花婿と
2 テレマン(ギュンター編):協奏曲 ヘ短調 TWV 51:f1 [トランペット、トロンボーン、ピアノ]
3 ベートーヴェン(レヒトマン編):五重奏曲 変ホ長調 作品4※
4ヒルドガード(マルバッド編):コンチェルト・ボレアリス [バス・トロンボーン、ピアノ]
5リスト(ドクシツェル編):コンソーレション 第3番 [トランペット、ピアノ]
6ドビュッシー(リンケルマン編):「子どもの領分」から
 グラドゥス・アド・パルナッスム博士/小さな羊飼い/ゴリウォーグのケークウォーク
7 ピアソラ(シェーファー編):「タンゴの歴史」から
  ナイトクラブ 1960/ボルデル 1900
※木管五重奏版

PMFベルリンは今夏もベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の管楽器奏者が主体。
曲により演奏者が異なるので先に演奏者を記します。
①フルート:アンドレアス・ブラウ(前首席)昨年に引き続き
②オーボエ:ジョナサン・ケリー(首席)初参加
 今年2月のベルリン・バロック・ゾリステン演奏会にソロとして登場
③クラリネット:アレクサンダー・バーダー~昨年に引き続き
④ファゴット:フォルカー・デスマン:ベルリン音楽大学教授、初参加
⑤ホルン:サラ・ウィリス~昨年に引き続き
⑥トランペット:タマーシュ・ヴェレンツェイ(首席)昨年に引き続き
⑦トロンボーン:シュテファン・シュルツ~2006年以来

※木管五重奏~①②③④⑤

お初の曲も多く予習できたのは少数(しかも原曲のみ)なため、昨年同様耳を傾けているうちに
楽しく時は過ぎた、しかもあっという間にという感じで、実に楽しいひとときでした。
今回も昨年同様木管と金管に別れて演奏していました。
木管五重奏はソロも素敵なのですが、音が溶け合うとまた絶妙。
特に1は全曲聴いたことはなかったのですが、各楽器の掛け合いが実に堂に入っている。
まるでオペラを観た気分になってしまいました。早くも盛大な拍手。
金管で印象深いのは⑥のタマーシュさん。3年連続聴いてうまさに圧倒されます。
2のバロックのきらびやかさ、6の技巧は見事の一言です。

アンコールの前にサラさんが紙を読み上げて日本語で会場に挨拶。
なかなかお上手でした。笑顔の素敵な彼女はPMFベルリンのMCにピッタリ。
今年もSarah Musicのロケをやったのかな。
ということで※に昨年同様PMFアカデミー生の打楽器奏者2名が加わります。
(今回は打楽器奏者のライナー・ゼーガスさんは登場しませんでした。)

8 アブレウ:ティコティコ

楽しくお開き。アンコール曲は定番化するのかな?
ほぼ満席。前売券完売だったが、当日券が20枚ほど販売されたようです。

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# by capricciosam | 2016-07-22 23:28 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

PMFウィーン弦楽四重奏演奏会@Kitara2016

【プログラム】

1 ハイドン:弦楽四重奏曲 ヘ長調 作品77-2「雲がゆくまで待とう」
2 シューベルト:弦楽四重奏曲 第9番 ト短調 D. 173
3 シューベルト:弦楽四重奏曲 第12番 ハ短調「四重奏断章」D. 703
4 ショスタコーヴィチ:弦楽四重奏曲 第8番 ハ短調 作品110

PMF創設以来ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は指導陣の主要な柱だった。
コンマスのライナー・キュッヒルさんは参加9回(4年連続)となったが、
来月には定年を迎えるはずだから、現役としては今回が最後の参加となるのかな。

プログラムは古典、ロマン、現代で構成。中でも、お目当ては4だった。
ショスタコーヴィチの作品を取り上げるのは2013年演奏会以来3年ぶり。
彼の作品にはアイロニカルな視点を有する思索的な作品も多く、
この作品も一般的には「ファシズムと戦争の犠牲者のため」に献呈されたという
誕生の背景から入りがちだが、そんなことを抜きにしても聴く者の心をとらえる力に
満ちている。それは、作曲者自身の苦悩する心の一端を作品としてストレートに
反映させていることに成功しているからではないか、と思っている。

5楽章から構成され、続けて演奏される。
重苦しい第1楽章が第2楽章では一転して激しい感情が奔流となって噴出する。
キュッヒルさんの顔がみるみる紅潮していく。
苦しみ、不安、怒り等の決して心地よい感情が連想されることはないのだが、
劇的に変化する様にぐいぐい引き込まれ、最後は第1楽章の重苦しさに満ちて閉じられる。
一瞬の静寂の後の盛大な拍手。秀演。
実演で聴くのは初めてだったが、こんな高いレベルで聴くことができたのは幸運だった。

アンコールは2曲。コントラバスのミヒャエル・ブラーデラーさんも加わります。

5 佐渡おけさ
6 チャイコフスキー 弦楽セレナーデ第2楽章

シューベルトの中では3が印象深い。
「断章」と名付けられたとおりひとつの楽章しかない未完の作だが、
激しい情熱と叙情を感じさせる独立した作品としての魅力がある。
やや早めのテンポでキュッヒルさんがぐいぐい牽引することでより劇的な印象が残った。

前売券完売の人気公演だったが、30枚ほど当日販売も行われたようだ。
(ホール到着時には当日券売り場は閉まっていたのでその点は不明)
それでも若干の空席があり、満席とはならず。

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# by capricciosam | 2016-07-18 19:50 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

小田和正ツアー2016@札幌・北海きたえーる

まもなく69歳になる小田さんの2年ぶりの全国ツアー。
ツアーのタイミングで発売されたのはベストアルバムで、新作ではありません。

「今回のツアー名の「君住む街へ」もまた、思い入れのあるタイトルです。
本来、ツアーはオリジナルアルバムで、新しい曲をたくさん作ってから
やるべきかと思っていましたが、この年齢になると、できるだけ早く、
また皆さんのところへ会いに行ったほうがいいかなと、
自分のことだけではなく、客席の方々の年齢のこともありますから(笑)」
(以上、会場で配布された明治安田生命のパンフレットから引用)

さすがです。小田さんと同年代と思われる世代から若い世代まで幅広いファンが
集まった札幌公演初日に足を運んできました。
5分遅れで会場が暗転すると、ステージ正面巨大モニターに1969年からの
小田さんの映像が次々に映し出されていきます。その間にバンドメンバーが登場し、
最後に小田さんが登場。

<セットリストはツアー初日の静岡からバレバレで、会場ごとに若干異なるようです。
当日小田さんからも特に注意はなかったので、時系列で記事を書いた関係で
明らかになりますので、これから楽しまれる方はご注意ください。>

1 wonderful life~SUBARU CM曲
2 こころ

MC「とっても楽しみにしていた札幌。月曜日から天気に恵まれました。
大いに盛り上がっていきたいと思います。」(拍手)(メンバー紹介)
「ちょっと前にベストアルバムが出たんですが、1枚目はオフコースの曲が
入っているのでオフコースの曲をやりたいと思います。」
そしてセンターマイクでギターを構えながら一言。
「オフコースに嫉妬しちゃいます。」
何故そんな言葉を?と内心驚きましたが、単純に失ってしまった時に対してなのかな。
謎の一言でした。

3 眠れぬ夜~曲前半のアコギ2本のデュオスタイルは鈴木さんとの当時を連想させます。

MC「ステージで何しゃべろうかなと考えているんですが、忘れてしまった(笑)
あの頃(の作る歌は)心象系なので、少し景色を入れてみたらと言われて作った曲です。」
 
4 秋の気配
5 さよなら

MC「僕は同級生の集まりにはできるだけ顔を出そうと思っているんですが、
(売れない頃の)昔は「大丈夫か?」と言われ、オフコースが売れても
いつ人気がなくなり売れなくなるかもしれないので「大丈夫か?」と言われてたんですが、
30代過ぎて言われなくなりました。最近は言われなくなった代わりに
「オマエ、いつまで歌うのか?」と言われ(笑)、この頃は
「オマエ、死ぬまで歌ってくれ」と言われております。」(笑) これには会場大受け
「僕が最初に作った曲です。」と6を始めます。

6 僕の贈りもの
7 愛を止めないで
8 時に愛は
9 心はなれて~ピアノ+ストリングスで。モニターには最後の武道館ライブの映像が。
10 言葉にできない 
11 I LOVE YOU~ジャージーなアレンジ。素敵です。 
12 YES-NO

<御当地紀行>
札幌駅から始まりますが、「ほとんど中国人だな」と北海道観光の現状を的確に指摘。
大通りのトウモロコシについては率直な感想を(まぁ、旬はもう少し先だからね)。
百合が原公園を経てモエレ沼公園では山の山頂を目指します。
北大テニス部の学生に「君たち何年生」と聞いたところ、「1年生です」と答えたら
「なんだ1年坊主か」と途端に素っ気ない反応になったので笑ってしまいました。
藻岩高校前では「君住む街で」のプロモーションビデオに当時の演劇部の生徒が
出演していたという制作裏話を説明してくれました。30年前だそうです。
北海道神宮、市電と続き藻岩山でおしまい。

13 the flag~モニターには会場客席のオヤジのアップが次々に映し出される。
       歌詞がそういう年代へのエールだからね。納得。  
14 伝えたいことがあるんだ
15 恋は大騒ぎ 
16 キラキラ
17 ラブ・ストーリーは突然に
18 風と君を待つだけ
19 たしかなこと

MC「ツアーに出ると故郷というのはつくづくいいなと思います。大事にしてください。」

20 my home town~モニターには札幌のモノクロ写真が次々と映し出されます。
21 さよならは 言わない
22 今日も どこかで
23 風は止んだ~映画64(ロクヨン)

MC「さっきの友達の話じゃないけれど、死ぬまで歌うことはないでしょうが、
君住む街から30年。あのプロモーションビデオに出演された藻岩高校の演劇部の方は
(会場に)いますか?(さすがに、初日はいらっしゃいませんでした。)
それでは最後にツアータイトルの曲を歌ってお別れします。」

24 君住む街へ

アンコール1
25 愛になる 
26 YES-YES-YES
27 やさしい夜

アンコール2
MC「ありがとう。オフコースの歌をやります。」
28 夏の終わり
29 ダイジョウブ 

バンドメンバーもマイクを持って小田さんとともに一列に整列して
「クリスマスの約束」で歌うあの曲をア・カペラで。素敵でした。

30 また会う日まで

終演21時20分過ぎ。
3時間近く休憩も大して取らず会場中動き回ってしかもほぼ歌いっぱなし。
なのに後半になる程、声の伸びも良くなった小田さん。
ツアー撤退はまだまだ先なんでしょうね。たいしたものです。
お友達と同様で恐縮ですが、どうぞ死ぬまで歌ってください(笑)

<蛇足>
初めての北海きたえーる。スタンド席でしたが、真駒内アイスアリーナ同様
ステージとの距離も適度で、イスも良好でお尻痛くならず。
ただ、ステージが横長に設定されたので、ステージ側のスタンド席は少々つらかったかな。
もっとも小田さんはあちこち動き回るので、その辺は緩和されているのかもしれませんが、、
また、終演まで時折スタンドから男性が大きな声を出していましたが、
どなり声のせいか肝心の小田さんに伝わらず空回り。
場を盛り上げる方向じゃなく、進行を邪魔しがちだったのが少々残念でした。
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<追記7.16>記事の一部に加筆、修正しました。


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# by capricciosam | 2016-07-13 23:56 | 音楽 | Trackback | Comments(0)

フランス国立リヨン管弦楽団@Kitara2016

【プログラム】

1 ラヴェル スペイン狂詩曲
2 ラヴェル 高雅で感傷的なワルツ
3 ラヴェル ダフニスとクロエ 第2組曲
4 ムソルグスキー(ラヴェル/スラットキン編曲)組曲「展覧会の絵」

「ラヴェルの管弦楽曲は、①オリジナルなもの、②自作あるいは他の作曲家のピアノ作品から
の編曲、そして③バレエ音楽の大きく3つのカテゴリーに分けることができ、本日はこれら
すべてのカテゴリーを鑑賞できる。」
(以上、配布されたパンフレットから引用、①②③は筆者追記)

「おっ、そうなんだ。でも①ってどれだ?」と思って眺めると、有名な4は②だし、3は③か。
残る2はきっと②だから、そうすると1が①を指すという訳か。
4もムソルグスキー作品というより編曲したラヴェルの印象が強いので、今回は
「オール・ラヴェル・プロ」と言っても間違いではないだろう。
しかも、本場フランスの伝統あるオーケストラだけに期待は大きい。

全国ツアーの初日だけに長旅の疲れが演奏に出るのではないかと心配したが、杞憂だった。
どの作品も色彩感あふれるだけにアンサンブルのみならず、各パートの味がほしいところだが、
スラットキンさんの指揮のもと1から弦楽器の響きは艶やかで、管楽器が絶妙。
その上、オーケストラがフルパワーを発揮しても音が混濁せずに大ホールを満たすのだから
たまらない。

鳴りやまない拍手に応えアンコールをスラットキンさんが客席に向かって説明してから始まる。

5 オッフェンバック  歌劇「ホフマン物語」からホフマンの舟歌
6 スラットキン ツイスト・カンカン

6はオッフェンバックの「天国と地獄」の有名なフレーズを打楽器でやるという趣向が楽しい。

客入はやや空席が目立ち7~8割程度か。
今年の《Kiara ワールドオーケストラシリーズ》の1回目だったのですが、
ひと頃に比べ実力のある指揮者&海外オーケストラのKitaraへの来演数が減っているので
少々もったいない感じでした。
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レナード・スラットキンさんは今なお世界的に活躍されていますが、28年前に来札されて
北海道厚生年金会館(現ニトリ文化ホール)で演奏会を行っています。
オーケストラはロンドン・フィハーモニー管弦楽団で、テンシュテットが病気で退任し、
ウェルザー=メストが就任する前の空白の年だったように記憶しています。
この時ドヴォルジャークのチェロ協奏曲で協演したソリストは堤剛さんでした。
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# by capricciosam | 2016-06-23 23:28 | 音楽 | Trackback | Comments(0)