ジャーナリストの筑紫哲也さんが亡くなられた。
長年キャスターをつとめられた「ニュース23」も たまにみる程度だったけれど、あの静かな語り口と うつむき加減のシャイな笑顔が、もう見られないのか、と思うと、 やはりさびしいものだ。 訃報の中で紹介されている経歴等を拝見すると 新聞、雑誌、TVと主要なマスメディアで長期に渡って 大衆に顔を露出して活躍されているが、後にも先にも 筑紫さんような方はいなかったのではないか。 そういう意味でもステレオタイプなジャーナリストではなかった。 私が筑紫さんを意識したのは、あるミュージカルでの パンフレットのコメントだった。 「僕とブロードウェイ・ミュージカルとの出会いは1971年。 根っからの音楽好きだから、たちまちミュージカルの とりこになった。(略)」 当時現役新聞社員でありながらTV番組を持っていたので、 その意外なコメントがよけい気になったのかもしれない。 恐らく駐米特派員として滞在していた当時のことなのだろうか。 後年活躍の場が広がっていく中で筑紫さんが披瀝される 守備範囲の広さというのは、この辺りにもあるんだなぁ、 と改めて感じさせられた。 当時の朝日ジャーナルの編集長時代に連載されて 反響を呼んだ「若者たちの神々」も後日単行本化されてから 読んだ。当時の若者の心をとらえた「神々」にインタビューを 重ねていく訳だが、時間のふるいにかけられて、今となっては どんな活躍をしていた人なのか思い出せない方も多い。 逆に、今に至るまでしぶとく「神」であり続けられた人たちも 少なからずいることに、その慧眼ぶりを感じない訳にはいかない。 もう存在しないという喪失感はあとから効いてきそうだなぁ… 筑紫哲也さんのご冥福をお祈りいたします。
by capricciosam
| 2008-11-08 07:58
| 時の移ろい
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