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オフコースの世界@若い広場

当時、「教育テレビってすごいなぁ」と感心したのが、
この「オフコースの世界」

民放含めたTVに登場しようとしなかったオフコースだけに、
教育TVという意外性にも驚いたものだ。
いわゆる密着取材で、アルバム「OVER」の完成までを追っている。
当時VTR録画して折に触れて楽しんだが、
そのうち誤ってテープに上書きして見られなくなって久しかった。

再放送され、懐かしく観ていた。
当たり前ですが、メンバー、若い!
ホント、当たり前過ぎた感想で芸がない。

ただ、見終わった後、妙な違和感があった。
それは再放送にあたり、カットされたシーンがあったことに気づいたからだ。
当時観た人で気づいた人はいるだろうか。
こんなシーンだ。
小田和正さん、鈴木康博さんを以下「小田」、「鈴木」と略します。

スタジオでの録音が残り少なくなった頃。
スタジオで小田と鈴木の二人が並んで歌っている。
歌い終えて、小田が鈴木のところに立っていき、
再度録りなおそうとすると、鈴木が素知らぬ顔で
調整室に向かって「コーヒーをください」と言う。
小田もすかさず「じゃ、俺も」とは言うが、
自分の席に戻ると、誰に言うともなく
「時間がないんだよ…」
と、一人つぶやく。
しかし、鈴木は素知らぬふりで楽譜を見ている。

二人の当時の関係を象徴するようなシーンだったなぁ、と
今でも鮮明に覚えています。
当時、オフコース内の不協和音が囁かれており、
鈴木康博さんの事実上の脱退はまもなくのことです。
このドキュメントでもこの微妙な雰囲気はこのシーンだけです。
それだけに、今回のカットはどういう意図によるものなのでしょうか。
二人の再接近もあり!?なら嬉しいのですが…

<追記8.25>
リンクさせていただいているぼくてきさんが、この記事に対しての
アンサー記事を書いてくださいました。
ぼくてきさんがカットされていない60分版で鑑賞しなおしたところ、
記事にしたシーンは、実際は次のようなものだった、というのです。
以下、ぼくてきさんの記事から引用させていただきます。

鈴木「コーヒー下さい」
小田「俺も」
鈴木「じゃ、コーヒー二つ」
エンジニア「すいません、16チャンネルの(テープ?とかなんとか)
おかしいんで、ちょっと時間下さい」
小田「もう残された時間は決まってるんだよ。やべーな。」
コーラスにどのハモリを使うか「やってみて決めよう」という段階の場面。
小田さんの言葉は、単純に「機械の調子が悪い」ということに対して
不安に感じたコメントだと私は思いました。

どうやら、私の勘違いだったようですね。ポリポリ。
ぼくてきさん、ご指摘ありがとうございます。

ところで、勘違いをしたのは何故なんだろうか。

この記録は鈴木さんがオフコースに在籍した終盤の記録故に
当時のギクシャク感が、どこかに感じられるはずでは、
という眼差しでこの記録を観ていたことがあるのかもしれません。
鈴木さんが脱退された後に、何回か録画を観ているうちに、
それらしきシーンを見つけ出したつもりで、勝手に納得していた
のかもしれません。
俗に言う、色眼鏡というヤツですね。
しかも、60分版が手元にないまま、検証することもできずに
記憶を頼りに断定的に書く、なんてことはすべきじゃありません。反省。

by capricciosam | 2009-08-06 07:16 | 時の移ろい


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