柳家小三治独演会@真駒内六花亭ホール2010

どうも、驚いちまったねぇ。
何がって、小三治独演会が当たったんだよ。ホントだよ。
あ~、今年も春から縁起がいいぜぇ。

てんで、また足を運んでまいりました。

まずは、今月21日に真打ち昇進を迎える二つ目の柳家三之助登場。
軽い枕から「代り目」へ。
酔っぱらった亭主と車屋のやりとりから、家に戻ってのカミサンとのやりとりへ。
途中話っぷりが一本調子になりかかったが、なかなか聞かせる。
表情がやや荒削りなところはあれど、楽しみな雰囲気がある。

次に登場は真打ちの柳家はん冶師匠。
昨年に続き登場です。
知らないのに知ったかぶりの話で、枕を終えて「千早振る」へ。
ご存じ、この話の典型。
百人一首の
「千早振る 神代も聞かず竜田川 から紅に 水くぐるとは」
の意味を聞かれた知ったかぶりの絶妙な解釈とは?
実は、会場へ向かう道々小三治師匠の「千早振る」を聞いていたので、
この話が始まった時の、内心の驚きたるや。「ええーっ!?」
やはり、試験は諦めちゃいけません。直前のヤマが当たるんですよー
なんて、訳のわからないことを言っちゃいましたが、
はん冶師匠、相変わらず汗をふきふきの渋い声での熱演で
会場は大笑いでした。

三番目は、お目当ての柳家小三治師匠。
体重が減ったそうで、やはりやせて見えますが、体調は良いそうです。
ちょっと間をおいて話し始めたのが、「水」の話。
先月九州で旅公演やっていたら、サントリーの天然水の中身の水が
「南アルプス」「大山」「阿蘇」と3種類のものが出回っていることに
気がついたそうです。中でも「阿蘇」はうまいそうです。
エスカレータの立ち位置も東京と大阪、神戸は違うと言う話から、
アレっと思うことを見つけて歩くと結構おもしろいという話へ。
そして、世の中は皆変人なのに、他人と同じだと安心していられる
という話から30年前はスキーファッションが皆同じだったのに、
イタリアでスキーをしたら、小っちゃい子でもオシャレだという話へ。
その時目覚めたことが、同じ人はいないということ。
自他共に認める親友なんてものより、正反対の方が仲がよい
と、長い枕から「長短」へ。
せっかちと呑気の描き分けの巧みさは、もう見ているだけで楽しい。
緩急の間の取り方の絶妙ぶりは、さすが名人芸です。

20分の休憩の後は羽織を茶系から青系に替えて登場です。
昨年は枕なしで「船徳」を熱演。私にとっては、ありゃ、一生モノでした。
しかし、今年は枕がありました。
歌のリサイタルが今秋2ヶ所(石川県、埼玉県)であるそうですが、
そもそもこの真駒内ホールでやったのが初めてだったそうです。
それで取り上げる一曲をご披露してくれました。
「あぁ、プランタン無理もない」
作詞サトウハチロー 作曲中田喜直
師匠の歌と解説を聞いて、なるほどと思っていたら、歌詞の2番へ。
歌い終えてから、ようやく郭話へ。
吉原の説明をしているうちに、なんの脈絡もなくこんな話を。
「まあ、年取ったから言うわけではないけれど、
生きてるうちです、生きてるうちですよ、楽しいのは。」
そして、「付き馬」へ。
この長い噺は初めてでしたが、退屈のつけいるスキがない。
師匠の表情を見、噺に耳を傾けているだけで、
時間があっという間に経っていた。
いやー、お見事の一言に尽きます。
しかし、また一生モノが増えました。
満足、満足。
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by capricciosam | 2010-02-02 23:52 | 舞台 on stage | Comments(0)


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