札幌交響楽団第528回定期演奏会@Kitara2010

エリシュカさんが4月定期に登場するのも3回目。
ドヴォルザークの交響曲を中心としたプログラムも定番化。
これまでは、2曲目にモーツァルトの協奏曲が置かれていたのですが、
今回は村上春樹さんの「1Q84」で有名になった
ヤナーチェクの「シンフォニエッタ」が置かれたオールチェコプロ。
聴き逃したくない公演となりました。

1曲目ドヴォルザーク序曲「謝肉祭」
冒頭から華々しく熱狂的な展開で始まり、中間部ののどかな雰囲気を経て
再び冒頭の熱狂的雰囲気で終わるため、素人にも聴きやすい。
それ故、最初に客席の気持ちを鷲づかみにしてやろう、と野心が出てきても
おかしくないのですが、エリシュカさんの棒が紡ぎ出す音楽は、あくまでも誠実。
適度に抑制の効いた演奏で、札響から持てる力を引き出しています。

2曲目ヤナーチェク「シンフォニエッタ」
バンダも含めた札響の管楽器群の健闘が光る。
もっとも、ファンファーレから金管楽器がこけたら聴いてはいられないのですが、
今日は安定感があり、安心して聴いていられた。
エリシュカさんの指揮ぶりは1曲目と変わらずに誠実に音楽を作ろうとしている。
そのため、どハデな演奏を期待するむきには物足りないかもしれない。
しかし、札響の音は素朴に響きつつ、よくまとまっており、サウンド的には
このオケの別な側面を引き出しているのでは、という思いは深まる。

3曲目ドヴォルザーク交響曲第5番
6番、7番ときたので今回は当然8番だろう、と思ったら、なんと5番に戻ってしまい、
「えっ、聴いたことないよ」と、あわてて予習。
素朴なメロディーが横溢する感じで、耳になじみやすい。
なにやらチャーミングな感じがする。
今回の定期で2曲目まで聴いて感じていたエリシュカさんの曲作りが
最も端的、かつ最善の形で現れていたような思いがした。
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<追記>
エリシュカさんは演奏が終わっても、なかなか腕を下ろそうとはせず、
じっくり余韻を味わわせてくれる。そんなスタイルが好ましい。
また、定期演奏会ゆえ、会場もそういうエリシュカさんの仕草というかやり方に
なじんでいる定期会員や一般の方も多いはず。

今回もドヴォルザークの交響曲が終わっても同様だった。
しかし、あろう事かフライング・ブラボーが。
1,2曲目にはなかったのに、でかい男の声で。
しかも、定期会員席とおぼしきゾーンから。
今回の定期はライブ録音されるらしい。
これまでのドヴォルザークの交響曲はライブCDで発売されているから、
これは自分の声を残そうという確信犯なのか!?
独りよがりな稚拙な行為は会場全体の余韻をぶちこわすだけだ。
聴衆も成熟せねば。

昼公演。
発売されていないPブロックの大半以外はほぼ満席。

<追記4.25>
作家の佐々木譲さんも同じ演奏会にいらっしゃったようです。
記事名も「フライング・ブラボー確信犯」とズバリ。
やはり、あんなブラボーはいけません。
その上、拙記事もリンクで紹介していただきました。
佐々木さん、ありがとうございます。

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by capricciosam | 2010-04-17 22:14 | 音楽 | Comments(0)


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