内田光子&クリーヴランド管弦楽団@Kitara2010

札幌にKitaraが開館して以来、海外の有名オケが数々来演。
ウィーン・フィルやベルリン・フィルさえも来演している。
日本の一地方都市としては、なんと幸せなことか。
しかし、何故か米国のBIG5は来演叶わず(私の記憶に間違いなければですが‥)。
それが、とうとうクリーヴランド管弦楽団の来演が実現。

クラシック音楽入門当時、小生が親しんだのはG・セル時代の廉価版から。
それだけに、継承されただろうサウンドが生で聴けると思うと
自然に期待が高まるというものです。
しかも、ソリストは内田光子さんです。
2月にはベルリン・フィルの定期演奏会をストリーミングで聴いたばかり。
(あの時のベートーヴェンも堂々としていました。)
内田さんもKItaraは初と思ったら、配布されたパンフによれば
2001年以来とのことですから、2度目なんですね。
しかし、この組み合わせでの来札はめったにないでしょうから、
こりゃ、聞き逃せません。

今夜はオール・モーツァルト・プロ。
1曲目ディヴェルティメントニ長調K136
コンマスの弾き振りで、チェロ以外全員立って演奏。
モダン楽器ながら、ちょっと渋めのつややかな響き。
聴きながら、思わず顔がほころぶ。

オケが一旦ハケた後、ソリストが客席に背を向けるようにして
ピアノが中央に配置される。
「やぁ~、ほんとに指揮されるんだなぁ‥」
一旦着席されると、ピアノにつかまりながら立ち上がって
始まった指揮は、なかなか堂に入ったもの。

2曲目ピアノ協奏曲第20番ニ短調
総じて所有するテイト/ECO盤と印象は変わらない。
芯のある、やや重い音が、暗く、劇的な展開が印象的な
この曲にはふさわしい。
カデンツァは内田さんオリジナルだったのだろうか。
内田さんは指揮もピアノも、どちらも没頭しているかのようで、
中途半端な印象はない。
ピアニストの余技を越えている雰囲気すらある。

3曲目ピアノ協奏曲第27番変ロ長調
最晩年らしく、淡々と語られるが、どこかしら高みにある
かのような雰囲気がある作品を、内田さんは丁寧に仕上げていく。
やはり、これは作品への共感なくしては無理だろうな、
と一瞬思ってしまった。

ほぼ満席の万雷の拍手に応えてアンコール。
なにも用意していなかったのか、コンマスと長々と打ち合わせ。
そして、始まったのが第27番の第3楽章。
約10分にもなろうかという豪華なアンコールでした。

ところで、内田さんのお礼の挨拶は上体を足につけんばかりにして
やられる丁寧さなのだが、正直身体の柔らかさには驚いた。
同じように驚いた方は多かったようで、
帰りに歩いていると、結構耳にしましたね。

至福の一時に感謝しつつも、少し不満も。
今回のオケの編成はクリーヴランド管としてはフルサイズではなかった。
また、音楽監督のF・W・メストも来日していただけに、
このコンビで聴きたかったな、という欲求も残ったのが正直なところ。
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by capricciosam | 2010-11-10 23:44 | 音楽 | Comments(0)


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