ガイドドックオープンデー2005②

■ 老犬ホーム
  
   協会の構内のあちこちには盲導犬や訓練中の犬たちがいる。
   それはそれで、若く、かわいらしくて来場者の人気を集めている
   のだが、それとは別に施設内でもひときわ人だかりが目立つ
   場所がある。それが「老犬ホーム」だ。
   
c0007388_131356.jpg

   盲導犬として活躍して、体力の衰えとともに一線からリタイアした
   彼らをひきとって、死ぬまでの余生のめんどうをみている。
   
c0007388_14351.jpg

   彼らの老化は後ろ足からくるそうで、床にしいたふとんに
   寝そべって下半身を動かさずにいるものもいる。
   それに比べリタイアしてまもない犬たちは外見上は結構活発。
   
c0007388_144494.jpg

   一般に、現役で活躍している盲導犬は吠えないようだ。
   ここ老犬ホームでも同様だが、昨年は忘れられない光景を
   偶然目にした。
   かつてのユーザーがリタイアした老犬を訪ねてきたところらしく
   ユーザーが犬の首を抱きかかえて、「元気でいたのか」と頭を
   なぜてやると、犬も嬉しそうに前足をしきりに出して吠えていた。
   現役であった時は、決して吠えることなく、感情を押し殺して
   自らの果たすべき役目に徹していたのだろう。
   ユーザーにとっては「大事な目」であり、なによりもかけがいの
   ない大事なパートナーであった訳だが、犬にとっても一生の
   大半をともに過ごした大事な相手であったわけだ。
   それが、かつての役割を投げ捨ててしまったかのようにして
   感情を露わにして吠えている。
   その絆の強さを目の当たりにして、心動かさずにいることは
   難しかった。
   
   構内の片隅には天寿を全うした老犬たちの慰霊碑があり、
   毎年供養が行われている。
   慰霊碑には「霊犬安眠」と刻まれている。
   この日も女の子が慰霊碑にお水をかけて手を合わせていた。
   
c0007388_155166.jpg

   その様子をカメラに納めてから、私も少々厳かな気持ちで
   手を合わせた。
   
    
   
[PR]
by capricciosam | 2005-04-26 01:12 | 時の移ろい | Comments(5)
Commented by aiden301 at 2005-04-26 01:20
capricciosamさん、はじめまして。
唯一、北海道盲導犬協会には老犬ホームがあると聞いていました。TVでホームの模様を見たりしたこともあるのですが、あらためてこうして、capricciosamさんの記事で様子を拝見することができ、感慨ふかく思います。
Commented by capricciosam at 2005-04-26 22:54
>aiden301さん
 はじめまして。北海道盲導犬協会だけにしかなかったのですか!?
 全国では約900頭の盲導犬が活躍しているそうです。彼らのリタイア
 後の余生はどうなっているのでしょうか。放置されているとしたら、
 そりゃ、あんまりですよね。 
Commented by aiden301 at 2005-04-27 01:50
capricciosamさん、こんにちは。

コメント、TBならびにリンクをたいへんありがとうございました。
私の方からも明日、キャプションを添えさせて頂き、リンクページの方からリンクをさせて頂こうと思っております。
今後ともよろしくお願いいたします。

リタイア後の盲導犬に関してですが、日本盲導犬協会の場合は、リタイア(-犬)・ウォーカのご家庭等で、のんびり安心できる余生をすごしており、また、近々新たに完成する日本盲導犬協会関連施設には、リタイア犬が過ごす施設も含まれるようです。
余生はやはり、安心でき、のんびり充実した時間が過ごせるのがいいですよね。
Commented by f16fightingfalcon at 2005-04-27 07:53
おはようございます。読ませて頂いて、リタイアした盲導犬、というところに初めて思い至りました。必要とされる方々にとっては、何物にも代え難い存在なのですね。
Commented by capricciosam at 2005-04-27 23:47
>aiden301さん
>余生はやはり、安心でき、のんびり充実した時間が過ごせるのがいいですよね。
まったく、そのとおりで、彼らリタイアした盲導犬にはその資格が十分あると思います。
>f16fightingfalconさん
どうしても活躍している場面しか目にすることがないので、彼らがリタイアした後を想像することは難しいですよね。私もTV等で紹介され、実際に目にしてその意義を強く感じました。


<< ガイドドッグオープンデー余談 ガイドドッグオープンデー2005① >>