札響コンサートinちとせ@千歳市民文化センター2011

地震と大津波が発生してから2週間以上経過した。
未曾有の天災による被害は、いまだ全容も明確ではない。
それだけに被災された方へのお気の毒という気持ちは、いまだ消え去ることはない。
しかし、天災がトリガーとなったとは言え、東京電力の福島第一原発事故は
いくら「想定外」と弁明しようとも、安全設計思想の未熟さから生じた人災であることは
明らかで、いまや国内のみならず国外も巻き込んだ強いストレス源になっている。

北海道に居住する者の一人としては、とりあえず日常生活になんら支障はないので、
さしあたり義捐金に募金して、遅々として進まない現状に
ニュースを見てはやきもきしている訳です。
この「やきもき」も「ちりつも」状態になってくると、なんとなく心の底に澱んで
気分を重くしがちなんですね。
もちろん、被災された方とは比べものにならないことは十分承知しているのですが、
やはり気分転換が必要になります。
それに、普段と変わらない経済活動がone for allにもつながります。

そんな折、ちょうど良い演奏会が開かれることがわかりました。
休日なので、ちょいと足をのばしてきました。

1曲目 モーツァルト/フィガロの結婚序曲
2曲目 シューマン/ピアノ協奏曲
3曲目 ベートーヴェン/交響曲第7番
アンコール ドヴォルザーク「チェコ組曲」よりポルカ

一番聴きたかったのは、2曲目のピアノ協奏曲。
ピアノ協奏曲には数多の名曲があるのですが、この曲はクラシック入門当時に
聴いた時からすんなり耳になじんだ一曲で、好きな曲のひとつです。
でも、どういう訳か実演で聴いた記憶がない。
どこかで聴いているとはおもうのですが、思い出せないので良い機会でした。
ソリストの三輪郁さんは、奇を衒うという程のものではないのですが、
個性的なものを感じさせてくれて、達者な演奏で楽しませていただきました。

1曲目、3曲目は、選曲自体は地震発生前なのでしょうが、こんな時だからこそ活きます。
やはり、気分が浮き立つような、快活な気分になれます。
普段なら今回のような演奏会も名曲コンサートとして見過ごしていたのかも
しれませんが、私的には時宜に叶ったよい企画でした。
なによりも、こうして演奏を聴くことが出来たという事実がありがたいのですね。

各パートには副首席クラスの目立った札響も正指揮者高関さんの指揮の下、
アンサンブルも決まり、とても良い演奏で楽しませてくれました。
近年の札響の実力向上という側面は確かにあるのでしょうが、
同じ指揮者で演奏し続けてきた効果ともいえるのかもしれません。
高関さんのツィートを覗くと、3/14から札幌に滞在していて、
3/27の千歳の演奏会後帰京されたようです。
この間、定期演奏会含む5回(札響のHPより集計)の演奏会があったようです。
演奏会の合間に練習が2~3回とすると、ほとんど毎日同一組み合わせで
演奏してきた訳ですから、サウンド的には練り上げられたのでしょう。
少なくとも聴く分には良い音として届けられたことは間違いありません。
音を整え、聴かせると言う点では高関さんの腕は見事なものがあると感じられます。

蛇足ですが、以下は高関さんのツィートからの引用です。
付け加えるべき言葉はなにもありません。

「首都圏では自粛ムードが漂っていて、公演が多く中止されていることが気がかりである。
 (略)会場や主催者が余震を心配されることは十分理解するが、どこかで一線を引いて、
 勇気と共に開催していく方向に持って行って頂きたいと考える。
 私は幸いにも札響と共に演奏を続けているが、演奏の喜びと同時に、聴衆の皆さんが
 普段より音楽を大切に聴いてくださっていることを何よりもうれしく感じる。」
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by capricciosam | 2011-03-28 06:54 | 音楽 | Comments(0)


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