ファビオ・ルイジ&PMFオーケストラ(Bプロ)@2011

ルイジさんが来札してから約2週間。
その間、若手指揮者を指導していたため、これが初の演奏会となった。
当日券も相当売れたようで、ほぼ満席。記録用と思われるTVカメラも。
早くも1曲目からブラボーが飛んでいたが、今シーズン初の芸術監督の演奏会だ、
という祝祭的気分も多分にあったのかな。
それに大震災後いち早くPMFへの参加を表明してくれた感謝のようなものも。

1曲目 モーツァルト/クラリネット協奏曲
2曲目 ワーグナー/楽劇「トリスタンとイゾルデ」から「前奏曲」と「愛の死」
3曲目 ブラームス/交響曲第2番

1曲目のモーツァルトではペーター・シュミードルさんのクラリネットの甘く澄み切った
響きが全楽章通じて披露された。まさに至芸。
以前、2007年のPMFウィーンでクラリネット五重奏曲を聴いて感動したことがあったが、
今夜のクラリネットの響きもさすがです。
ウィーン・フィルもすでに退団されているが、在籍中からPMF芸術主幹をされており、
これからも来札されてその腕前を披露してもらいたいものです。
PMFオーケストラにファカルティは含まれていないが、手堅く演奏していた。

2曲目は過去に実演で接した記憶がない。
これは、歌劇を得意とするルイジさんの腕の見せ所と期待していた。
ステージ上では、PMF生が打楽器部門の何人かを除いてほぼ全員出てきたのではないか、
というくらいフル出演の有様。コントラバスも10。壮観。
ワーグナーの音の奔流を表現するためにはフルオーケストラ規模は欠かせないのだろう。
目をつむって聴いていたが、時にささやくがごとく、時に吠えるがごとく、
この妖しく官能的な作品を表現していた。オケも健闘。
しかし、強奏ではやや力まかせ的に聴こえたのが惜しい。
それから、ルイジさんがすっかり腕を下ろす前に拍手がフライングしたのは残念。
拍手が散発しだしても、ルイジさんはなかなか腕を下ろそうとしなかった。
「愛の死」はイゾルデがトリスタンの遺体に寄り添うように息絶える場面なのだから、
音が途絶えた無音空間に死んだ二人を思うという余韻が大事になってくる。
やはり、拍手は指揮者が腕をすっかり下ろしてから、だ。

3曲目はブラームスの4つの交響曲の中では美しい叙情があふれ、
聴くたびに若々しく幸せな気分にさせてくれる。
PMFオーケストラのような若い集団が演奏するにはうってつけなのかもしれない。
この曲ではファカルティも12名加わった。蛇足だがコントラバスは11に!
ルイジさんは各パートを思いっきりドライブするような感じで指揮していたが、
決してニュアンスもなく、オケが暴走するなんてことはなかったものの、
やはり少しパワーが強い。ま、これはいつものことながらで、PMFオーケストラらしい。
鳴りやまぬ拍手とブラボーが会場を満たしたが、満足度の高さが表れていた。
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by capricciosam | 2011-07-23 23:42 | 音楽 | Comments(0)


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