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Shall we Dance?@映画

◆ 成功したリメイク

  ダンスしますか?
  
  せいぜいフォークダンスぐらいかな、
  そう言えばディスコ(死語)、盆踊りもあったか、
  いや、そうじゃなくて、二人で手を取り合って踊ることだよ、
  スナックで女の子とチークダンスってのもあったよなぁ~
  ふぅ…
  まじめな話、振り返ってみても、
  うん十年前のフォークダンス経験でおしまいか、トホ
  
  別に個人的な乏しい体験がすべてと思う程傲慢ではないが、
  日本人の人生や日常で、映画でとりあげているような「ダンス」
  というのは普遍性が乏しい経験のひとつだろう
  だからこそ、日本版の主人公が含羞に満ちながら、突如ダンスに
  目覚めていくというのは、「おいおいどうなるんだ?」という興味
  本位なワクワク感とともに観客を巻き込んでいったのだと思う、
  自分じゃありえないことに踏み込もうとするんだから、当然か
  周防監督の着眼のうまさだ
  
  その点、今度の主人公が「高校の卒業パーティー以来かな」と
  口にするのを聞くと、やはり生きてるベースが違うんだなぁ、と
  改めて思ってしまった
  じゃあ、今度の主人公には含羞はまったくないのか、
  というとそうではない
  程度、中身の差はあれど、同じように通勤電車から窓外に
  目をやる彼の目には生気は感じられない
  現状に飽き、なんらときめきを感じない生活
  そして、そこから一歩踏み出ようとするとまどい、はじらい、勇気
  その置かれたシチュエーションは異なっているが、スタートは同じ  
  
  草刈民代とジェニファー・ロペス
  二人のヒロインのキャラの違いもおもしろい
  竹中直人&渡邊えり子と同様の配役も怪演ぶりでは
  日本版が上か、でもこんどの二人もなかなかウマイ
  全体に日本版をうまくブラッシュアップしてより洗練した、という
  感想を抱いたが、オリジナル同様十分楽しめた
  上映中も会場内には笑いが絶えなかった
  コメディタッチってのはいいもんだ、とつくづく思う

  これは中年以上のカップルには特にお薦め
  シネコンを出ようとする時、かみさんがいたずらっぽい目で
  「お父さん、こんどはダンスやろうと思っているんでしょう?」  
  と心中を見透かしたようなことをのたまった
  内心ダンスもいいなぁ、と心は傾いていたけれど、
  ほんとはリチード・ギアのようにバラを手にタキシード姿で現れたい
  (これはオリジナルにはない秀逸な演出、賛否は分かれる
  だろうが…)
  というのが本心で、さすがここまでは言えず、とっさに
  「それも、悪かぁないねぇ」と答えてしまった
  でも、心ウキウキになっていたのは間違いない

  おまけ:エンドクレジットを余韻に浸って観ていたら
       流れた音楽がディビット・ボウイの「レッツ・ダンス」
       女性がカバーしていたが、しゃれてるねぇ
  
Shall we Dance?@映画_c0007388_8284315.jpg

by capricciosam | 2005-05-03 08:52 | 映画


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