NYPの演奏を止めた着信音

しばれる日が続きます。
日中も最高気温がマイナスなんでしょうが、よく冷え込んでいます。
昨日図書館に行ったのですが、館内の温度設定も低いようで、
読んでいるうちに、すっかり冷え込んで帰ってきました。
風邪だけはひかないようにしたいものです。

ところで、NYP演奏会で起きた携帯の着信音が演奏を止めた事件。
詳細は以下のようです。

「交響曲は最後のクライマックスを過ぎて「音楽と静寂が入り混じる」極めて繊細な場面。
タイミングは最悪だったという。(略)
音に気付いた指揮者のアラン・ギルバート氏は手を止めて演奏を中断。
会場には着信音だけが響き渡った。ギルバート氏は持ち主に向かって「終わりましたか?」と
尋ねたが、返事がなかったため「結構です、待ちましょう」と言い、指揮棒を譜面台の上に置いた。
着信音はさらに何度か続いた後、ようやく鳴りやんだという。
苛立った観客からは「1000ドルの罰金だ」「そいつを追い出せ」と叫ぶ声も上がったが、
大半の観客の「シーッ」といさめる声に制された。」
(以上、CNN.co.jp1/13より引用)

クラシックの演奏会前には携帯電話の電源を切るようアナウンスされることが当たり前のように
されており、Kitaraではホール内は強制的に電波が届かないような対策をとっています。
だったら電源まで切らなくても良いじゃないか、と思われる方もいるかもしれない。
以前、Kitaraの演奏会でアラームとおぼしき携帯音が鳴って、ヒヤッとした場面に
遭遇したことがあるだけに、アラームが鳴る可能性も考えると、電源offが無難。
今じゃ、小生も着席したら、すぐに電源offをするのがクセになってしまいました。

クラシック音楽を聴く場合、演奏中の異音は演奏だけでなく、
鑑賞をも妨げる行為となりかねないためなのですが、
報道された内容からは携帯の持ち主の行動も信じがたいものです。

「鳴っていたのはステージ左側の最前列に座っていた高齢の男性の携帯電話だったが、
この男性は身じろぎもせず、マリンバの音の着信音は3~4分あまりも鳴り続けたという。」
(以上、CNN.co.jp1/13より引用)

う~ん、慌てて着信を止めようとするはずだと思うのですが、どうしたことでしょう。

さて、着信音が鳴りやんだところで、演奏会はどうなったのでしょう。

「ギルバート氏は「通常であれば、このような妨害があっても止めない方がいいのですが、
今回はひどすぎました」と断った後に、オーケストラの方を向き、
「118番」と指示して演奏を再開。観客からは拍手が上がった。」
(以上、CNN.co.jp1/13より引用)

まぁ、演奏者、鑑賞者の音楽に集中していた気持ちが断ち切れてしまい、
両者の満足度は低いのかもしれませんが、ある意味印象に残る演奏会にはなった
のではないでしょうか。

この後、指揮者のアラン・ギルバートがTwitterでつぶやいています。

「Something I learned last night: there's a reason
Mahler never wrote for marimba. -AG」

着信音はマリンバだったのですね。しかし、粋だね。

ところで、演奏されていた交響曲とは、マーラーの交響曲第9番です。
聴かれた方はおわかりになると思うのですが、最終楽章のラスト近くのようですから、
まさしく「タイミングは最悪」という点には同感です。
これじぁ、演奏会そのものが台無しじゃないか、と怒りの感情が湧いても
不思議ではありませんね。

この曲を小生が実演で聴いたのは2003年に2回あります。
札響の5月定期と7月のB・ハイティンク指揮のPMFOですが、
札響の演奏会が圧倒的に印象に残りました。
尾高&札響の秀演と相まって、演奏終了後の長い沈黙を保った聴衆にも拍手です。
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<追記1.16>
この一件で、なぜ男性が着信音を消そうとしなかったのか?
不思議だったのですが、続報がありました。

「着信音を鳴らしたのは60代の男性。音が鳴りやむまで、
手に入れたばかりの最新機器にしばらく苦戦した。(略)
自分の携帯電話から着信音が鳴っていると気づくまでにかなりの時間がかかったと述べた。
前日に会社からiPhoneを支給されたばかりで、アラーム機能が設定されていたことを
知らなかったという。」
(以上、AFP BBNews1/15付より引用)

まぁ、手に入れたばかりでは、単になじみもなく、「音も、どこかで鳴っているナ」程度の
他人事だったのかもしれませんが、気がついた時は相当ショックだったようです。
同じくAFP BBNews1/15付より引用してみます。

「その携帯を、自分が持っていたと気づくことがどれほど絶望的な気持ちか、
想像できるでしょう。とてもみじめです。
コンサートの観客やオーケストラのメンバーたちが許してくれることを願います。
すべての観客に謝罪します」と、男性は語った。

事態を理解した時の絶望感の深さは相当なものだったことは十分推察できます。
他の報道では、男性が翌日、指揮者のアラン・ギルバートに電話で謝罪し、
同氏も受け入れた、とのことです。
これを読んで、ホッとしました。

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by capricciosam | 2012-01-15 08:24 | 時の移ろい | Comments(0)


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