ファビオ・ルイジ&札響@PMF2012

演奏されたのは次の3曲。

1 ウェーバー オベロン序曲
2 モーツァルト フルート協奏曲第1番
3 ブラームス 交響曲第4番

PMF開催中はホストシティ・オーケストラとして札響も参加しているが、
かつてPMF生との混成オケで聴いたことはあるものの、単独では初。
と言うのは、PMF芸術監督が札響を指揮するのは1994年に当時芸術監督だった
クリストフ・エッシェンバッハ以来とのこと。
また、ファビオ・ルイジの芸術監督としての任期が今年限りとなると、まさしく一期一会。
7月には札響の定期演奏会がないだけに、定期演奏会に匹敵する位置づけ
ともとれなくはない。

さて、1曲目。聴き終えて頭に浮かんだのは「丁寧」という単語。
札響の演奏には慎重さが感じられ、その分丁寧な響きであったと思う。
演奏終了後、ホルンとクラリネットの両首席を立ち上がらせていたが、納得。

2曲目はソロはウィーン・フィルの首席フルート奏者カール・ハインツ・シュッツ。
ところで、今年のファカルティのメンバーを見て驚いたのは、開催期間前半を支える
ヨーロッパからの指導陣にウィーン・フィル在籍者はこの人のみ、という少なさだった。
昨年よりもさらに減って、たった一人だけ。
しかも、芸術顧問を務めていたペーター・シュミードルさんの名前もありません。
かつて、コンマスや各パートの首席奏者が複数加わっていたことを覚えてるだけに、
なんとも感慨深く、長年PMFを支えてきたウィーン・フィルとの関係も終わったのか、
あるいは終わりを迎えつつあるということなのでしょうか。

さて、演奏ですが、ソロは無理なく楽々と吹き上げている感じで、
カデンツァも含め技巧を駆使されているのでしょうが、実に軽やかで、爽やか。
決してブリリアントな響という感じではないですが、
聴いていて心地よい響きには魅了されました。
札響も編成を小さくして室内楽的響きにしていましたが、よく盛り立てていました。

休憩後の3曲目は札響の力を発揮してもらいたいところですが、
第1楽章、第2楽章では1曲目、2曲目で示されたアンサンブルの良さが後退し、
時々音のざらつきが感じられる部分もあり、あまり楽しめず。
しかし、第3楽章、第4楽章ではうまく修正できたようで熱演になりました。

会場からはブラボーが飛び交っていましたが、盛大な拍手に応える
ルイジさんは四方に丁寧におじぎを繰り返していました。
ほんと誠実とか、きまじめという言葉がふさわしい感じの方なのですが、
これは音作りにも現れているようでした。
普段の札響から聴かれるもう少しはみ出し気味の響きは一切なく、
きっちり刈り込まれている感じで、きれいに整ってはいますが、
ダイナミックスさには物足りなさも感じるというものでした。

にしても、空席が目立ちました。
5~6割というところでしょうか。
一期一会的機会だっただけに、もったいない気分が残りました。
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by capricciosam | 2012-07-12 23:33 | 音楽 | Comments(0)


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