人気ブログランキング | 話題のタグを見る

2つの集会

ここのところ土日は何かと出かけてばかりでしたが、今日は久しぶりにのんびりと、
音楽をノンジャンルで聴きながらPCに向かってネット巡回していました。
日中は晴れて気持ち良かったのですが、夜になると雷も鳴って雨が降っています。
予報を見ても来週は傘マークがつかない日はないようです。やれやれ。

ところで、昨日は大通りでは2つの集会が開かれていました。
ひとつは「さよなら原発北海道一万人集会」
3.11以降、原発の安全神話の崩壊とともに脱原発の市民運動が持続的に
行なわれていますが、これもそのひとつですね。

実は先月函館バル街へ行った時に見かけた大間原発建設反対の意思表示Tシャツ
「大間原発大間違い」が気になっていました。
うまい語呂合わせだな、と感心すると同時に、大間と函館の距離が急に気になりました。

「確か、近いんじゃないの!?」

その時はバルの楽しさに夢中でそれ以上関心を深めることはなかったのですが、
既に報道されたように、枝野経産大臣が青森県を訪問して、3.11以来建設が中断していた
大間原発の建設を容認したことで、電源開発が工事再開を宣言しました。
それについて函館市長が断固反対を表明したのは周知のとおりです。
福島第一原発の事故処理の目処も立たない、しかも新安全基準や安全対策も未確立、
そんな中、大間から50km圏内に約30万人が居住する以上、市長の気持ちは理解できます。
TVで見れば函館からも大間は肉眼で見えるんですから、すごく近い。
そりゃ無関心でいろというほうが無理というものです。
重大事故が起きたと仮定したら、バル街どころではないですね。

そんなことから、小生の中でもにわかに関心が高まってきたタイミングだったのですが、
今回は誰でも参加自由とのことだったので参加してみました。
先月のオータムフェストで市町村の出店が立ち並んでいた西8丁目広場も
到着してみると、大勢の人で埋め尽くされていました。
著名人も何名か参加していたようですが、小生がわかったのは
上田札幌市長と脚本家の倉本聰さんだけ。

倉本さんの発言から
「日本の政治家や科学者には想像力が欠けているのではないか。
後の処理ができないまま見切り発車しておいて、あとは後の世代が
なんとかしてくれるだろう、といういい加減さがある。
こういういい加減さを欧米ではJapanization※と言って揶揄している。

地層処分だって無毒化するまでの10万年の間に、地殻の変化でいつ表層に
出てくるかわからないし、よしんばその時、現代の言語が通用しない時には
危険と書いてあっても、判別できずに開けてしまうかもしれない。

先日、超党派国会議員の有志で原発ゼロの会が発足したが、
シンボルマークの案を依頼されたので、ミズクラゲを提案した。
大飯原発の取水口にミズクラゲが大発生してフル稼働を遅らせたから。
私は自然からの警告(?)と思いました。
近々選挙が予定されるようですが、この選挙は原発の是非を問う国民投票でもあるから
候補者は脱原発なのか原発推進なのか、をはっきりさせてもらいたい。
脱原発の候補は、福島の小学生がデザインしたこのマークをポスターに貼って欲しい。

私たちの生活も事業仕分けをすべきです。
24時間テレビ放送をすべきなのか。
自動販売機があんなに必要なのか。
会社も午前7時始業にし、午後4時に終業にしたらいい。」

※日本のようにすること。日本化。(コトバンク)

原発推進の立場からは、経済活動に欠かせないエネルギーの安定確保、
過去の原子力事故の死亡率の低さ、化石エネルギーだけでは国富の損失が膨大になる
という視点からの主張が聞かれますが、この点には小生も異論はありません。
されど、一旦重大事故が発生した場合の国土や生活に及ぼす影響の大きさ、
スムーズな事故処理ができない、放射性廃棄物の安全な最終処分が果たして実現できるのか、
ということについては依然不安を払拭できないのも事実です。
人間がそもそもコントロールできないものを安全だと強弁してきたのではないか、
という生命に直結する疑念、怯えとでも言えばよいのでしょうか。

しかし、自然エネルギーは理想としても、今すぐ原子力に代って供給できる訳でもありません。
となれば、冬の北海道は特に強力に節電に取り組まなければならない状況だから、
やはり倉本さんの指摘どおり、エネルギーを浪費する暮らしのスタイルそのものの
抜本的見直しで原発に依存しなくてもよい暮らしを実行していく覚悟が必要なのかもしれません。
そんなことを考えさせられました。

集会後は、写真のパーカッショングループに景気づけられてデモ行進。
2つの集会_c0007388_22498100.jpg

ところで、同時間にとなりの西9丁目でも別の集会が開かれていたのですが、何やら様子が変。
ガードマンが立っていて、集会の側を通ろうとしても入れてくれません。

「でも、プラカード、のぼり、風船があり、単なる集会にしか見えないんだけれど…」

実は映画ロケ中だったんですね。道理で。ところで、その映画とは、
2つの集会_c0007388_22493666.jpg

続編を作るとは知っていましたが、まさかロケに出くわすとは思いませんでした。
ロケは9月下旬から10/20頃まで札幌市内、室蘭市内で行なわれ、
10/16には札幌市内で夕方から夜にかけてエキストラも入った撮影が行なわれるようです。
前作もススキノを中心にロケ場面が多かったので、今度もふんだんに見られるのでしょうか。
完成が楽しみです。

<追記10.19>
公開予定日は2013年5月11日だそうです。

by capricciosam | 2012-10-14 22:46 | 時の移ろい


<< 幻のチケット 札幌交響楽団第553回定期演奏... >>