上海クァルテット&原田禎夫@江別市えぽあホール2012

演奏されたのは以下のとおり。

1 ベートーヴェン 弦楽四重奏曲第2番ト長調
2 ペンデレツキ 弦楽四重奏曲第3番
3 シューベルト 弦楽五重奏曲ハ長調 

これまでもたびたび来演すれど、何故か聴く機会がなく、気になっていたクァルテットが
「上海クァルテット」。今年結成30周年を迎えたということで、日本ツアーを行なっているらしい。
今夜はベートーヴェンの初期とシューベルトの晩年の作品の間に
現代曲(彼らの結成25周年記念作品とのこと)という、ちょっと変わった構成となった。

1曲目のベートーヴェンの作品には「挨拶」という副題がついている。
確かに宮廷での優雅さのようなものが感じられる作品のため、
例え強奏しても雄弁に語ろうとはせず、作品の雰囲気を損なわずにまとめていた。
そういう点では、彼らの挨拶という側面も兼ねていたのかもしれない。

しかし、2曲目のペンデレツキでは一転する。
副題は「ある書かれなかった日記」とあり、会場で配布されたパンフレットにもあったが、
全体は「一種のノスタルジア」が貫いているように感じた。
しかし、それを切り裂くようにあらわれるトーン・クラスターでは、
各々が激しい演奏を展開していき、雄弁に語り出す。
この切り替えの鮮やかさに、彼らのポテンシャルの高さを感じた。

最後は、元東京クァルテットの原田禎夫さんが加わったシューベルトの晩年の作品。
上海クァルテットの師匠に当たる訳だが、この演奏は圧巻だった。
堅固なアンサンブルから紡ぎ出される、深々として精緻な響きには魅了された。
ライブ録音だったとしても完璧と思われた。

上海クァルテットがこのメンバーで固定されてから10年以上経ているようだが、
「柔と剛」
演奏会を終えてこんな言葉が思い浮かんだ。
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<追加>
チェロのニコラス・ツァヴァラスさんは2000年からメンバーとなったようですが、
映画「ミュージック・オブ・ハート」(メリル・ストリープ主演)の主人公が
彼の母親だったんですね。驚きました。
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by capricciosam | 2012-10-30 23:49 | 音楽 | Comments(0)


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