2020年東京オリンピック開催が決まった日に

今朝は6時過ぎに目が醒めたのですが、既に東京開催が決まったあとでした。
投票経過はすでに報道されているように一回目の投票で東京が最多票を獲得したものの、
有力な対抗馬と見られていたマドリードがイスタンブールと同数となり、
両者で決戦投票をしたところマドリードが敗れる波乱。
決戦投票では東京がイスタンブールを圧倒したとのこと。
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歓喜に沸く報道ばかり見ていると、こちらもついつい嬉しくなってしまうのは
同じ日本人としての根っこの部分なんでしょうね。
と同時に、ことの重大さに期待と同時に不安も頭をもたげてくるのは
世間を生きてきて身に付いたものからなのでしょう。
そうなんですね、無邪気に喜ぶには歳をとりすぎました。

国内でもオリンピック誘致による経済効果やひとつにまとまる象徴として必要という
意見ばかりではなく、遅々として進まない震災復興や原発事故処理に使うべきではないのか、
という反対意見も根強い訳です。過去に1964年東京五輪、1970年大阪万博といった
巨大プロジェクトでインフラ整備が進み、経済成長を促進してきた側面があるようですから、
再度招致に熱心になるのも道理ですが、一方で、被災地を中心とした東北が
きちんと復興してからでも遅くないじゃないか、と反対の声があるのも事実です。
国を挙げての一大事業故に、賛否の意見対立も激しくなります。

それに今回は招致決定直前に福島第第1原発の膨大な汚染水の漏れ発覚が加わり
連日海外メディアが取り上げて、放射線事故への関心が急速に高まりました。
海に漏れるということは世界の海洋に深刻なダメージを与えかねない訳ですから、
海外の関心が高くなるのも当たり前というものです。
国内だって、震災後すぐなら、被災地産のものを食べて応援というキャンペーンに
賛同できる部分はなくはなかったと思うのですが、この大量の汚染水漏れの報道以降は
「水産物は当面パスだな」という気分に傾いた人も多いのではないでしょうか。
しかも、漏れていると推定されている量が毎日何百tでは、専門的知識に乏しい一般の人なら
「こりゃだめだ」と思うのが普通の反応ではないでしょうか。
おまけに地下水の遮断工事自体はこれからなんですから、絶望的気分が高まろうというものです。

その上事故処理主体は依然東電で、国が前にでる気配は先日追加支援を決めた時に
ようやっと表明された程度です。それもIOC総会の数日前ではなかったでしょうか。
しかし、ここでも具体的な安心材料を国民に提示してくれた訳ではありません。

ところが、驚くべき発言を彼の地にいる安部首相の口から聞くことになる訳です。

「東京電力福島第一原発の汚染水漏れについて、安倍首相は「問題はない」と繰り返し、
政府として責任を持って解決する姿勢を強調した。 「(汚染水は)原発の港湾内の
0・3平方キロ・メートルの範囲内で完全にブロックされている。数値は、最大でも
WHO(世界保健機関)の水質ガイドラインの500分の1だ。日本の食品や飲料水の基準は
世界で最も厳しい。現在も将来もまったく問題ない。
抜本解決に向けたプログラムに責任を持って着手している」
(以上、読売9/8より引用)

あらら、言っちゃった。しかも、世界に向けて。
しかもしかも、これまで国内では明言しなかったことを。

「問題はない」、「完全にブロックされている」、「現在も将来もまったく問題ない」

しかし、ホントに「under controll」と断言できるのでしょうか。

「「状況はコントロールされている」。安倍晋三首相は、国際オリンピック委員会
(IOC)総会で、東京電力福島第1原発事故の汚染水漏れについて、こう明言した。
しかし、福島の漁業関係者や識者らからは「あきれた」「違和感がある」と
批判や疑問の声が上がった。」
(以上、道新9/8より引用)

一国の首相の言葉は重い。
これと同じことを福島県内でも発言できる自信はあるのでしょうね、きっと。
国内外の不安の声や決定後も注視していくであろう海外メディアの疑念を払拭する
解決策は、実際に汚染水の漏れを止めることです。しかも、一刻も早く。
under controll だそうですから、そんなに難しいことではないんでしょう?
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by capricciosam | 2013-09-08 23:52 | 時の移ろい | Comments(0)


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