田部京子ピアノ・リサイタル@Kitara2014

新年初めての演奏会となったのは田部京子さんの
「CDデビュー20周年記念特別ピアノ・リサイタル」という長いタイトルの演奏会。
プログラムは彼女がこれまで録音してきた作品で構成されているが、
小生にしては珍しくCDも数枚所有しているピアニストの方なので楽しみにしていた。

演奏されたのは次の曲。

1 吉松隆 プレイアデス舞曲集より4曲
        前奏曲の映像・線形のロマンス・鳥のいる間奏曲・真夜中のノエル
2 メンデルスゾーン 無言歌集第2巻より2曲
             慰め・ベニスのゴンドラの歌第2番
3 ブラームス 4つのピアノ小品
4 佐村河内守 ピアノのためのレクイエム イ短調(札幌初演)
5 シューベルト ピアノ・ソナタ第21番 変ロ長調 
アンコール
1 シューマン トロイメライ
2 カッチーニ アヴェ・マリア(吉松隆編曲版)
3 シューベルト アヴェ・マリア(吉松隆編曲版)

会場で配布された公演パンフの中に田部さんのディスコグラフィ資料もあった。
CD、DVD併せて30枚以上と積極的に録音に取り組んできたことがわかり壮観。
また、協奏曲や室内楽も少なからずあるが、圧倒的に多いのがピアノ・ソロ。
ショパン作品でCDデビューを記した後の第2弾が今回のメインプロとなった5である。
シューベルト最晩年の作品ながら、死の影よりもむしろ不思議な明るさが印象的。
CDの発売は1994年だから、録音からすでに20年近く経とうとしている。

「20年間の道のりの中で最も大切な存在である作品のひとつ」
(公演パンフより引用)

と田部さん自身にとっても重要な作品であることは間違いないようだ。
今回はそのCDでもっぱら予習を重ねてきた訳だが、
実際の演奏が始まってみると受ける印象がCDとはまるで違っており、
驚きつつも、スリリングな熱演に聴入ってしまい、ひとり悦に入っていた。
若き日に録音したCDでの印象は総じて作品自体への手探り感が感じられるのだが、
今日の演奏では曖昧さなど微塵も感じさせぬ、力強い打鍵で、テンポよくグイグイと
確信を持って作品の核へのアプローチを図っているような印象で、事実、演奏時間も
短かった。この違いが生まれるために20年という歳月が必要だったのだろうが、
一人のピアニストとしての円熟期に達していることの証明でもあったように思う。
この一曲だけでも足を運んだ甲斐があったというものだが、
他の曲も聴き応えがあったのは言うまでもない。充実したひと時。
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当日券が発売されていたが、空席はあまり目立たず8~9割の入りか。
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by capricciosam | 2014-01-12 23:58 | 音楽 | Comments(0)


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