自治体による初の原発差し止め訴訟

「函館西部地区バル街」は年に2回、春と秋に開催されます。
以前、秋のバル街に訪れたことは記事にしましたが、今振り返っても楽しい想い出です。
函館ならではのイベントで、今年も春のバル街は4月20日(日)に開催されるようです。
きっと、大勢の参加者で賑わうんでしょうね。行きたいなぁ~

また、参加したいのでぜひ末永く続いてもらいたいと思うのですが、
なんと言っても観光やイベントは安心して楽しみたいもの。
それが、危険と隣り合わせでは、せっかくの酔いも醒めようというものです。
しかも事故ったら最後、生命と故郷を捨てることになるかもしれない危険なら、なおさらです。

「電源開発が青森県大間町に建設中の大間原子力発電所について、北海道函館市は
3日、国と同社を相手取り、設置許可の無効確認と建設差し止めを求める訴訟を
東京地裁に起こした。原発を巡り、自治体が国などを訴えたのは初めて。(略)
大間原発は、ウランとプルトニウムを混ぜたMOX燃料で運転する原発として08年5月に着工。
東電の原発事故でいったん工事が中断されたが、12年10月に再開している。工事の進捗率は
11年3月時点で約37%。函館市とは、津軽海峡を挟んで最短23キロ離れている。」
(以上、読売新聞4/3より引用)
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この図は函館市のHPに掲載されているものです。

以前、津軽海峡で最も狭いと言われる旧戸井町の岬から対岸の大間町を肉眼で
見たことがありますが、楽々見えたことに驚いたことがあります。
「へぇ~、こんなに近いんだ。」
海しかないから、当たり前ですが、何らの遮蔽物もないということでもありますね。
いったん重大事故が起きた場合には、風向きによっては、被爆から逃れることは
到底容易なこととは思われません。

今回の訴訟について函館市はHPで「なぜ建設凍結を求めるのか」を公表しています。

「私達は、福島第一原発のあの事故の凄まじさを見て、原発をこれ以上増やすべきではなく,
建設中や計画中の原発は、当分凍結すべきと考え、国や事業者である電源開発(株)に
大間原発建設の無期限凍結を要請してまいりましたが、前政権の下で平成24年10月1日、
建設が再開されました。
その後、国は、福島第一原発事故を踏まえ,万が一の事故の際には被害が大きく危険となる
地域を、これまでの8~10Kmから30Kmに変更したところです。その30Km圏内に入る
函館市や道南地域への説明もなく、また、同意を得ることもなく、建設が再開され、建設後には、
大間原発の事故を想定した地域防災計画や避難計画を定めることを義務づけられることは、
整合性を欠き、誠に理解しがたいものです。」
(以上、函館市HPより引用)

建設当時は意見を述べる機会もなく着工され、同意もした覚えもないのに、
被害想定地域の拡大にともなって一方的に義務が課せられるなんて実に変な話です。

ところで、函館市の考えている大間原発の問題点とはどんなことなのでしょう。
以下も函館市のHPからの引用です。

「①福島第一原発事故以前の審査基準により許可され、建設が進められていること
②毒性が強く危険性が指摘されているフルモックス(プルトニウムとウランの混合燃料だけを使用)
での世界初の原子炉であること
③大間原発の北方海域や西側海域に巨大な活断層がある可能性が高いこと
④大間原発が面している津軽海峡は国際海峡であり、領海が通常の12海里(22km)ではなく、
3海里(5.5km)しかないことからテロ対策をはじめ安全保障上の大きな問題があること
⑤既存原発の再稼働とは異なり,電力需給の問題を生じるものではないこと
⑥大間原発では使用済核燃料は20年分しか保管できなく、その処理の方法や最終処分地などが
決まっていないこと」

①は福島第一原発事故後の審査基準では許可されない可能性があるならば、
ここは確認されるまで中断するのが筋というものでしょう。
②MOX燃料原発は各国が中止しているだけに安全性が担保できるのでしょうか。
あと、案外騒がれませんが、個人的には④が気になっていました。
そもそもテロ対策が弱いと言われる我が国の原発を、よりによって国際海峡に面して
立地する必要があるのか、という疑問です。
領海が狭くなっている分、テロも受けやすいという発想はシンプル過ぎるでしょうか。
重大事故も心配ですが、この点も潜在的には危険性大だと思います。

函館市を含む道南の生活や経済を破壊する恐れのある原発。
肉眼で確認できる対岸で一方的にそれが建設されているのを見ていなければいけない函館市。
住民の心情としては気分が休まるものではないだろう。
だからこそ、今回の函館市の英断を支持し、訴訟の成功を祈りたい。
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by capricciosam | 2014-04-03 23:59 | 時の移ろい | Comments(0)


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