PMFオーケストラ・プログラムB@Kitara2014

演奏されたのは以下の曲。

1 ベートーヴェン 交響曲第7番イ長調
2 シベリウス 交響曲第2番ニ長調

プログラムから「名曲コンサート」の趣き。
振るはずだったロリン・マゼールにしてみれば自家薬籠中の曲ばかりなのだろうし、
2曲ともバーンスタインも得意としていたし、中でもベートーヴェンは第1回PMFで
ロンドン響との大熱演が忘れがたいのだから、PMF25周年にはふさわしい選曲
だったのかもしれない。
ところが、ロリン・マゼールが開幕直前に首席指揮者を辞退し、代役が小生には
未知数のジョン・ネルソンに代わったことで、凡演に堕するリスクも覚悟した、
というのがいつわざるところだった。

しかし、不安はPMF生だけによる1が始まってまもなく解消した。
暗譜ではないものの、指揮棒を持たずに身体全体をフルに使ってオーケストラに
指示する姿からは、会期前半を終え熟成の進んだ若いオケから敏感な反応を
引き出し、その横溢するエネルギーをあまり抑制せずに、それでも要所は締めて
躍動感に溢れたベト7を作り上げていた。
やや強奏気味なのはいたしかたないが、早くもブラボーが飛んだ。
ただ、金管がなかなか安定しないのが気になった。
例えは変だが、「のだめカンタービレ」の若いオケが演奏したら、こんなイメージ
になるんじゃないか、と拍手しながら頭をよぎった。

休憩をはさんで2からはPMFアメリカの指導陣が各パートの首席に陣取る。
今年の前半ではPMFヨーロッパの指導陣が一同に揃った演奏がなかっただけに、
よけい期待は高まったが、裏切られることはなかった。
やはり、PMF生だけよりもオケの音が締まり、厚みと力強さと推進力が備わり、
オケのサウンドとして数段レベルアップしたことが素人の耳にも歴然であった。
不安定だった金管も前半が嘘のように安定した。
ただ、第2楽章冒頭の低弦によるピチカートがばらつき気味で実に素っ気なく
響いたのは感心しなかった。陰鬱な導入部だけにもう少し慎重さが欲しかった。
楽章が進むにつれ、演奏はヒートアップしていき見事な大団円を形成した。
余韻が実に心地よく、この感動は忘れがたい。

万雷の拍手に何度も応えていたネルソンさんも、最後はスコアを両手に掲げ、
コンマスの腕をとって引き上げてお開きになりました。
ジョン・ネルソンさんは国内的には未知数のようですが、なかなかの手腕を
お持ちのようで、過去にサンティさんが登場した時のような印象に近く、
名伯楽のようですね。

マゼールが急逝したことでキャンセルも多く出たのかなと思ったのですが、
確かに各ブロックとも空席はない訳ではなかったものの、ほぼ9割の入り。
<蛇足>
シベリウスの2番は実演ではオッコ・カムが札響を指揮した演奏会以来だったのですが、
これだけの有名曲ながらKitaraで聴いたのは実はこれが初めてでした。
(尾高&札響のチクルスは残念ながら未聴)
c0007388_23423713.jpg

[PR]
by capricciosam | 2014-07-26 23:43 | 音楽 | Comments(0)


<< PMF特別コンサートⅡwith... PMFステージオペラ「ナクソス... >>