PMF2014を振り返って

暑い日が続くなと思っていたら、いつの間にか朝夕は「す・ず・し・い」感じが。
やはり北海道の夏はお盆までですね。
これまでも、お盆の声と同時に空が急に高くなり、風も涼しくなった記憶が度々あります。
「まぁ、そうこなくっちゃね。」
とは言っても、「前門の虎、後門の狼」の例えのごとく暑さを逃れたら寒さが待ってるんだけど。

さて、そんな去りゆく今年の夏。
小生にとってはPMFで明け暮れるのが夏なので、PMFを振り返って去りゆく夏を惜しんでみます。

これまでも参加アーティストの変更は度々あったように記憶しているのですが、
今夏は首席指揮者に予定されていた巨匠ロリン・マゼールが開幕近くにキャンセルし
しかも会期中に亡くなるという、忘れがたい変更になってしまいました。
確かに、マゼールの指揮でPMFオーケストラを聴きたかったという思いは消えませんが、
代役となったジョン・ネルソンと佐渡裕も見事なオーケストラコントロールだったと思います。
特に、GALAでの佐渡さん指揮によるショスタコーヴィチは忘れがたいものでした。

PMFオーケストラは120人規模の大編成故に音量と音圧に不足はないのですが、
若さに任せただけ、ニュアンスに乏しい、粗いという類の感想も例年なくはないですね。
しかし、PMFは「教育音楽祭」です。常設のプロオケとは異なります。
プロ直前の若いメンバーによる臨時編成オーケストラが約1ヶ月でここまで達成できる
という成長を楽しむ、という視点でみれば、毎夏"奇蹟"を体験できる喜びの方が大きい
というものです。そんな視点で、佐渡さん指揮のショスタコーヴィチは、
彼らの若さの放出と抑制を見事にコントロールした名演となったのではないか、と思います。
もっとも、GALAは各パートに指導陣がいた訳で、ピクニック、道外公演では
彼らだけだったのかもしれません。確かに、指導陣の有無によりオケの響きがガラッと変わる
ことはあることなので、その辺の差が評価の違いに結びつくことは否めないとは思います。

また、「ナクソス島のアリアドネ」では人生初のオペラ体験も。
この分野はこれまで手つかずだったので少し予習をして臨みました。
第一部はストーリーはわかるものの、ドタバタ感が強くノリませんでしたが、
第二部が劇中劇の形ながら、アリアドネ、バッカス、ツェルビネッタの歌唱が素晴らしく
ぐいぐい惹き付けられました。特に、水口聡さん、天羽明恵さんには圧倒されました。
この時はオケの編成も小規模でしたが、弦楽器パートにはウィーン・フィル団員らが
陣取ってオケを引き締め、指揮の沼尻竜典さんも見事な指揮でリードされていました。
この時はPMFオーケストラは二手に分かれており、一方は旭川市で公演中。
おおよそ80人と40人程度に分けて公演する手法のようですが、初の試みだったのでしょうか。
祭りとしての多様性を獲得する意味ではおもしろい試みだと思いました。

例年PMFは前売券で聴きに行ってるのですが、今年は当日券で2つ追加しました。
ひとつはベルリン・フィル・ブラスアンサンブル。
これはプレコンサートの位置づけでしたが、ベルリン・フィルのトランペットと
トロンボーンの各パート全員が参加しているだけに聴き応え十分でした。
文句なしのうまさ。それにアンコールはシャルケの「ベルリンの風」ですからね。
言うことはありません。
うまいと言えば、特別コンサートⅡのセルゲイ・ナカリャコフの超人技にもビックリ。
超絶技巧を目の当たりにした驚きは一入でした。
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組織委員会も紙ベースの資料をいろいろ印刷配布したり、会期中にイベントを仕掛けたりと
工夫を凝らして集客や音楽祭としての盛り上げを図ったようです。
今夏に限って言えば、演奏会も空席が目立つ状況ではなく、集客にも成功していたのでは。
3回目を迎えたGALAも徐々に定着した感じですが、当日も猛暑の中で正装というのは
キツイですね。男性はノータイのシャツ姿が圧倒的に目立ちましたが、
絶対数は少ないものの、女性は和服姿が年々増えてきたような印象が。
やはり、オシャレ上手は女性です。
ただ、男女ともに「如何なものか」と思ったのがTシャツ姿。カジュアル過ぎるでしょうね。
特にPMFのTシャツを着た方はPMFのファンなのでしょうが、GALAというフォーマルな場を
設定している以上、翌日のピクニックではOKだとは思いますが、
GALAでは場違いとなるのではないでしょうか。

情報発信という点ではHPも一新。
代わりに従来あったスタッフ・ブログは廃止し、ツイッターを残したようですが、
これは情報発信の流れをくみとったものだと思います。
ただ、SNSは小回りがきく分、タイムリーな発信をしてこそ価値があるというものなのに、
ツイッターは開幕につぶやいたきり、一度も更新せずに閉幕を迎えるという珍事に。
ツィッターの利用者が増えている中、せめて毎日のイベント情報だけでも機械的に発信
してくれたら、リツイートで少しは拡散できPRの一助になれたかも、と思いました。
PR範囲としては限定的でスタッフの限界もあるのでしょうが、
この点は次年度改善してもらいたいものです。

<追記>
15日に書きかけたものの、放置状態が続き、19日朝ようやく更新しました(汗)
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by capricciosam | 2014-08-15 23:18 | 音楽 | Comments(2)
Commented at 2014-08-16 20:56 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by capricciosam at 2014-08-19 06:42
>ふじこさん、コメントありがとうございます。

>竹津さん
札響事務局長退任後、PMFでも活躍されていたようですね。
学校で教えられていたとは知りませんでした。
楽しい感想のエピソードですね。一瞬ですが、説得力があります。


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