ケント・ナガノ&モントリオール交響楽団@Kitara2014

【プログラム】

1 ラヴェル クープランの墓
2 ラヴェル ボレロ
3 ムソルグスキー/ラヴェル編曲 組曲「展覧会の絵」

10/10から始まった日本ツアーの最終公演。
発表されたプログラムを見て、

「3も事実上ラヴェル作品みたいなもんだからオールラヴェルプロか。
でも、ソリストもいないし、なんだか軽めのプログラムだなぁ~」

と思ったことは間違いありません。
でも、モントリオール響は1992年デュトワ指揮で北海道厚生年金会館で聴いて以来で、
かつ当時から定評あるフランス作品だから、シェフが代わってからはどうなのかな、
と半ば興味もあり、期待もしていたのは事実です。

1は4曲から構成されていますが、「墓」というイメージとはかけ離れた色彩豊かな
キラキラ感に満ちています。木管楽器のまろやかさに弦楽器の艶やかさが溶け合って
奏でる一体感には、美音以外の言葉は思い浮かびません。強奏でも音が全然濁らない。
カナダにありながらフランスの香りを強く感じさせるというモントリオール響の腕前は
シェフが交代しても脈々と受け継がれていたことがわかりました。絶品。

2は普通にうまいですね。あの規模で各パートの名人芸を披露されて、なにが不満なの、
という感じですが、出だしの小太鼓の音が大きすぎて、最後まで乗り切らずでした。
あそこはもっと聞こえるか聞こえないかのニュアンスで演ってもらいたかったな。

3はかつて原曲のピアノ版をアシュケナージで聴いたことがありますが、
オーケストラ版と比べるとやはり原石だな、との印象が残りました。
つまり、原石を研磨し、カットを施して見事な作品に仕上げたのがラヴェル
ということなのでしょうが、どこから聴いても楽しめる魅力的な作品です。
1で感じた馥郁たる美音と2で感じた各パートのうまさとがブレンドされ、これまた絶品。
いや~、見かけのプログラムと異なり内容が濃い。まいりました。

鳴りやまない拍手に応えてアンコールを約20分。「そういうことか」

4 ラヴェル ラ・ヴァルス
5 日本の唱歌~青い目の人形・十五夜お月さん・赤い靴
6 ビゼー 「アルルの女」よりファランドール

4が凄かった。元来舞踊のために創作された作品だけに躍動感に満ち、
激しい高揚感がたまらないのですが、それをこれだけ完璧に演奏されては
もうなにをか況や、です。ブラボーが飛んだのも頷けます。

当初の不満はどこへやら。終演と同時に残ったのは大満足の一言です。
ほぼ満席。近年続いた国外有名オーケストラ公演のイマイチ感を払拭。
ただ、隣のお客が風邪気味らしく、演奏中しきりに船を漕ぐので頻繁に
視界に入り集中を削がれそうになったのが残念でした。
季節の変わり目ですからね。やれやれ。
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by capricciosam | 2014-10-18 22:55 | 音楽 | Comments(0)


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