ズービン・メータ&イスラエル・フィルハーモニー管@三重県文化会館2014

【プログラム】

1 シューベルト 交響曲第6番ハ長調
2 チャイコフスキー 交響曲第5番ホ短調

現在は終身音楽監督という立場のズービン・メータだが、イスラエル・フィルとの関係は
半世紀以上に及ぶという。イスラエルという国が決して易々と音楽を楽しむ状況に
ある訳ではないのだろうし、この間困難な局面に出会うことも多々あっただろうが、
ことあるごとにメータは駆けつけて鼓舞していたらしい。
そう言えば、東日本大震災の時もメータは来日中だったが、公演中止により出国したものの、
アーティストの来日中止が続く中、いち早く再来日してN響と第九を演奏して
日本を励ましてくれたことは忘れがたい。
顔つきからして熱血漢のようにも思うのだが、とにかく心には熱いモノがある人なのだろう。

今回の演奏会に当たっても、かつてウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートに登場した
時のような颯爽とした姿を想像していたら、ステージに登場した時の彼の足下の
やや覚束なげな風がとても意外だった。あとで確認したら、メータも78歳。
残像と現実とのギャップがあるのは当然で、こちらの勝手な思いこみというものでした。

しかし、老いたとはいえ、やはり心の炎は熱いなと思ったのが2。
イスラエル・フィル自体の技量の高さもあるのでしょうが、メータの指揮の下、
管弦一体となって燃焼する様は圧巻。カンタービレが溢れる。
パワフルでありながらしなやかさを失わない響きは実に魅力的でした。

1は、シューベルトの交響曲でも、よく演奏される5番と7番に挟まれているものの
演奏自体が珍しいのではないでしょうか。小生も実演は初めてでした。
ハイドンやモーツァルトのような雰囲気が断片的に現れるのですが、全体の印象は
チャーミングで、メータの指揮もいささかの強引さもなく自然なものでした。

1,2ともに暗譜でとおしたメータでしたが、アンコールでは木管奏者が用意していた
譜面台を持ち出して2曲演奏してくれました。

3 ストラヴィンスキー サーカス・ポルカ
4 マスカーニ 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲

4は絶品。「弦のイスラエル・フィル」という伝統に浸る。見事なクールダウン。
ほぼ満席の客席からは盛んにブラボーが飛び、鳴りやまない拍手に
最後はメータ一人でステージに登場してくれました。
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<追記>
久しぶりのシューボックススタイル。3階席2列目ほぼ真ん中で聴きました。
Kitaraでの響きに慣れているせいか、ステージの音が直接耳に届く感じが新鮮というか、
とまどいもありました。眼前で巨大なスピーカーが鳴っているとでも言えばよいのかな。
大ホールは三重県総合文化センターの一角にあります。設立20周年記念事業の
一環で本公演が企画されたようですが、クラシックの演奏会は今回だけでした。
チケットは同センターの「エムズネット」を利用したのですが、これは座席も選べてとても便利でした。

<追記2>
メータ&イスラエル・フィルは2000年3月にKitaraで公演していますが、
この時は仕事があり聴けずに終わっただけに、14年ぶりに念願がかないました。

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<追記3>
メータ&イスラエル・フィルの日本ツァーは10/26~11/3で終了していますが、
特別公演でベートーヴェンの第九が11/8~9に東京NHKホールで行われます。
モーリス・ベジャール振付による東京バレエ団との共演です。

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by capricciosam | 2014-11-07 07:11 | 音楽 | Comments(0)


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