【プログラム】
1 ウェーバー 歌劇「魔弾の射手」序曲 2 モーツァルト 交響曲第38番ニ長調「プラハ」 3 ブラームス 交響曲第2番ニ長調 エリシュカ&札響によるブラームス・チクルス第2弾。 昨年10月定期では、どちらかと言うと一連のドボルジャーク作品の掉尾を飾るで あろうチェロ協奏曲に目がいっており、ブラームスはそれ程期待していなかったのが 正直なところ。 しかし、これが驚くほどの名演だったもので、思わず「望外の収穫」なんて 失礼な表現をしてしまいました。その時の記事は、こちらです。 その時、「エリシュカ&ブラームス」を強く期待したことは言うまでもありません。 と同時に、このブラームスはチクルスになるんだろうな、とは思っていました。 そこで今年同時期に取り上げたのは第2番。 この曲は豊かな自然の中でのびのびと呼吸でもしているような情景とともに 「くつろぎ」「憂い」「喜び」「快活さ」等の様々な表情が美しいメロディとともに 浮かんでくる素敵な作品ですが、エリシュカさんは一切の誇張もなく、 歌わせるべきところは歌わせつつ、札響から豊かな音を引き出していきます。 札響もよく健闘していたと思いました。 これまでこんな素敵なブラ2は聴いたことはありませんでした。 録音されていたので後々CDとして発売されるのでしょうが、 来シーズンの6月定期ではブラームス交響曲第4番が取り上げられることが 発表されています。ブラ4と言えば、今年エリシュカさんが振られた4月定期の 3日後に行われたチューリヒ・トーンハレ管弦楽団演奏会でも同曲が取り上げられ エリシュカさんが熱心に聴き入っていたことが思い出されます。 その時の記事はこちらです。ディヴット・ジンマンの解釈に刺激を受けて どのような指揮で札響をリードされるのか興味はつきません。 一年一作とすれば、チクルス完成まであと2年。 エリシュカさんの年齢を考えれば、なんとか完成にこぎ着けてもらいたいものです。 2は作品成立の背景からもっと劇的に演奏する場合もあるのでしょうが、 メリハリは効かせつつも奇をてらうことのないオーソドックスな演奏だったと思います。 エリシュカさんらしく好感の持てるところですが、一方作品の内面に宿る ザラッとした感触はあまり感じられませんでした。 1は冒頭のホルンにはヒヤっとしたのですが、立ち直ったので良しとしましょう。 しかしながら、少し注文を。今回取り上げられた3曲の中では一番演奏されており、 ホルンが重要な役割を果たす作品だけに、先月定期演奏会での見事さからは 考えられない不安定さ。しかも、定期演奏会の冒頭ですからね。 一層の健闘を期待したいところです。 昼公演。8~9割の入りか。
by capricciosam
| 2014-11-15 21:10
| 音楽
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