北大路公子トークショー@恵庭市立図書館2015

一昨年千歳市立図書館で行われた作家宮下奈都さんとの対談「迷える読書」は
小生には謎の作家だった北大路公子さん(以下、本文では「センセー」という。)に
会えるという一点で出かけたが、終わってみると作品からは想像できない
読みの鋭さに脱帽だった。当時の感想はブログに記事として残しておらず、
下記のつぶやきしか残っていません。

「迷える読書@千歳市立図書館だん。北大路公子さんが披歴された読みの深さと、
それの表現の的確さには舌を巻いた。「自分の感情に名前があることを知る」
読後感想を書く意義の中でも基本だろうが、改めて認識させてもらう。
飲んだくれは世を忍ぶ姿だな。編集者からの公開催促には会場も大笑い。」
(以上、2013.11.2のつぶやきより引用)

これに味をしめて、整理券争奪戦をなんとか勝ち抜いて今回も出かけてきました。
市内外から大勢のファンが集まったようで、会場の研修室は満席状態。
ほとんど定刻にトークショー開会。
地元のコミュニティFMのパーソナリティの女性とともにステージに登壇したセンセーは
パーソナリティが聞き手を務め、それに応える形で前半を終えます。
話の大半はファンの方には周知の話だったのではないかと思うのですが、
センセーが寿郎社のこっぱげ氏とは一つ違いの姉さんだったとは初めて知りました。
(こっぱげ氏の風貌からは全然想像もつかなかったので、ホント驚きました。)
また、途中で登壇した毎日新聞社のM氏が、センセーがメジャーデビューになるきっかけ
となったサンデー毎日の連載のいきさつを話してくれました。
(これもファンの方には周知の話か)

当時、M氏が上司から女性エッセイの連載を企画したので探してこいと言われ、
東京丸善の書棚にたった1冊しかなかった「枕もとに靴」(寿郎社刊)を手に取ったのが
きっかけだったとのこと。M氏曰く「感謝していただきたいな」には会場から笑いが。
しかし、センセーも反撃。
「この人ひどいんですよ。(打ち合わせの時、飲んでたら)初対面なのに寝てる。
それで足を蹴ると、ムクッと起きて打ち合わせしようとする。」これも会場から笑いが。
(どっちもどっち、というか、類は友を呼ぶ、というか)

後半は寄せられた質問にセンセーが答える形で行われました。
問「昨年読んだ中で印象に残った本は?」
答「おぼえてない」(会場は笑)
ここでM氏が質問のアシストを「最近では?」
答「よけいなことをー」(会場は笑)

問「昨年もっとも衝撃的だったことは?」
答「夏に奥尻島へ友人と出かけた時に‥‥(以下略)」
その友人の身に起きたことが大変過ぎて、同情のあまり記事では書けません。
っていうか、センセーのネタのひとつになり得るだろうから省略。

問「日記を毎日続けるコツは?」
答「締め切りです。外圧がないと書かない。」
即答、かつキッパリおっしゃっていたのが印象的。
そこでM氏が補足。
「作家は締め切りがないと書かない。ほとんどの方が書けない。」
素人目には書くのが好きで作家になったんだろうからそういうものなのか、と。
そうなら意外な話だね。

締切りと言えば、集英社、実業之日本社、PHP研究所、寿郎社の各出版社
(の担当者)からメッセージが届いており、順に読み上げられました。
この中には千歳の時サプライズ登場した某社のY田さんも。

「公子先生、原稿、お待ちしております!」
「原稿をお待ちする日々です」
「〆切は「明後日」となっておりますがいかがでしょうか」
「うちの書き下ろしはどうした」

問「今後の執筆予定は?」
答「考えたことがない。目の前のことをやるので精一杯。」

締切りや新刊を巡る作家と担当編集者の攻防の激しさを物語る言葉の数々に
ただただ圧倒されるばかりです。プロの道は何れも厳しいものです、ハイ。

終わりにM氏が
「日本語が美しい、正しい、他人にひけをとらない才能。
それを活かして私たちを楽しませてほしい。」
とセンセーを評し、最後にセンセーが会場に挨拶して閉会となりました。
「わざわざありがとうございました。また、見てね。」(会場は笑)
(「また見てね」って、えっ?)

センセーの飾らないトークに会場は終始和やかな笑いに包まれていました。
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<追記4.6>一部加筆修正しました。
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by capricciosam | 2015-03-29 11:55 | 講演会 | Comments(0)


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