塚越慎子&沓野勢津子マリンバデュオリサイタル@Kitara2016

【プログラム】

1 M.シュミット 2-Gather
2 ドビュッシー(山口真由子編曲) アラベスク第1番
3 L.H.スティーヴンス リズミック・カプリス (塚越慎子ソロ)
4 安部圭子 山をわたる風の詩~2台のマリンバのための~
5 ラヴェル(M.レス&サフリデュオ編曲) 道化師の朝の歌
6 M.フォード アフタ・ステューバ! ※
7 P.チェン エチュード ニ長調 (沓野勢津子ソロ)
8 A.ピアソラ タンゴ組曲
※トリオ(賛助出演:石川千華) 記載のないものは塚越慎子&沓野勢津子によるデュオ

打楽器だけの演奏会は、以前アマチュアのアンサンブル演奏会にでかけたことがあるが
(その時の記事はこちら)、あの時はマリンバ以外にもドラム、コンガ、カスタネット等
と様々な打楽器による見事なアンサンブルで実に楽しいひと時だった。
今回はマリンバだけなのだが、塚越さんはTVで拝見したことがあるし、沓野さんは
札響定期演奏会には時々客演しているので興味が湧いた。また、演奏されるお二人は
「マリンバ界新世代トップランナー2人」(宣伝用チラシから引用)
とのことなので、楽しいひと時が期待できそうだと足を運んだ。

「人類が最初に始めた音楽は「打楽器」です。ものを打ってリズムを生み出すということ
が音楽になり、さらに、音程の違う木を並べて打ち始めました。これがマリンバの始まり
です。音程楽器でもありながら打楽器でもあるマリンバ。さらに、今や一般的な「4本バチ
奏法」で、片手に2本ずつマレット(マリンバのバチ)を持つことによって、和音を作ること
もできます。打楽器でありながら音楽の3本柱である「メロディ」「和声」「リズム」全て
を5オクターブ半もの音域で生み出すことができるステキな楽器なのです!」
(以上、宣伝用チラシから引用)

結構歴史は古いと思っていたのですが、3のソロを終えた塚越さんがMCで
「マリンバの歴史は浅いので、演奏者含めてこの楽器の可能性を追求しているんです。」
とおっしゃったのには少し驚きました。恐らく我々が目にする現在の姿に固定されてから
の歴史を指してると思うので、そうなら他の楽器同様の変遷を経てきたということですね。

ところで、その3は腰をかがめた中腰姿勢《塚越さんは、「絶対横からは見られたくない!」
とおっしゃっていました(笑)》でマレットの柄で鍵盤を打つことで「これがマリンバ?」と
思うような味わいが生み出され、かつリズミカルでシーンが目まぐるしく変化する。
今夜一番の聴きものでした。早くもブラボーが。気持ちは判りますね。

休憩後の6では一台のマリンバを賛助出演の方を加えた3人で演奏するのですが、
3人の立ち位置がめまぐるしく変わり、おまけにコント風も入り、見ていても楽しい。
しかし、12本のマレットがあれだけ激しく動くのに事故もなく、かつ見事な響きが
生み出されたのですから、見事なもんです。
(ただ既視感にも襲われたので調べてみると、先ほどのアマチュア打楽器アンサンブルでも
同様の作品を演奏しておりました。配布された資料から今夜演奏されたのは、彼らが演奏
した作品の続編のようです。)

プログラム最後の8はお二人の集中力と渾身の力が凝集された演奏に会場の集中力も
高まりました。第1番ではお二人の間に置かれた箱を塚越さんがマレットの柄で叩くと、
乾いたリズムがピアソラの世界に誘います。密やかな第2番を経て、第3番では
沓野さんが箱を叩き、激しいリズムが交錯してクライマックスを迎えます。ブラボー!!

ソロ2曲、デュオ5曲、トリオ1曲で構成されたプログラムは聴かせどころも多く、
実に充実したひと時でした。
アンコールはトリオで「花は咲く」。当日は3.11ですからね。沁みました。
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by capricciosam | 2016-03-11 22:39 | 音楽 | Comments(0)


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