札幌交響楽団第596回定期演奏会@Kitara2017

【プログラム】
1 J.S.バッハ 管弦楽組曲第3番ニ長調
2 J.S.バッハ 管弦楽組曲第2番ロ短調
e J.S.バッハ 管弦楽組曲第2番ロ短調より第7楽章「パディヌリ」
3 J.S.バッハ 管弦楽組曲第1番ハ長調
4 J.S.バッハ 管弦楽組曲第4番ニ長調
e J.S.バッハ 管弦楽組曲第3番ニ長調より第2楽章「アリア」

管弦楽組曲はJ.S.バッハのオーケストラ曲の代表的作品で、第3番第2曲「エール」が
「G線上のアリア」として演奏会でも耳にすることが多い。
しかし、全曲演奏会となると話は別で、今回が初めてだった。

札響での演奏回数も組曲ごとにみると、第2番が13回と比較的多いものの、
1番、3番は一桁台、4番に至っては今回が札響初演。
つまり「札響とバッハ」は案外ありそうでなさそうな取り合わせだったという訳だ。
その上、出演は団員の半分程度でパートによっては出番なしの変則編成だけに、
定期演奏会より名曲がふさわしいのかも?なんてことも頭をよぎる。
今回は「バッハ・プロジェクト」の第1弾として企画されたようだが、
よくぞ踏ん切ったと企画そのものにあっぱれをあげたい気分だ。

所有するCDでは番号順収録なので、順番に聴くのを常としていたが、
今回の演奏順はポンマーさんの指示によるものだそうだ。
華やかに始まり、協奏曲を経て華やかに終わるという構成は、
全体をひとつの作品としてとらえられ、なかなか新鮮だった。

札響も弦楽器を中心にオーボエ、ファゴット、トラペット、ティパニ、チェンバロが
緊密なアンサンブルを築き、素晴らしい響きが大ホールを満たす。
特に、トランペットとチェンバロは見事だった。
また、フルート協奏曲の趣のある第2番ではフルート首席がソロを務めたが、
堅実で安定感があり十分楽しめた。欲を言えば更なる華か。

ポンマーさんは、古楽器演奏で聴かれるようなゴツゴツした演奏ではなく、
音楽の自然な流れを重視した明るく、親しみに満ちた演奏を求めていたようだ。
昨年秋の特別レクチャー(未聴)でポンマーさんは

「本来の音楽がどんなに陽気な表情にあふれているか、お楽しみください」
 (会場配布資料より引用)

とおっしゃっていたようだが、まさしく本公演ではそれが体現されていたと思う。
もっとも、奏でられた音楽の表情の暖かさ、なじみやすさは温微的、表層的とも
とられかねない側面もあろうから、そういう点では好みは分かれるのかな。
しかし、

「長い間ドイツの民衆の間で発展してきた舞踏音楽と、華麗で洗練されたフランスの
宮廷音楽を合流させ、生活力あふれる素朴な民衆音楽を芸術的な高みに至らせたもの」
 (会場配布資料より引用)

という視点で見ても決して的外れなものだったとは思えない。
会場からはブラヴォー含め盛んな拍手が送られていた。
最後にポンマーさんが楽譜を高く掲げていたのが印象的。

昼公演。客入りは8~9割か。
CD化目指した録音が行われていたが、途中で大きなくしゃみがあったのは残念。

「バッハ・プロジェクト」第2弾は12月定期の「クリスマス・オラトリオ」(抜粋)です。

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by capricciosam | 2017-01-28 22:19 | 音楽 | Comments(0)


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