諏訪内晶子&ヨーロッパ室内管弦楽団@Kitara2005

コンクール優勝後、一時演奏から遠ざかっていたが、
再び活動を再開して10年。
脂ののってきたその諏訪内が現在組んでいるのが、バッハとは。
ベートーヴェンやブラームスの協奏曲もまだ録音していないはず
なので、いきなり飛躍した感じがして、とても意外な感じがした。
興味津々で昨晩の演奏会にでかけた。

ベートーヴェンが
「バッハはバッハ(小川)ではない大河だ!」
と言ったとか。
実際バッハは不思議な魅力を放つ、と感じる時が多々ある。
しかし、聴くだけなのに、魅力の追求どころか、
依然バッハの森の奥深くに進むこともできずにいる
我が身の情けなさにガッカリすることもたびたび。
それに引き替え、積極果敢に挑戦する才気あふれる女性の
なんと素晴らしいことか。(比較自体無理がある!)
進化または深化していくとは、こういうことなのかな、
なんてことを演奏に耳を傾けながら、ふと思う。
普段耳になじんだ古楽器によるCDと比べても、
モダン楽器による演奏とは言え、当夜の演奏からは十分
バッハの香りが立ちのぼっていた。
ところで、先年聴いたムローヴァもモーツァルトに挑戦していた。
たしかバッハを録音したCDもあったはず。
耳になじんだヴァイオリン協奏曲を経て、バッハやモーツァルト
に挑んでいくのは、高みを目指すアーティストならば
当然のことなのか。
歩む道の奇妙な類似に感心してしまう。

その上、本道初お目見えのヨーロッパ室内管弦楽団の上手いこと。
輝かしいのにちょっと渋めの光を放つ完璧なアンサンブル。
きっと何をやってもうまいんだろうな、とつい思ってしまう。
欲を言えば、今回は管楽器・打楽器が欠けていた点。
次回は管弦打揃ったところで楽しみたいものだ。
さらに、ソロオーボエの超絶技巧は当夜の思わぬ拾いモノ。
彼はうまい、うますぎる。
どう円熟していくのか、先が楽しみだ。

当夜は入場させないP席以外はほぼ満席。
アンコールも3曲あり、大喝采を浴びて終演となりました。
期待もせずにでかけましたが、実に高カロリーな、
満足な一夜となりました。
今年の聴き納めとしては上々です。

■写真はマンゼ/エンシェント室内管のヴァイオリン協奏曲集
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by capricciosam | 2005-12-21 21:27 | 音楽 | Comments(0)


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