カルミナ・ブラーナ@Kitara

演奏を終えて腕を下ろすと同時に指揮の井上道義さんは
くるりと客席に向いて満面の笑み。
まるで「どうです、やったでしょう」
と問いかけているように見えました。
それをきっかけとして会場からは万雷の拍手。拍手。拍手。
いや~、おもしろくて、楽しめた演奏会でしたね。

この曲は俗っぽい、野性的なエネルギーがストレートに
噴出してくる躍動感を特徴としていて、CDでは割と聴くほうだが、
実演は今回が初めて。
原曲の持つ力もあるとは思うのだが、今回の演奏も
原曲の良さを存分に活かした、ドラマチックなものであったと思う。
ところで肝心の合唱だが、冒頭の「おお、運命の女神よ」では
緊張のせいか平板で、ちょっと不安を感じたが、次第に立ち直り、
この曲らしくおおらかにかつ力強く歌い上げていった。
しかし、男性合唱に比べ女性合唱が不安定かつ弱いように感じる
部分が散見されたのが、ちょっと残念。
また今回はちょっとした演出があり、照明と独唱者の芝居が
この世俗カンタータの持つ雑多な庶民のパワーをより一層
際立たせていた。
特にバリトンが第2部の「酒場にて」で代表されるように、
豊かな声量と安定した演技で他の独唱者より一頭地抜きん出ていた。
札響も充実した演奏で合唱を支えていたと思うが、特に
金管楽器の安定度が増したように感じたのは嬉しい限りであった。

また、一曲目に演奏されたL・バカロフの「ミサ タンゴ」も
「カルミナ・ブラーナ」に劣らぬ出来で、バンドネオンの醸し出す
ちょっとけだるく不思議な雰囲気が
「えっ、これがミサ曲なの」
的な驚きを生み、多彩なメロディで聞かせてくれました。
パンフによれば日本での演奏はこれが4回目とのこと。
指揮は全部井上道義さん。
いいところに着眼していますね。さすがです。
初演は1999年なので、これから演奏機会も増えてくる
ことでしょう。

札幌アカデミー合唱団の演奏会は2003年の
ヴェルディのレクイエムに続いて2回目。
ライブならではの傷を恐れずに、今回のような充実した
演奏会をこれからも期待しています。
お疲れ様でした。
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by capricciosam | 2006-07-02 23:52 | 音楽 | Comments(0)


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