PMF2006余禄

ゲルギエフ/PMFオーケストラの道外公演も各地での反応を見ていくと、
好評のうちに終わったようです。
この分だと大阪、名古屋、東京での公演も定着化して、各地で
PMFオケのファンが増えていくのは嬉しい限りです。

ただ、今回の首席指揮者ゲルギエフがPMFオーケストラを指導したのは、
札幌公演前日のたった一日
という報道に接して、さすがゲルギエフという
驚きとともに、一抹の不安も感じました。
一日で若手の臨時編成オケを纏め上げる手腕はゲルギエフならではの
ものでしょうが、仮に彼のようなカリスマ的存在が獲得できない場合は
逆にどうなっていたのかな、纏め上げれなかったのかな、ということです。
それに来札が恐らく前々日では、アクシデントでもあればゲルギエフは
指揮できなかったかもしれない、という余裕の無いスケジュール。
つまり、今回はかなり綱渡り的な運営、というか「賭け」だったのだなぁ、
ということです。

2002年にシャルル・デュトワが音楽監督を務めたのを最後に、
PMFでは音楽監督が不在で、首席指揮者、客演指揮者、若手の
レジデントコンダクターの3名がPMFオーケストラ公演を指揮する
体制が続いています。特にほころびもないようなので、財政的側面
からもこの仕組みが来年も継承されいくのでしょう。
されど、今年の首席の指導時間の少なさと、客演とレジデントでの
公演の否定的見解が目に付いたことを考えれば、PMFの質的維持
と一層の定着化を図る上では人選に慎重になってもらいたいな、
と期待したいところです。

また、一部報道の中でPMFの地元での定着度合いを疑問視する
発言の中に、PMF生の中に北海道出身者が少ないからだ、という
点が挙げられていました。
確かに、一時的に盛り上げる効果はあるのかな、とは思うのですが、
ちょっと筋違いではないか、と思いました。仮に実力のない若手が
地元優先枠で参加してきたとしたら、PMFを聴く醍醐味を増すことに
貢献できるとは思えません。
なにより日常生活でクラシックを聴く習慣が少ない風土の中では、
定着に時間がかかるのはやむを得ないことで、開幕中に市街の
アチコチでクラシックが流れる場を作り、クラシックに目を向けて
もらいながら、ファンを獲得していくという地味な試みをPMF開幕中は
もちろん閉幕してからも継続していくことが必要なのだろう、と思います。
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by capricciosam | 2006-08-06 12:00 | 音楽 | Comments(2)
Commented by 蔵吉 at 2006-08-14 23:38 x
ゲルギエフのリハ時間は非常に限られていたんですね。それであれだけの演奏をやってのけるとは驚くしかありません(特にペトルーシュカ)。
ショスタコ11番の時もそうだったのですかね?

それにしても、今の指揮者3人が指導にあたる状態は、必ずしも健全な姿ではないのですね。うーん、PMF生には十分な指導がされることが必要だとは思いますが、あるべき姿とは何なのでしょうね。
ともかく私は、これからも安定してPMFのハイレベルな演奏を聴けることを願ってます。。
Commented by capricciosam at 2006-08-18 06:50
>蔵吉さん、コメントありがとうございます。
>ゲルギエフのリハ時間は非常に限られていたんですね
本ブログで引用した記事以外PMFからの正式な発表はなかったのですが、先日公式HPでも紹介されました。今回は客演、レジデントの両名に対する「酷評」が聞かれたので、教授陣のトレーニングの成果があったればこそ、ゲルギエフの短時間でのレッスンが花開いたのか、とも考えられます。何れにせよ「教育音楽祭」という看板から考えても、もっとじっくりとした指導体制が検討されてもよいのかな、と考えられます。


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