ウェブ進化論@ちくま新書

今年も我が読書の歩みは遅々として進まず、です。
今頃、上半期というのも変なのですが、ここいらで一区切りつけて
「読書の秋」には、なんとしても積ん読してある山を少しでも崩さねば…。
という訳で、「いまさら上半期」の印象深い一冊を。

◆ウェブ進化論/梅田望夫著/ちくま新書

今春話題になった一冊で、依然売れているようです。
シニアの私とて今じゃネットのない生活なんてちょっと考えられないのですが、
これだけ生活に入り込んだPCやインターネットのこれまでをざっくりと
振り返りつつ、来るべきこれから(著者は「次の10年」と言う)を考えるには
格好の一冊であることは間違いないと思います。

既に多くの論評が触れているように(それどころか著者自身が書きながら
意識していた、とあとがきで書いているのですが)、楽天的過ぎやしないか、
という側面は確かにあると思います。

例えば、不特定多数の「個」の行為の集積により「全体」の価値を創出する
という領域において、ウェブ進化のイノベーションが最も過激に起こってくる、
と予想します。「不特定多数は衆愚である」として「思考停止」していては、
これから起こる新たな動きや現象の本質を見失うことになる、とも述べます。
著者が引用しているスロウィッキー仮説は「個」が分散性、多様性、独立性が
担保されていて、それら「個」の意見を集約するシステムがうまくできれば、
全体としての価値判断が正しくなる可能性がある、としているのですが、
「こちら側」で頭の固くなっているシニアの私としては、どうしても過去の歴史
を参照しがちで、「果たして、そんなに楽観的に考えても大丈夫なのかな」
と、ついつい考えてしまいます。これも「思考停止」なのかも(笑)。
でも、技術革新の進展は想像を超えるようですから、ひょっとしたら実現する
のかな、とも考えそうになることも否めません。

ところで、ウェブの進化は私などには到底想像できませんが、きっと死ぬまで
無縁では生活できないのだろうな、と直感的に感じるので、これからの展望を
知る上でも非常に興味深く、有益でした。
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by capricciosam | 2006-09-02 23:55 | 読書 | Comments(0)


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