アンドリュー・ワイエス

リンクさせていただいているaiden301さんのところで、
偶然目にした盲導犬の写真がワイエスを想起させた。

別にそっくりの構図がある訳ではないのだろうが、
恐らく日没近くとか、日中なのに光がかすかにしか届かない
ほのかな暗がりで、所在なげに佇む姿を毛の一本一本まで
わかるかのような感じが、連想させたのかもしれない。
どうしてなのか、自分でも思い当たらない。
もし似たようなものを観たとしたら、相当以前に観た札幌三越での
「アンドリュー・ワイエス展」しかない、とは思うものの自信がない。
いや、何かの雑誌だったのだろうか。どうにも思い出せない。
こればっかりは考えても答えには行き当たらないようだ。

この時の展覧会でもズシンとした手ごたえのある作品が
やはり多かったような記憶が残っている。

代表作の「クリスチーナの世界」でモデルとなった
クリスチーナ・オルソンは小児マヒで足が動かないため、
地べたを這って移動していた。そして、丘の上にある家で
弟と二人っきりで75歳の生涯を終えるまで暮らしたが、
ワイエスは30年に渡りこの姉弟と交流があった、とのことだ。
この絵は決して暖かい絵ではない、むしろ厳しい絵だ。
この絵を観るたびに虚を衝つかれるような思いがする、のはどうしたことか。
何れにせよ,アメリカ写実主義の傑作だと思う。
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by capricciosam | 2006-12-06 23:06 | 展覧会 | Comments(2)
Commented by aiden301 at 2006-12-08 03:19
こんにちは。
ワイエスへの連想、たいへん恐縮でありますなか・・・ワイエスは、私も以前、地元横浜での展示を観たこともあり、好きな画家です!。この偶然にとほんとうに嬉しい出会いを感じおります!
「クリスチーナの世界」は、景観的な描画が多いワイエスのなか異彩でありながら、まさに「代表作」ですよね・・・。クリスチーナにとって自然なこと、その力強い自然な歩みが、自然と共にある、力強いひとの生活のなかにあるといいますか、そんな・・・(むしろ)それ以上の・・・多くの意味ある自然の力を感じてしまう、私にとっての「クリスチーナの世界」です。「多くの意味」を感じてしまうゆえに、卑近なことばなどでは到底言いきれぬ感慨を得、それはまた、観るたびに、そして観たくなるたびの感慨でもあります。
Commented by capricciosam at 2006-12-09 05:20
>aiden301さん、コメントありがとうございます。
>卑近なことばなどでは到底言いきれぬ感慨
まったくおっしゃるとおりで、この絵の前では言葉を失ってしまいます。もちろんモデルの背景を知ることで色々解釈することは可能なのでしょうが、そんなことを抜きにしてもこの絵自体の持つ力は圧倒的で、観る者のイマジネーションを刺激して止まないと思います。


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