鈴木雅明&バッハ・コレギウム・ジャパン@Kitara2006

バッハ・コレギウム・ジャパン(以下「BCJ」と略します)演奏会は
Kitara開館の頃に来札して以来だと記憶していますが(ちょっと自信なし)、
とすればほぼ10年ぶり、ということになるのでしょうか。
当時は聴くこと適わず、この日本を代表する古楽器集団の演奏や合唱を
ぜひ一度は生で耳にしたいものだ、と常々思っていました。
それがようやく今夜の演奏会で実現。
しかもオール・モーツァルト・プログラム。
私にとってはモーツァルトイヤーの今年の掉尾を飾る演奏会鑑賞となりました。

BCJは指揮者の鈴木雅明氏を除いて管弦楽が23名、合唱が22名。
鈴木氏は今夜はオルガンを弾かず、指揮に専念されていました。
合唱は男性パートが各5名、女性パートが各6名でしたが、
アルトに1名男性が混じっていました。初めてのことなので少々びっくり。
合唱は四声が見事に溶け合ったハーモニーをたっぷりと大ホールに
響かせていました。ちっとも不安定なところを感じさせません。
しかも、みなさん結構お若いようでしたが、まるで外国の方が発音されている
ような完璧さで発音されているようで(この辺は自信なし)、聞いてて惚れ惚れ
するくらいでした。今夜第一に印象に残ったのは合唱のうまさでした。
また、ソプラノの森麻季さんはじめ4人のソリストは、ソロの存在を示しつつ、
合唱ともきちんと一体感を出すので、さすがでした。
欲を言えば少々声量に乏しい部分も感じたのですが、まあ、そんなに
大声を張り上げる必要もなさそうなので、これは蛇足でしょうね。

一曲目は「証聖者の荘厳な晩課(ヴェスペレ)」
ソリストも全員登場して、出演者全員で演奏が展開されました。
教会音楽が重要な位置を占めた頃、日々のお勤めが8回あり、
その中の「晩課(ヴェスペレ)」は単に旧約聖書の朗唱で終わらずに
華やかな音楽をつける習慣があったそうです。
モーツァルトもこの趣旨に沿ってこの作品を作ったようですが、
初耳なのに歌声が演奏と見事な調和を示し、聴いてて飽きません。
もう、この曲からBCJの「うまさ」が十分感じられます。

二曲目は「レクイエム」
イントロイトゥスの前にア・カペラで聖書の朗唱のようなことを。
以前ブリュッヘン指揮の18世紀オケの演奏でも、合間にこのような
朗唱をはさんで演奏していたのを観たような記憶がありますが、
今日は冒頭だけでした。
イントロイトゥスの出だしから鈴木さんの指揮はメリハリをつけて、
やや遅いテンポで通していくのですが、これが沈痛にして、
ドラマチックな響きを形作っているようで、これにソロと合唱がからんで
絶妙なハーモニーが展開されました。完成度は高いのではないでしょうか。
ただ、最後のコンムニオも十分な充足感や満足感を感じさせて
終結したのですが、待ちきれなかったと思われる拍手が早く始まって
余韻が損なわれてしまったのは残念でした。

アンコールは「アヴェ・ヴェルム・コルプス」
レクイエム同様晩年に作曲された教会音楽なのですが、レクイエムと
対照的に明るい雰囲気を持った曲です。
口直し的な感じなのでしょうか。
やっと聴けたBCJでしたが、期待に違わぬ演奏に満足でした。
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by capricciosam | 2006-12-13 23:58 | 音楽 | Comments(2)
Commented by ぼくてき at 2006-12-15 00:05 x
こんにちは。
モーツアルトのレクイエムは、高校の合唱祭でクラスで歌って優勝した(笑)思い出の曲です。私はアルト、夫はテノールでした。

>待ちきれなかったと思われる拍手が早く始まって
余韻が損なわれてしまったのは残念でした。

本当、どんなコンサートでもこれはがっかりしますね。音が全部消えて・・・演奏者または歌手がふっと肩の力を抜いてから・・・盛大な拍手・・・といきたいですよね。
Commented by capricciosam at 2006-12-15 00:39
>ぼくてき さん、コメントありがとうございます。
>高校の合唱祭でクラスで歌って優勝した(笑)思い出の曲です
合唱仲間が最近モツレクを歌ったと聞いてすごく感心しましたが、
高校ですか、そりゃあ、すごいですねぇ。しかも優勝ですか、
いいですねぇ。おまけにご主人とですか、もう言うことなしですね(^^)
>どんなコンサートでもこれはがっかりしますね
そうですね。音が消えた跡の「余韻」を楽しむ余裕を聴く側も持ちたいものです。拍手ぐらいで我先に争う必要は全然ないと思います。


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