生あるために生きる

夜の特番で様々な医療の現場が取り上げられていた。
中でも心惹かれたのが「緩和ケア」

今だに、ひところよく聞かれた「ホスピス」との違いがわからないのだが、
全国でも緩和ケアが設置されている病院はまだ70程度とのことだ。
先月三回忌を迎えたおじは、そのうちのひとつで人生を終えた。
ガンだった。

当時、緩和ケアに入院するに当たっては、治療よりも
患者のガンからくる痛みを和らげたり、取り除くことが主と言われた。
実際今夜紹介されている緩和ケアも同様のことを日々実行している
ようではあったが、ひとつ参考になったのは、その診療理念であった。
患者が生き続ける間は、その生を全うさせたいという目標を明確に
していたことだ。決してその死を見ていてはダメで、あくまでも生きる、
生き続けるということのために緩和ケアがあるのだ、という
ビジョンのようなものを描いていたことだ。

確かに、当時お世話になった緩和ケアスタッフの方たちは
人当たりも柔らかく、親切であった。
しかし、今振り返っても、淡々とというか、機械的というか、
うまく表現できないのだが、「どうせこの患者は死ぬんだ」という
一種の諦観のような治療する側の結論が透けて見えるような
居心地の悪さも感じたのは否めない。

あの時、今夜の病院の緩和ケアのような治療する側の理念を感じとる
ことが出来ていたら、そのような部分は相当薄らいでいたのではないか、
ふと、そう思った。
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by capricciosam | 2008-05-23 23:47 | 時の移ろい | Comments(2)
Commented by ぼくてき at 2008-05-28 23:07 x
こんばんは。
この番組、私も見ました。小田和正さんの歌が使われてましたよね。
私も母をガンで亡くしました。8年経ちますが、医師の放った心ない言葉は今も忘れられません。

末期ガンで治療のすべがない患者に、何の精神的・肉体的ケアもない日本の医療の欠陥については、他局の番組でもやっていました。
治せないガンは、慢性病の一つとして考え、どのように生活してもらうかを考えることが大切だ・・・とその番組に出た医師は言っていて、その通りだと思いました。
「どうせ死ぬ」というなら、私達すべてが実はそうですもんね。
Commented by capricciosam at 2008-05-30 00:07
>ぼくてきさん、コメントありがとうございます。
>小田和正さんの歌が使われてましたよね
確かに流れていましたね。
>どのように生活してもらうかを考えることが大切だ
そのとおりで、これまで数限りない事例で語られてきているとは思うのですが、自分自身、おじの死というその現場に直面するまでは、あまり考えてこなかったというのが、正直なところです。自分に置き換えたら、きっとそう要求するだろうな、とは思います。当然でしょうね。
>「どうせ死ぬ」というなら、私達すべてが実はそうですもんね
おっしゃるとおりですね。


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