バーンスタイン生誕90年ガラ・コンサート@PMF2008

PMFはレナード・バーンスタイン抜きにはあり得なかったのは、
散々語り尽くされていますが、今年は彼の生誕90年。
第1回に僥倖にもその演奏に接することができた一人としては、
PMFが彼の死を経て19回目になったことに感慨一入のものがあります。
毎年、何らかの形でバーンスタインに関連して演奏会が
開かれてきたが、今回のような多岐に渡る
オール・バーンスタイン・プログラムは初めてかもしれない。

さて、その1曲目は「キャンディード序曲」
指揮のL・ビアヴァさんは最近のご常連ながら、PMFオケの
トレーナーに徹されていて、公式演奏会での登場は初。
手堅く、しかしながら鳴らすところは鳴らしてくれます。

2曲目交響曲第2番「不安の時代」
登場したオケには札響の首席奏者がズラリ(但し、この曲のみ)。
数年前の「武満徹/波の盆」を思わせる札響とPMF生とのコラボ
となった訳ですが、指揮はもちろん尾高さん。
いいですね、こういう企画。ぜひ継続を。
ところで、指揮者にして作曲家と言えばマーラーが代表的
なのでしょうが、私には交響曲でもマーラーに比べれば、
レニーの作品は、正直それ程耳になじむようなものとは言えません。
今夜も少々不安を抱えつつこの曲を耳にすることになりましたが、
10周年時にこの曲をM・T・トーマス指揮、J・Y・ティボーテ独奏で
聴いた時との印象に比べて、少々オケの鳴りっぷりは小ぶりながらも、
丁寧な演奏に好感が持てました。
ピアノの小曽根真さんは、以前札響の定期にも登場するくらい
ジャズの分野を超えた活躍をされている方。
総じて無難な安全運転という印象が残ったものの、
「さすが!」と感心したのが、終盤のカデンツァ。
この場面、あろう事か、ケータイの着メロが不意に場内に鳴り渡る。
3回程鳴って、聴いているほうもヒヤリ度が高まった頃、
小曽根さん、即興でそのメロディをカデンツァに取り入れたから、
会場のアチコチから「笑い」が。いや~、ホッとしました!!
さすが、即興に強いだけあります。救われました。

休憩をはさんだ3曲目は「プレリュード、フーガ、リフ」
ジャズのビッグ・バンド用に作曲された作品のため弦楽器群はなし。
芸術主幹のP・シュミードルさん登場。指揮は川瀬さん。
作曲後6年も放置されていたようですが、なんとなくわかる感じも…
ちょいと前衛的で、両端でつじつま合わせのようになじみ易くなりますが、
やはり娯楽作品としてはすんなり楽しめるという感じではないかな。

4曲目セレナード
オケは管楽器なしで、指揮に再びL・ビアヴァさん登場。
ヴァイオリン独奏はアン・アキコ・マイヤースさん。
第1回のPMFでヴァイオリン五嶋みどり、指揮バーンスタインで
この曲を聴いているため、どうしても思い出しつつ比較してしまうことに。
今夜は独奏、オケともによく鳴っていたとは思うものの、
「迫力」では第1回には及ばないように感じた。
当時は厚生年金会館ですから、Kitaraの音響には及ぶべくもないので、
単に音量だけではないとは思うのですか゛…

5曲目「ウエストサイド物語」から「シンフォニック・ダンス」
指揮は尾高さん。
オケはPMF生のみですから、客演指揮者としての真価が問われます。
曲自体の魅力故楽しめたのは言うまでもないのですが、
オケもそつなくまとめ上げていたのは、さすがでした。
こういう演奏に接すると、「教育」という側面を意識すれば、
地元にいる尾高さんは欠かせない、と思いました。

アンコール代わりなんでしょうが、最後に8月生まれのバーンスタインの
誕生を祝って「ハッピー・バースディ・レニー」でお開きとなりました。
時計を見ると、21時50分頃。
いつもの演奏会の終演時間を大幅に超えていましたが、
ほぼ満席の今夜は、さすがに帰る人は少なかったように感じました。
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by capricciosam | 2008-07-19 23:20 | 音楽 | Comments(0)


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