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鑑真和上展@北海道立近代美術館2006

教科書というのは案外一生に渡る影響を及ぼすことがあるもので、
社会や歴史の教科書の口絵で紹介されていたようなものは
特に印象深く、心の奥深く刷り込まれているものです。
中でも唐招提寺開基の祖である「鑑真和上」坐像は、私にとっては
忘れがたきもののひとつで、チャンスがあるなら実物を見たいものだ、
と常々思っていました。
それが阪神淡路大震災の影響で唐招提寺金堂が平成大修理を行うのに
合わせて、ついに道内でもそのチャンスが巡ってきたのです。
実は、私は数年前に東京でこの展覧会を偶然鑑賞していたのですが、
再び混雑した会場に足を踏み入れる気は起きませんでした。
それで、チャンスがあればぜひ観るように母とカミサンに強く勧めて
いたのですが、どういう訳か、ナビゲーターとして一緒に行くハメに
なってしまいました。まあ、内心嬉しい誤算だったのかもしれません。

会場入りしてからは、他の出品物は差し置いて、みなを連れて
真っ先に和上像にかけつけました。照明を一段と落とした一画に、
ガラス張りのケースの中で像は鎮座していらっしゃいました。
和上年譜によると、この像は和上が亡くなる年の春に弟子の忍基が
講堂の棟梁が折れるのを夢に見て、和上遷化を悟って諸弟子を率いて
肖像を造ったというものだそうです。像は一見木彫りのようなのですが、
実は麻布を漆を用いて貼り合わせて骨格を形づくったもので、
日本最古の肖像彫刻として国宝になっています。

5度の失敗と12年に渡る歳月と失明という艱難辛苦の末に、ようやく渡航に
成功されたという和上に思いをはせると、その端正なお顔に感じられるのは
何よりも和上の内面の意志の強さなのですが、ただそれだけではありません。
不思議な穏やかさが、そして見ようによっては微笑みさえ漂わせているか
のごとき、その達観の表情にはただひたすら圧倒され、観ているこちらも
浄化されるがごとき思いが湧いてくるのです。
割と小さな像なのですが、圧倒的な存在感という他ありません。
一見の価値あり、です。

その他多数の国宝や重要文化財等の寺宝が数多く出品されていますが、
ちょっと興味を魅かれたのが、「鑑真和上袈裟入蒔絵箱」。
鑑真和上のものと伝えられている簡素な袈裟を折り畳んで納める
箱なのですが、黒漆地に金蒔絵で徳川家と桂昌院の出た本庄家
の紋があしらわれています。桂昌院とは徳川五代将軍徳川綱吉の
生母です。この蒔絵箱が桂昌院から寄進されたとのことのようです。
天平時代に江戸時代が突然出現して驚きましたが、つくづく歴史は
連綿と続いているものなのだなぁ、と改めて思いました。

最後にシニア世代にとっては勇気づけられる話を。
日本からの渡来僧による渡日依頼を受諾したのが
和上55歳の時で、成功したのが67歳というのです。
鑑真和上像の端正な印象から渡航は壮年期に行われたものと、
すっかり誤解していました。
実際は、今なら引退しても不思議ではない歳なのです。
なんというチャレンジ精神なのでしょう。
be encouraged!

鑑真和上展は北海道立近代美術館で8/20まで開催しています
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by capricciosam | 2006-07-30 22:49 | 展覧会 | Comments(2)

ゲルギエフ&PMFオーケストラ@PMF2006

「 毎年異なったメンバーで、しかも短期間に音作りをしていかねば
 ならない、というハンディを背負いながら、その時時の指揮者の下、
醸し出す音に酔いしれることができたなら、これはこれで十分なる
醍醐味を味わえた、と言わねばならないだろう。」

実は、これは一年前にPMFオーケストラ(「PMFオケ」と略します)を
聴いたあとに書いた感想の一部です。今夜の演奏会を終えても、
PMFオケはやはりこれにつきるなぁ、という思いです。
一定の技術がある若者がプロフェッショナルの薫陶を得て、
ひとつのオーケストラとしてどのような響きを形成していくのかは、
まるで「酒の仕込み」のようだなぁと思います。
3人の異なる指揮者によるPMFオケ演奏会は、ちょうど熟成の過程を
味わうようなものなのでしょう。
そして、今夜、ついに仕上がった今年の新酒が味わえるというものです。
さて、新酒の出来や如何。

一曲目はモーツァルト/ファゴット協奏曲。
「えっ、ゲルギエフとモーツァルト」
ミスマッチを心配しましたが、さすがゲルギエフです。
編成を小さくしたPMFオケを無難にコントロールしていました。
それでも、オケの響きはやはり若々しく、ゲルギエフが
押さえ気味にしても、いきおいのよさが自然に露出してきます。
ソリストのD・マツカワは過去にPMF生として3年連続出場している
ようなのですが、残念ながら未聴。D・マツカワは、ファゴツト特有の
のどかな音色が曲の明るい雰囲気とおもしろい効果を発揮している
この曲を確かな技巧で表現していました。

二曲目はストラヴィンスキー/ペトルーシュカ(1947年版)。
公演パンフにはゲルギエフが「純ロシア的に、原色的効果を発揮
させて表現するのが自分の考えだ」と発言したことが紹介されています。
でも、実際聴いてみても、それほど原色的効果がある、というような
感じはしませんでした。やはり手勢のオケではないからなのでしょうか。
しかし、それを抜きにしても今夜の出来としては、管弦のバランスも良く、
この曲が一番完成度が高かったように思いました。
特に、ゲルギエフが演奏終了後直ちに起立させていた首席トランペット
の活躍は光っていました。何年か前の南米出身のホルン奏者の活躍
と重なりました。

休憩後の三曲目はチャイコフスキー交響曲第五番。
この曲では指揮者の譜面台を撤去してまさしく「完全暗譜」です。
さすが、「自家薬籠中の一曲」なだけあって、ゲルギエフは指揮する
スペース(今夜は指揮台なしでした。1月のマリンスキー歌劇場管と同じです)
を目一杯使い、PMFオケを自在にコントロールして、この曲の暗鬱な
気分から高揚した気分までの振幅のゆれを圧倒的なスケールで
描いていました。さすがです。
ただ、ひとつ付け加えれば、管弦のバランスの悪さが気になったことです。
分厚い弦(例えばコントラバスだけで10本!)に比べ、管のボリューム
自体がほぼ基本どおりなので、管弦の合奏では管が埋もれがちな
点でした。なにしろゲルギエフは強奏でも手加減しません。
まあ、PMF生をひとりでも多く演奏させようとすれば、これも
しかたがないのかな、とは思うのですが、ちょいと無理を感じました。

明日のピクニックコンサートを終えて、大阪、名古屋、東京と巡演する
ようですが、今夜の演奏を聴く限りでは、アクシデントがなければ、
回を重ねるごとに新酒の「熟成」も進み、より「旨口」になりそうです。
鳴り止まぬ盛大な拍手に何度もゲルギエフがステージに立ち、
最後はコンサートミストレスの手を引いてようやくお開きとなりました。

余談ですが、今日は会場にカメラ(NHKのハイビジョンやHTB)が
有人無人併せて8台と、これまで見た収録では過去最高の台数が
投入されていました。後日放送されるようです。
余談の余談です。今夜のゲルギエフは指揮棒なしでした。(笑)
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by capricciosam | 2006-07-29 23:43 | 音楽 | Comments(2)

PMF弦楽四重奏コース@PMF2006

弦楽四重奏コース演奏会には3つの若手クワルテットが登場。
それらに東京クワルテットのメンバーが加わって弦楽五重奏、
弦楽六重奏として演奏を展開しました。

東京クワルテットのメンバーが分散して、それぞれ指導に当たったと
思われるクワルテットに加わっているのですが、やはり出だしや
呼吸をあわせるタイミングにはアイコンタクトや大きい身振りを示して、
「先生」らしさを発揮していました。
中でも、一番積極的にやっていたと思われたのは、最初に登場した
シーズンズ・クワルテットと演奏したM・ビーヴァーさん。
演奏されたのはモーツァルト弦楽五重奏曲第2番。悲観的で暗く重い
出だしからビーヴァーさんの積極的なリードに演奏全体が締りました。
ところで、ビーヴァーさん。力が入りすぎたのか、第一楽章の譜めくり
のタイミングで弓が手を離れるアクシデント。慌ててナイスキャッチ。
幸い演奏には支障はなかったようでしたが、顔を紅潮させていました。
それをチェロが横目でニヤリ。一部始終が見えたこちらも思わず
内心ホッとしました。

逆にあまり目立たずに勘所でうまくリードしているな、と感じたのが
二番目に登場したアルコ・アイリス・クワルテットと演奏した池田さん。
タイミングも割りと1stヴァイオリンに任せながら、しかし、ここぞという
ところではアイコンタクトをとって、ベートーヴェンの弦楽五重奏曲
の活き活きとした表出に成功していました。

最後は磯村さん、C・グリーンスミスさんのお二人が加わっての
アタッカ・クワルテットのブラームスの弦楽六重奏曲第2番。
この曲はブラームスの失恋話と絡めて有名なようですが、
第一楽章だけでも十分聴き応えがある、と思っています。
印象的な2つの主題が各楽器によって、まるでキャッチボールでも
されているがごとく演奏されていく様は室内楽の醍醐味。
4楽章を弾き終えたところで当夜一番の拍手となりました。
これは順当なところでしょうか。

最後に盛大な拍手に応えて、3グループと指導者たち全員が登場し、
お辞儀をしておひらきとなりました。開設されて2年目の弦楽四重奏
コースですが、これはPMFの新たな楽しみとなりました。
小ホールに約9割の入り。

さて、今年のPMFも私にとってはあと一回、いよいよPMFオケです。
足を運んでいないクライツベルク、ゲッツェルは各々相反する評価が
聞かれますが、さてゲルギエフはどう仕上げるのでしょうか。
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by capricciosam | 2006-07-26 23:54 | 音楽 | Comments(2)

漢字バトン

いつも心温まるコメントを頂戴する虹の彼方のひとりごと」のrainbowflさん
から漢字バトンをいただきました。
バトンははじめてなのですが、ひとつ挑戦してみました。(そんな大げさな)

Q1 前の人が、2.で答えた漢字「音楽」「家族」「自然」に対して自分が持つ
イメージは?

◆音楽
当ブログの音楽の話題は最近の主たる関心の傾向を反映してクラシックが
多いのですが、子供の頃に関心を持ったのはご多分に漏れず流行歌や
ポップスからでした。気分的にだいぶ背伸びして
「ロッテ歌のアルバム」「ザ・ヒットパレード」
なんてのを白黒TVで楽しんで観ていました。
そのうち少ないこづかいを貯めてはドーナツ盤をこつこつ買って…、と
世間によくある音楽好きのパターンを辿る訳です。
今でもポップス、唱歌、ジャズ、ロック、クラシック、演歌、民謡etcと、
聴く上での範囲は狭まっていないとは思うのですが、どのジャンルも
「オールディーズ」が主体になってくるのは歳のせいでしょうね。
これからも音楽のない生活って想像できないなぁ、と考えていますので、
某音盤屋さんのキャッチフレーズの
「NO MUSIC  NO LIFE」にはいたく共鳴しています。   
ところで、過去を振り返ってみたらいろんな曲を思い出しました。
最近ではめったにお目にかからない曲をひとつご紹介しておきます。
ザ・ウォーカー・ブラザースというグループの解散後ソロ活動を開始した
メンバーの一人、スコット・ウォーカーが歌ったラブ・バラードなのですが、
「ジョアンナ」という曲です。ジョアンナという女性とのひと夏の恋の終わりを
スコットがロマンティックに歌い上げています。オールディーズ特集でも
めったに聴かれませんが、いまだに良い曲だと思っています。
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◆家族
ブログで登場する頻度としてはカミサンが多いのは、私にとって空気みたいな
ものだからでしょうか。ずいぶん長い年月を過ごしてきたものだ、と改めて
思います。性格も似た部分より異なる部分も結構あり、おまけに至らぬ二人
ゆえ、大波小波含めて幾多の危機もありました。
でも、古事記にもあるとおり、しょせん
「成りあまりたる」者と「成り足りぬ」者(ちょっと使い方が違いますがお許しを)
同士ですから、冷静ささえ失わなければ、お互いを許しあってなんとかなる
もんですね。依然ワガママを許してもらっていますので、気持ちの上では
「感謝」しか浮かびません。ここまで歩んでくると、これから本格化する老後も
健康で暮らせたら最高、という気持ちです。
  
◆自然
夏山登山から離れてどのくらい経つだろうか。ひと頃よく登っていました。
林道に沿って山深く入ったところにようやく登山口があらわれて、
それから登っていくわけですが、手付かずの自然に圧倒されることが
実に多かったものです。月並みですが、自然は偉大だなぁ、と思います。
そんな時に、ヒトにとって便利なことは自然にはまずもってやさしくはない、
と感じることも多かったのです。それは入山者の持ち込む「ゴミ」。
特に入山者の多い山では、登山道のあちこちに空缶や食べ物の包み紙
(紙とはいっても化学物質でできたものです)が落ちているのです。
これらは自然に帰ることはないか、あっても気の遠くなる時間が必要
なのでしょう。自然あってのヒトだと思うのですが、共生しているという
気持ちが少ない人が随分いるものだなぁ、と残念に思いました。
世界遺産に登録された知床も観光客が増えて対策に追われているようですが、   
自然界に持ち込んだゴミは持ち帰る、これが大きな恩恵を与えてくれている
自然に対するヒトとしてのマナーなのだろう、と思います。
  
Q2 次に回す言葉を3つ
一つ前に戻っちゃいますが、「音楽」「家族」「花」でお願いします。

Q3 大切にしたい言葉を3つ
   「責任」「共生」「感謝」

Q4 漢字のことをどう思う?
   漢字の良さはなんといっても「表意文字」であることです。
   一見して含まれる意味がわかり易いのは、実に優れた特性だと
   考えています。ただ画数が多くなったりすることで書くのに時間が
   かかる点はちょっと不利とも考えられますが、キーボード入力が
   普及した今日ではさして気にすることもないのかな、と考えます。
   最近は外来語やIT分野の言葉を中心に日常的にカタカナ語として
   そのまま使われる例が夥しく、 一見しても「なんのこっちゃ」と
   首をひねることも多い訳です。
   そんな状況であればこそ、漢字そのものの魅力は色あせることはない
   と思っています。

Q5 最後にあなたの好きな四字熟語を3つ教えてください
   とりたてて好きなものはないのでなかなか思い浮かびません。(汗)
   とりあえず思い浮かんだものでお茶を濁します。(汗)
   「天網恢恢」~パッと浮かんだ言葉の一部です
   「自主自律」~中2まで在籍していた中学校の校訓です 
   「劇団四季」~JRシアター、カムバック!
 
Q6 バトンを回す8人とその人をイメージする漢字を・・・
   とても8人は無理なので、リンクさせていただいているうちのお一人の
   My Cat & MINI Lifeのちょろきゅさんにお願いいたします。
   ご主人とともに札響のファン、というか「サポーター」でいらっしゃる
   その様子はご自身のブログからも伝わってきますが、その他の
   ご活躍の様子も含めて、まさしく「熱心」というイメージです。
   どうぞ健康管理に気をつけてこれからもご活躍くださいね。
   それでは、ちょろきゅさんよろしくお願いいたします。
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by capricciosam | 2006-07-22 22:01 | 時の移ろい | Comments(4)

東京クワルテット@PMF2006

開演間近にどやどやと大勢の若者が入場してきたので、5分遅れて開演。
東京クワルテットのメンバーが入場すると、彼らや他に座ったと思われる
若者たちから盛大な拍手や歓声(確かブラボーもあったかな)が。
どうやらPMF生だったらしい。
2ndヴァイオリンの池田さんは、挨拶しながら早くもニコニコ顔。

さて、一曲目はベートーヴェン弦楽四重奏曲第4番。
冒頭から4人の息がピタリとあって、力強く情熱的に主題が
奏でられていく様は圧巻の一語に尽きる。
しかしながら力強さだけではなく、弱音部分でのニュアンスも十分だから、
さすがという他はない。
この一曲を聴くだけでも、どれほどのメンバー交代を経てきたのかは
知らないが、現在でもこのクワルテットの合奏能力の高さは十分に高い
レベルを保っていることが明らかになったと思われた。
今夜一番気に入った演奏であった。

二曲目は武満徹の「ア・ウェイ・ア・ローン」。
この曲は東京クワルテット結成10周年の時に委嘱された作品
というから、メンバーにとっては自家薬籠中の一曲なのだろう。
確かに、武満らしさあふれる一曲で、響きがあり、それが連なり、
そして奔流となって流れ去り、そしてフェィドアウトして終わりを告げる。
メンバーも気合を入れて演奏していた、と思われた。
公演パンフでは「河が海に流れこんでいくイメージ」とあるが、
そんな気がしないでもない。しかし、聴いていて落ち着きの悪さが
つきまとい、すんなり耳になじむような作品とも思えない。
そこが武満らしいと言えばよいのか…。

三曲目はブラームス弦楽四重奏曲第3番。
メンバーはしっかり熱演していたのだが、どうもしっくりせず。
演奏自体ではなく、作品そのものとの相性なのかもしれない。
ブラームスは弦楽六重奏曲に比べ弦楽四重奏曲がいまいち
ピンとこないんですよね。不思議です。

盛大な拍手に応えてアンコール。
ヴィオラの磯村さんが、
「またPMFの(そして)キタラの会場で演奏できて幸せです」
こうおっしゃって、
モーツァルト弦楽四重奏曲第23番k590から「メヌエット」を。
チャーミングな、感じのよい曲でした。

最後に会場の入りですが、販売しなかったらしい正面席、三階席を
除いて7~8分の入り。中には札響のコンマスのお顔も。
明らかに昨年よりは入りましたが、PMFに室内楽コースが誕生して
2年目ですから、定着に向けてまだまだ入ってもよいのになぁ、との
思いは残ります。
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by capricciosam | 2006-07-21 00:11 | 音楽 | Comments(0)

大学で一杯やる

偶然聴いたラジオでおもしろい話題を取り上げていました。

北大でビール園

国立大学も独立行政法人化してからはいろんな取り組みを
されてるなぁ、とは思っていたのですが、まさか「ビール園」までとは
想像もできませんでした。
最近は北大がクッキーを、小樽商大がお酒や饅頭をそれぞれ
販売して話題になっていました。
なんでも一般の方により親しんでもらおうという考えからのようですが、
とうとう「飲食業」にまで手を広げるとは…。
旧い頭ではついていけません。思わず隔世の感があるなぁ、と
早合点したのですが、よく聴くと常設ではないようです。
さっぽろ夏まつりの一環として短期間(8/1~8/9)開設するようで、
趣旨としては
「緑豊かなキャンパスの夕べを地域の皆様に開放することで,
本学をより身近に感じていただくことを目的に」(HPより)
と、ありますからイベントを利用した"クッキー"発想の延長上なんですね。
サッポロビールが協力しているので、観光名所のおなじみのビール園とは
ちょっと変わった風情を楽しむのも良いかもしれませんね。
ところで、お話の中で未成年の学生は区別をして飲ません、と
おっしゃっていたのですが、ホントにできるんでしょうか!?

この話で思い出したのが 九州大学の赤ちょうちんです。
なんでも新キャンパスが建設途上で、まわりに何もなくて寂しいので、
大学自らが建設した、という話だったと思いました。
そういえば、この話を耳にした時も随分びっくりしたものでした。

従来の価値基準で殻にこもっているよりは、時代を呼吸してフレキシブルに
改善しつつ、進化しようという試みの一端なのかもしれません。
それにつけても、まず驚いてしまうのはシニアの頭の固さ故なのでしょうか。
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by capricciosam | 2006-07-18 23:36 | 時の移ろい | Comments(2)

ムシムシ

昨日から突如としてモンスーン気候になったかのような道内。
夏到来と喜びつつも、
「なにもこんな急に蒸し暑くならなくったって」
と、文句を言っています。
実に勝手です。
それにしても、蒸し暑いです。
今日はおばを見舞ってから、駅周辺にて母の買い物におつきあい。
帰宅しても蒸し暑くて何もする気力が起きません。
夕方ようやく涼しくなって風もなかったので、雨で延び延びに
なっていた病気のバラに薬剤を散布しました。
去年も手遅れでダメージを受けたので、うまく病勢を止めてくれる
と良いのですが。
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by capricciosam | 2006-07-15 23:25 | 時の移ろい | Comments(2)

トリビュート・トゥ・タケミツ@PMF2006

今年のPMFのメインプログラムはゲルギエフが妥当なところだろうが、
個人的には今夜のトリビュート・トゥ・タケミツもある意味メインだった。
2月札響定期のオール武満プロのショックというか、余韻を引きずって、
期待を込めてチケットを買った。

今回は武満の映画音楽を中心としてプログラミングされ、札響だけではなく
PMF生との混成オケであることが2大特徴ではなかったか。
前半は弦楽パートだけで演奏されたが、各楽器とも札響団員とPMF生が
ひとつのプルトをなして演奏された。プロを目指す腕前とはいえ、短期間
しか合同練習していないことでの音のざらつきが耳につくのではないか、
との懸念は一曲目の「死と再生」から幸いなことに消えていた。
弦を中心とした曲が多かったせいか、総じて良好なアンサンブルだった。
そして、今夜はソリストの腕前が光ったことも印象深かった。
二曲目「ノスタルジア」での伊藤亮太郎、三曲目「ファンタズマ/カントスⅡ」
でのI・ボースフィールドの冴え渡った技巧には引き込まれてしまった。
休憩後の後半では、最初に管楽器、打楽器も加わえて、かつ弦楽器は
もっと編成を小さくして「夢千代日記」が演奏された。
あのドラマは確か山陰の温泉地を舞台していたと記憶しているが、
曲を聴きながら、冬の鉛色した日本海の荒波のシーンを思い出していた。
次の「乱」は黒澤監督が久しぶりにメガホンをとった作品のように
記憶している(見ていないので記憶違いかもしれない)。
これはCDで聞くよりも心に迫る響きを感じた。ライブならではか。
最後に本日のお目当て「波の盆」である。
2月定期で耳にして以来、すっかりこの曲にはまってしまった身としては、
いささか小姑的に耳を澄ますことになってしまった。
PMF生もよく健闘してこの詩情あふれるこの曲の「歌」を奏でることに
貢献していたとは思うが、やはりところどころざらつきを感じる部分が
あったのは少々残念。臨時編成の弱さか。
やはり印象としては札響団員だけで演奏された2月定期が上回った。
しかしながら、十分満足すべきりっぱな演奏ではあった。
ただし、出番が複雑になったせいか、ステージに出てくるのに
自分の楽器を忘れてとりに戻るPMF生が目立ったのはいただけない。
プロの手前であるにしても、観客や他のメンバーを必要以上に
待たせてはいけない。

今回は歌手の小室等さんと武満夫人の浅香さんのプレトークがついていた。
本来出演予定だった長女が急病のため武満夫人が急遽参加してくれたようだ。
プレトーク自体は武満徹にまつわる断片的なエピソードの羅列のような
感じで、演奏会の作品を聞く上で役立ちそうなものは少なかったように思うが、
これはこれでおもしろい体験だった。
以下印象に残った話をいくつか。

◆新宿で武満夫妻、井上陽水、小室等らが飲んでいた時のこと。
 井上陽水、小室等がギターを持ち出してビートルズを歌いだしたら
 武満が楽器の口真似で参加してくるので、武満夫人が止めさせようとした。
 「だって、せっかく陽水さん、小室さんが歌ってくれているのに」
 気持ちはわかりますが、3人のセッションと考えると凄い光景ですね。

◆ギターを持って小室等さんが一曲歌ってくれました。
 「明日は晴れかな、曇りかな」
 この曲の詩は今日や昨日はくるしみや悲しみばかり。
 でも明日はきっと希望が、的な作りです。
 この曲は「乱」の音楽を作っていた時に即興的に作られたもので、
 曲作りには黒澤監督との関係で相当苦心していたようです。
 監督は好きなマーラーを聞きながら絵コンテを書いたりしていたようで、
 「乱」についても「ここはマーラーのように」と言っては武満ともめていた
 らしいです。
 ところで実はこの歌自体は「黒澤天皇」の気分の様子を表したもの。
 ところが、何も知らない当の御本人も一聴していたく気に入ったらしく
 「おっ、良い曲ができたじゃないか」と言ったらしい。
 
◆武満は外国へ行っても、着いた途端に帰りの時刻をすごく気にして、
 「時間は」「(帰りに)着る服は」とやりだすのだそうです。
 また、旅行へ着ていく服も自分では一切やらないため、夫人が
 日ごとにカバンに詰め込んでやっても、半分、ひどい時はほとんど
 手をつけないで持ち帰ったそうです。

◆詩人の谷川俊太郎は武満の代表曲は「波の盆」だと言ったそうです。
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<追記>代々木よもやまさんが聴講生を体験されながらトリビュート・トゥ・タケミツ
     を含めた圧巻レポートをされています。   
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by capricciosam | 2006-07-12 23:59 | 音楽 | Comments(2)

曇天続き

長かったW杯も終わりを告げました。
一位イタリア、二位フランス、三位ドイツですか。
勝負だから欧州勢が上位独占も順当なんでしょうが、
他大陸の代表も食い込んでいたらなぁ、
という気持ちもなくはないんですよねぇ。
欲張りですかねぇ。
決勝戦でのジダンの頭突きはあまりにも唐突でした。
中田の引退とともに忘れられない出来事です。
一体何があったんでしょう。

ところで天気ですが、晴れ間が長続きしてくれません。
青空が遠のき、風は冷たく、肌寒い日が続きます。
例年なら、暑さを感じて夏のプランでも練る時なのに、
まったくもってどうしたことでしょうか。

でも植物は健気というか、律儀というか、
タイマーでもあるかのごとく、その歩みを止めません。
まあ、ヒトも暑くても寒くても不平不満を言いつつ、
確実に「老い」への歩みを止めませんから、
動物も同じようなものでしょうか。
先日ブログに書いた庭のバラも次々に開花し始めて、
毎日楽しく眺めています。
曇天のせいかよけい慰められるような感じです。
マイク真木の「バラが咲いた」じゃないですが、
「さびしかった僕の庭にバラが咲いた」というところです。

それにしても奈良の放火事件の高校生には同情を禁じえない。
性格の良い子を成績という尺度で親が追い詰めた挙句、
家族の命が犠牲になるなんて。
悲劇というにはあまりに気の毒でしかたない。
嘆願署名が多数集まったのもうなづける。
なんとか減刑にならないものか。
そして、いつかあの子の心にも「花が咲いて良かった」と
思えるような心の平安が訪れることを祈りたい。
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by capricciosam | 2006-07-10 23:58 | 時の移ろい | Comments(5)

PMF車両

地下鉄に乗って、何気なく近くの吊り広告に目をやったら
PMFのポスターが目に飛び込んできました。
日常に追われて、PMFもうっかり忘れていました。
「まだ先のことと思っていたら、随分近づいたなぁ」
と思いつつ視線を移すと、その先のポスターもPMF。
そして、その先も。
「ありゃ」
慌ててまわりをよく見ると、壁のポスターもPMF。
窓のステッカーもPMF。
つまり、ぜ~んぶPMF。
「おっ、こりゃ凄い」
最初の戸惑いもどこへやら、嬉しくなってあわてて
携帯を引っ張りだして写真に収めました。
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一両がまるごとPMFの宣伝で埋め尽くされた「PMF車両」だったのです。
そういえば車両の外側にも大きめのステッカーが貼ってありましたね。
うっかりしていました。

今年もついにPMFの季節が巡ってきました。
明日は開会式です。
今年はゲルギエフの再登場もあり、楽しみです。
(楽しみなのは毎度のことなんですけれどね)
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by capricciosam | 2006-07-07 20:33 | 音楽 | Comments(0)