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札響名曲シリーズVol.3@Kitara2010

一曲数分からせいぜい10数分くらいの長さのチエコとロシアの
名曲ばかり集めた、まさしく「名曲」コンサート。

1曲目スメタナ/歌劇「売られた花嫁」より3つの舞曲
2曲目ムソルグスキー/交響詩「はげ山の一夜」(R・コルサコフ編)
3曲目R・コルサコフ/スペイン奇想曲
4曲目ドヴォルザーク/スラブ舞曲集より
   第一番、第三番、第五番、第十番、第十五番
5曲目ポロディン/「だったん人の踊り」
アンコールはフチーク/行進曲「剣士の入場」

半年ぶりに見るエリシュカさんはお元気そうで何より。
指揮ぶりも相変わらずきびきびとしていて、札響から引き出す音楽も
メリハリが効いている。
ホント、この人が振ると札響の音がガラッと変わるんだから驚く。

スメタナでにぎにぎしく始まったが、2曲目では鳴らすべきところは鳴らし、
整えるべきところは整えて、この手垢のついた曲に新鮮な光をあてる。
さらに、3曲目はコンマスに始まって各パートの首席奏者のソロがたっぷりとあり、
聴き応えのある曲なのだが、みなさんの健闘もあり、
十分楽しませてもらいました。
4曲目は連続で聴いてみると、ひとつの完結したまとまりに聞えたから
不思議なもんです。
この曲もひとつひとつが魅力的。特に第10番なんて最高でした。
5曲目はライブで感動した体験があるだけに、少々ハードルが高くなるけれど、
まずは無難に仕上げてありました。
ほぼ満席となった会場の盛大な拍手に応えたアンコール曲は
「あ~、聴いたことある、ある。」
という曲だったのですが、CDは所有しておらず。これは残念。
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by capricciosam | 2010-11-27 22:05 | 音楽 | Comments(4)

ジュリアーノ・カルミニョーラ&べニス・バロック・オーケストラ@Kitara2010

今夜のコンサートは、ジュリアーノ・カルミニョーラ(以下、「カルミニョーラ」と言う。)
が登場する前後で雰囲気が一変してしまった。
「才気煥発」
彼の演奏を耳にして、真っ先にこの言葉が浮かんできた。

1曲目T.アルビノーニ「弦楽と通奏低音のための四声の協奏曲ニ長調」
2曲目B.ガルッピ「弦楽と通奏低音のための四声の協奏曲ト短調」 
3曲目G.タルティーニ「弦楽と通奏低音のための四声のソナタ第3番」
ここまでは、ベニス・バロック・オーケストラによる演奏。
これまでKitaraで耳にした古楽のオケとしては十分過ぎる程の実力は感じながらも、
インスパイアされる程でもなく、ただ、ただ、バロック時代の音楽が心地よく流れていく。
仕事の疲れが睡魔として襲ってくる‥
「ああ、良い湯加減だ‥」

しかし、カルミニョーラが登場してからは、ぬるま湯が熱湯に一変。
4曲目ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲変ロ長調「狩り」
そっけない程の入りではあったが、身体全体を使って大きく足を踏みならすは、
動きまわるはで、見事な統率ぶりを示す。
しかも聞えてくる調べの一風変わった、それでいて魅力たっぷりな響きに、
俄然背もたれから上体を起こして、前のめりにして聴入ることに。

ところで、弾き終えたカルミニョーラさん、客のいないPブロックに向き直ったと思ったら、
大きな音を立てて鼻をかむんだな。
かみ終えたら、肩をすくめながら、くるっと客席にむきなおった。
「しかたないでしょう」
そんな雰囲気で。
これには、思わず会場から失笑が。
ステージで、でかい音をたてて鼻をかんだ御仁を目撃したのは初めてでした。

「おおっ、人を食ってるねぇ~、このチョイ悪親父。期待しちゃおう」

5曲目ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲変ロ長調「海の嵐」
今夜のプログラムには改訂者が記されていないが、
改訂の痕跡たっぷりに音楽を形作る、その様のあっぱれなこと。
ここで、完全に聴く側としてのスイッチが入った。
さて、休憩後の「四季」や如何に。

6曲目ヴィヴァルディ「四季」
「春」から快調に飛ばしている感じはしたのですが、
まだまだ控えめ運転。それが、次の「夏」が凄かった。
「夏」は、どちらかと言うと小生の中では、淡々と過ぎていく「移ろい」
のひとつに過ぎない位置づけでした、ハイ。
それが、超快速で弾き進む演奏は次第にヒートアップし、
まさしく夏の焼けつく太陽であり、とどろく雷鳴が鳴り響く「夏」に一変。
正直、こんな手に汗握る「夏」は聴いたことがない。
今夜の白眉。

続く「秋」、大好きな「冬」も同様な調子が続き、
小生も背もたれから身を起こしっぱなしで、
ステージから飛び出す音に集中していました。
「凄い」
アンサンブルの乱れもほとんどなく、テンポを落とさずに大団円。
途端に、会場のあちこちからブラボーが飛び、何人もの方がスタンディング。
(そうだろうなぁ、わかるよ)

アンコールは、なんと4曲も。
全てヴィヴァルディ。
①ヴァイオリン協奏曲ハ長調第1楽章アレグロ
②ヴァイオリン協奏曲ニ長調第2楽章ラルゴ
③ヴァイオリン協奏曲ハ長調第3楽章アレグロ
④「四季」より夏プレスト

最後の④で本編の熱狂が再現。
再びブラボーが。

ありゃ、ホント凄かった。
オーソドックスな「四季」しか聴いたことがない人には、
あまりにも型がくずれていて楽しめなかったかもしれないが、
小生には、実に刺激的。
ホント、古楽は言葉のイメージとは裏腹に、実にアバンギャルドだな。
以前、ナイジェル・ケネディで聴いた「四季」もおもしろかったが、
今夜の「四季」は間違いなく数段刺激的(笑)。

Kitaraは日本ツアーの2日目。
26日名古屋、28日三鷹、30日&1日東京と続くようですが、
ぜひ、「ちょい悪男」風のカルミニョーラの演奏を楽しんでください。
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by capricciosam | 2010-11-24 23:37 | 音楽 | Comments(5)

Bread&Butter Acoustic Live Tour@札幌くう・余聞

昨夜の雷雨には、びっくり。
居間にいた時、一瞬窓が強烈に光ったと思ったら、
一呼吸も置かずに、たいそう近くにゴロゴロと、もの凄い落雷の音。
入居以来、こんな近くで聴くなんて初めてでしたので、
カミサンは、さっそく地震保険の心配をしていました(笑)
それで、危なくてPCも深夜まで触れず、
「ブレット&バター・ライブ」の記事の更新も夜中になりました。
ところで、次のエピソードも続きで書いておきます。

休憩後のMCで幸矢さんのおっしゃったことに
一瞬、我が耳を疑いました。

MC「スティビー・ワンダーとは仲良いんですよ。それで、
曲もらったんです。それが
 I JUST CALLED TO SAY I LOVE YOU
なんです。(えーっ!ホント)
でも、曲があんまり良かったので、スティービーが自分で歌っちゃった(笑)
ホントは僕らにくれた曲なんですよ。それで、替わりに
 REMEMBER MY LOVE
を書いてくれたんです。
昔、「夜のヒットスタジオ」で米国との中継で歌ったこともあるんです。」

それで、当夜はユーミンが詞を書いてくれた邦題「特別な気持ちで」を
歌ってくれたんですが、サビの部分は幸矢さんの指導でお客も参加。
思わず、心がほっこりしてきます。
(気持ち良かったなぁ)

ところで、この話。
気になったので帰宅してからWikipediaを調べましたが、
全然触れていません。
彼らの古くからのファンの間では周知の事実なんでしょうか。
それにしても、あの名曲に、そんなエピソードがあるとは‥
驚きました。

それから、YouTubeには、なんと「夜のヒットスタジオ」の動画が
アップされていました。
スティービーも加わって「REMEMBER MY LOVE」を歌っています。
これも、驚いた~

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by capricciosam | 2010-11-23 23:03 | 音楽 | Comments(0)

Bread&Butter Acoustic Live Tour@札幌くう2010

MC「長い間やっているんですね。影響を受けた人はだれだと思います?
プレスリーなんです。彼から入って、いわゆるアメリカン・フォークへ、
ブラザース・フォアとか、キングストン・トリオとか。
本格的になったのは、NYにいた1967年。
S&Gをカーネーギー・ホールで観て、感激したんですね。
弟を引き入れて、ドーナッツ盤を作って止めようと思っていたんですが、
次々にヒットした。今年でデビュー40年。アルバムも28枚になりました。
実は、昨日(北海道)厚生年金会館で、今なんて言うんでしたっけ!?
加山雄三さん演奏していたんです。同じ湘南なんですが、
あの人はホント凄い。今年50周年。73歳なんですよ。
僕たちも今年40周年ですが、加山さんを見倣って50周年目指して、
もうガンガンやろうと思ったんです。」
by幸矢さん

そんなお二人も齢はとうに60代。
(二弓さんが、加山さんとは、一回り違うとおっしゃっていました)
随分息の長い活躍をされているんだなぁ、と改めて思います。
そりゃ、若い頃のお声とは違うのは当たり前ですよ、ええ。
でも、齢を重ねた分、お二人のハーモニーは、
さらに味わい深さを増したようにも感じます。
ただ、昨夜(20日)はちょいと過ぎたことを幸矢さんがMCで白状していた
のですが、そう言われれば、出だしはちょいとのり切れない気配も。
そうは言っても、明らかに感じさせないところが、さすがプロです。

「くう」もはじめて足を踏み入れたのですが、
30席弱程度の、今にも手が届きそうな空間。
(幸矢さんは、最初のMCで、この近さを
「すごい緊張するな。こんな近いのは、めったにやらない。」
と、おっしゃっていました。)
そんな近さで、お二人の歌声に身をゆだねる至福のひと時。
なんと贅沢なことか。
当夜の客も男女ほぼ半々、かつ年代も案外広く、
時代を越えて、息長く支持されているように感じました。

今回は、来春発売予定のアルバムの録音終了を機に、
一年かけて全国をツアーするらしいのですが、
スタートは11/18小樽、11/19旭川、11/21札幌の北海道から。
二弓さんと幸矢さんのお二人だけのアコースティック・ライブ。
今回もツアー初期なのでセットリストは書きませんが、
アンコールを含めた20曲。
新旧とりまぜた「ブレッド&バター」の世界に浸る喜びこそ嬉しかれ。
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<追記11.22>
YouTubeに呉田軽穂作の「あの頃のまま」がありました。
何年前の映像なんでしょうか。
お二人とも、今よりも「まだ」若いなぁ~。
当夜の6曲目でした。
<追記2011.11.12>
画像が削除されてしまいましたので、その後の映像を。

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by capricciosam | 2010-11-21 22:57 | 音楽 | Comments(0)

一時代を築きし者の退場

作詞家の星野哲郎さんが亡くなられました。
数々の心に残る歌謡曲の作詞をされていらっしゃいます。

「三百六十五歩のマーチ」、「兄弟船」、「男はつらいよ」

どれも昭和を代表する名曲だと思います。
そのうちのひとつ「函館の女」を初めて聞いたのは、
ちょうど田舎から函館の親戚に遊びに行った時でした。
船村徹さんの思わずノリノリになる出だしが印象的で、
北島三郎さんの、のびやかな歌声にも爽快さを感じて、
子供心にもたちまち好きになったものでした。
詩の力、曲の力、歌い手の力。
まさしく三拍子揃った名曲だと思います。

また、小林旭さんの代表的な歌にも星野さん作詞のものがあります。
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「昔の名前で出ています」
この歌も一世を風靡したものです.
以前には「自動車ショー歌」という、ちょっと変わった歌もありました。
これも星野さんの手によるものですが、当時の自動車会社や車名を使った
ちょっとした言葉遊びのような歌詞です。

あの娘をペットにしたくって
ニッサンするのはパッカード
骨のずいまでシボレーで
あとでひじてつクラウンさ

今では消えた会社や車種もあり、高度経済成長期の名残のような歌詞です。
歳のせいか、ノスタルジックになりますね‥

星野哲郎さんのご冥福をお祈りいたします。

ところで、自動車と言えば、こんな記事を目にしました。

「ホンダは乗用車「シビック」の国内向け生産を12月中に打ち切る。
在庫が無くなり次第、国内での販売も終了し、開発中の次期シビックは
すべて海外で販売する。シビックは72年に発売され、ホンダの「顔」
として親しまれてきたが、低燃費の小型車「フィット」や、ファミリー
向けミニバンに人気を奪われ、国内新車市場から姿を消すことになった。
 シビックは05年に発売された現行モデルが8代目。国内向けの
ホンダ車としては最多の累計約300万台を販売した。
 73年当時、世界で最も厳しいとされた米国の排ガス規制
「マスキー法」の規制値をクリアした「CVCCエンジン」を搭載。
「技術のホンダ」を世界に示し、国内最後発の四輪メーカーだった
ホンダの経営基盤を築いた。」
(以上、毎日新聞より引用)
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自家用車を何台か乗り継いできましたが、
シビック、なかでもRSは忘れられない一台です。
当時、中古で廃車同前だったRSを譲ってもらい、
ワクワクしながら木製のステアリングを握ったものでした。
なだめ、なだめ何万Km走ったことでしょう。
俊敏な走りにドライブする楽しさを教えてもらったという
気持ちが未だに残っています。

あれから幾星霜。
販売不振の挙げ句、退場とは‥
時は随分流れたんだね。
ありがとう、シビック。

歌謡曲も、自動車も、商品として「今」という時に
生命が宿るのは宿命なのでしょうが、例え消えたとしても
心の中には思い出として記憶されていくのは間違いありません。
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by capricciosam | 2010-11-18 00:00 | 時の移ろい | Comments(1)

国家戦略が見えない

久しぶりにNHKスペシャルを観る。
今夜は中国を舞台とした日本、韓国の環境ビジネス競争。

「激烈な工業化で世界最大の汚染発生源ともなった中国を舞台に、
将来の80兆円市場と言われるグリーンビジネス(環境ビジネス)の
主導権を争う“緑色戦争”の火ぶたが切られた。先陣を切ったのは、
半導体、液晶と、日本から次々に盟主の座を奪った韓国。
「低炭素・緑色成長」を国策に掲げ、環境産業でも市場制覇を目指す。
韓国政府は、中国政府と太いパイプを作り、環境関連企業を現地に
送り込んで中国側が抱える具体的な問題を次々に解決。(略)
一方、日本も中小企業を中心に韓国企業の厚い壁に阻まれながらも、
得意の自社技術を活かし中国の環境分野に続々と打って出る。」
(以上、NHKスペシャルサイトから引用)

韓国は環境省の次官がトップセールスを展開する国家ぐるみ。
対する日本は中小企業の孤軍奮闘。
番組では日本企業が中国で地歩を築いていくところで終わるから
健闘ぶりにほっと一安心してしまい、大丈夫そうな錯覚を
起こしがちだが、実は深刻な示唆を与えていることに気づく。

国家ぐるみVS一私企業

競争力の差があり過ぎる点だ。
日本の政府、環境省の影さえ見えない。
巨大な市場を前にして、日本国としての戦略はないのか、
と思わず歯がゆい思いにとらわれてしまった。
自民党政権の「構造改革」の名の下に進められた
官から民へという市場任せ主義のツケであり、
民主党政権の国家戦略の立ち遅れではないのか。
まあ、政権交代後は、ハブ空港、新幹線技術の売り込み等、
国際競争力の強化という戦略を前面に打ち出していることから
放置はしないのだろうが、立ち遅れ感は否めない。

ところで、今話題のTPPも韓国は将来的には参加する予定らしいが、
まずは、米国やEUとのFTA、EPAという個別交渉しやすい
ところから取り組むという戦略・戦術を選択している。
国内の食糧自給率確保につながる一次産業保護をどのように
進めたのか不明だが、少なくとも対策を講じつつ、
歩んできたことは間違いないところだろう。

日本が貿易立国としてこれからも歩む上では、
競争力のある分野での関税障壁を取り払いたいとの考えを
否定する訳ではないが、
TPP参加の一方で一次産業への具体的対策が見えないまま、
「とにかく乗り遅れるな」
という前のめり気味の姿勢優先では、
一次産業が壊滅的打撃を受けるという予測がもっぱらの中、
万一対策が不発に終わった場合に、安心安全とは無縁な、
素性の知れない、怪しげな食糧を食べさせられる可能性大な
一国民としては、TPP参加に不安な眼差しを向けざるを得ない。
この点でも国家戦略が見えない、というのは如何なものか。
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by capricciosam | 2010-11-15 00:12 | 時の移ろい | Comments(0)

内田光子&クリーヴランド管弦楽団@Kitara2010

札幌にKitaraが開館して以来、海外の有名オケが数々来演。
ウィーン・フィルやベルリン・フィルさえも来演している。
日本の一地方都市としては、なんと幸せなことか。
しかし、何故か米国のBIG5は来演叶わず(私の記憶に間違いなければですが‥)。
それが、とうとうクリーヴランド管弦楽団の来演が実現。

クラシック音楽入門当時、小生が親しんだのはG・セル時代の廉価版から。
それだけに、継承されただろうサウンドが生で聴けると思うと
自然に期待が高まるというものです。
しかも、ソリストは内田光子さんです。
2月にはベルリン・フィルの定期演奏会をストリーミングで聴いたばかり。
(あの時のベートーヴェンも堂々としていました。)
内田さんもKItaraは初と思ったら、配布されたパンフによれば
2001年以来とのことですから、2度目なんですね。
しかし、この組み合わせでの来札はめったにないでしょうから、
こりゃ、聞き逃せません。

今夜はオール・モーツァルト・プロ。
1曲目ディヴェルティメントニ長調K136
コンマスの弾き振りで、チェロ以外全員立って演奏。
モダン楽器ながら、ちょっと渋めのつややかな響き。
聴きながら、思わず顔がほころぶ。

オケが一旦ハケた後、ソリストが客席に背を向けるようにして
ピアノが中央に配置される。
「やぁ~、ほんとに指揮されるんだなぁ‥」
一旦着席されると、ピアノにつかまりながら立ち上がって
始まった指揮は、なかなか堂に入ったもの。

2曲目ピアノ協奏曲第20番ニ短調
総じて所有するテイト/ECO盤と印象は変わらない。
芯のある、やや重い音が、暗く、劇的な展開が印象的な
この曲にはふさわしい。
カデンツァは内田さんオリジナルだったのだろうか。
内田さんは指揮もピアノも、どちらも没頭しているかのようで、
中途半端な印象はない。
ピアニストの余技を越えている雰囲気すらある。

3曲目ピアノ協奏曲第27番変ロ長調
最晩年らしく、淡々と語られるが、どこかしら高みにある
かのような雰囲気がある作品を、内田さんは丁寧に仕上げていく。
やはり、これは作品への共感なくしては無理だろうな、
と一瞬思ってしまった。

ほぼ満席の万雷の拍手に応えてアンコール。
なにも用意していなかったのか、コンマスと長々と打ち合わせ。
そして、始まったのが第27番の第3楽章。
約10分にもなろうかという豪華なアンコールでした。

ところで、内田さんのお礼の挨拶は上体を足につけんばかりにして
やられる丁寧さなのだが、正直身体の柔らかさには驚いた。
同じように驚いた方は多かったようで、
帰りに歩いていると、結構耳にしましたね。

至福の一時に感謝しつつも、少し不満も。
今回のオケの編成はクリーヴランド管としてはフルサイズではなかった。
また、音楽監督のF・W・メストも来日していただけに、
このコンビで聴きたかったな、という欲求も残ったのが正直なところ。
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by capricciosam | 2010-11-10 23:44 | 音楽 | Comments(0)

中島みゆきTOUR2010@札幌ニトリ文化ホール

11月になってもなかなか更新できません、ハイ。
日記同様に書かなければ書かなくてもよい、という安易さが
心を蝕み始めたのかな、とチラッと不安が脳裏をよぎります。
このままブログも消滅か‥
そんなマイナス思考が頭をもたげた今日この頃です。
そんな折も折、こんな記事を見つけました。

「ブログの女王として人気を集めたタレント、眞鍋かをりが
10月31日付で公式ブログ「眞鍋かをりのココだけの話」を
閉鎖していたことが分かった。」
(以上、産経新聞より引用)

これには驚きました。
2004年6月にブログを開設したそうですが、
小生がブログを開設した時にはすでに有名で、
一時はブックマークしていました。
ブログをどう書いていいものやら、と悩んでいた頃で、
彼女のあっけらからんとした自由奔放さに、目から鱗状態に。

「そうか、肩の力を抜いて自由に書いていいんだなぁ‥」

とは言っても、これまでの記事が、眞鍋かをりさんのように書けた
とは到底思えませんが、そこは、それぞれの個性ということで。
でも、取り残されたようで、やはり寂しい感じがしますね。
最近はtwitterが盛んですし、その分ブログも一時の勢いがない
ようにも感じられます。
発信手段が多様化していく中での移ろいだということなのでしょう。

ところで、中島みゆきTOUR2010@札幌ニトリ文化ホールに潜入できました。
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「えっ、潜入なんて大げさな。」ですって!?
いやいや、小生には文字通りそんな感じだったのです。
なにしろ全然予定していなかったのでチケットはなし。
それで当日券を求めて並びました。

抽選に当たれば買えるという方式で、抽選は整理券順にガラポンで。
「何色が当りだっけなぁ~」
徐々に列は前に進みます。
観察しているとハズレもあるようですが、結構当たりもあるようで
期待が高まります。
しかし、なんと私の4人前で「予定枚数に達しました。」との無情の宣告。
あきらめかけたのですが、
「キャンセルがあれば追加販売します。ただし、枚数は不明です。」
せっかく足を運んだんだから、もう一回トライしていくか、と思い直し、
再配布された整理券を受け取りました。
そして、開演10分前に再び集合してみると、人数はぐっと減って11人。
それに対して用意できたチケットは8枚。
当たる確率はとても高い。
でも、どうやって決めるんだ!?また、ガラポンか!?
と、思ったら、時間がないので、なんと、なんと一斉ジャンケン。
しかし、5回やっても決まらず。
そのうち開演時間は迫る。
それで、2人ずつでの対戦に切り替えさせられたのですが、
あいにく私は負け。
「あ~っ、しょうがない。残り少ない分に賭けるか」
ところが、勝った人の中に家族分を一枚だけ必要な方たちがいて、
余分に勝った一枚を私に譲ってくれました。
「おーっ、感謝します!!」
それから場内に急いだものの、着席できたのは開演一分前。フーッ。
でも、席はコントロール席の真後ろという絶好のポジション。ラッキー!!

しかもコンサートは極上でしたから、実についていました。
初めてでしたが、彼女の世界は深い。
まるで、ひとりひとりに歌いかけてくるがごとき錯覚に陥ること
しばしばで、これにはビックリでした。
学生時代に彼女にはまっていた友人がいて、
アルバムを借りて聴いてはいたのですが、
当時の共感度は、それほどでもなかったような気がします。
歳をとることで、遅ればせながら、彼女の発信するものを受信する力が
小生にも備わったということなのでしょうね。
いつもは、コンサートのアレコレを記録を兼ねて書くのですが、
ツアー初期でもあり、今回は省略します。
当日券があれば、ぜひチャレンジしてみることをお薦めします。
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写真は終演後にセットリストをケータイで撮る様子です。

<追記10.9>
そう言えば、中島みゆきさんをチラ見したことを思い出しました。
場所は札幌の三越デパート。
ちょうど「悪女」がヒットした前後じゃないかと思うのですが、
カミサンと下りエスカレータに乗っていた時です。
婦人服売場を通過したら、ファンに話しかけられている
みゆきさんがいるんですよ。
側にはお母さんとおぼしき人が。
買い物にでも来ていたのでしょうか。
化粧はかなりしっかりしていたのが印象的でした。
なにしろレコードジャケットの印象では薄化粧でしたから、
「おっ、濃い!?」
当然アスタリフトは使っていなかったのでしょう。当たり前か。

また、当時のオールナイトニッポンも聞いたことがあります。
はじめて聞いたとき、歌世界との落差に唖然としたものでしたが、
コンサートのMCも、まさしく、あのまんまでしたね。
一曲目を終えたMCで
「初めていらっしゃった方はびっくりしないでくださいね。
歌としゃべりが違うので、まるでジェットコースター気分に
なりますから。」
と、おっしゃっていましたが、小生は免疫があったので、
むしろ懐かしい気分でした(笑)

そういえば、曲の合間には「おたよりコーナー」というのがあって、
来場者が当日、みゆきさん宛に書いたおたよりを5枚読み上げていました。
これも、ご自分で
「オールナイトニッポンをライブでやっているようなもの」
と、おっしゃていましたが、宜なるかな。

MCのアドリブ以外は演出や構成がしっかりされているようで、
即興性のあまり感じさせない、ある意味ライブらしくない
感じもしない訳ではないのですが、みゆきさんの歌声そのものの持つ
ドラマチックさが十分過ぎるくらい心を揺さぶるので、
やはりライブとしての醍醐味は十分味わえましたね。

終演後、ロビーでお話しした御常連の方のお話です。
「2部構成で休憩が入ったのは初めて。」
「それから、あんなに頻繁に水を飲む姿も初めて見た。」
とのことでしたが、アンコール含めて17曲を滔々と歌う迫力は十分。
年齢なんて感じさせません。

<追記2012.5.22>
セットリストです。
 1 今日以来
 2 翼をあげて
 3 愛が渡しに命ずること
 4 二艘の舟
 5 サバイバル・ロード 
 6 時刻表
 7 夜曲
<休憩>
 8 真夜中の動物園
 9 夢だもの
10 しあわせ芝居
11 銀の龍の背に乗って
12 Nobody Is Right
13 顔のない街の中で
14 鷹の歌
15 時代
<アンコール>
16 悪女
17 たかが愛
 
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by capricciosam | 2010-11-09 00:01 | 音楽 | Comments(0)