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PMF GALAコンサート@Kitara2017

【プログラム】

第1部 15:00開演
1 モーツァルト エクスルターデ・ユビテーラから「アレグロ」「アレルヤ」
2 モーツァルト 弦楽五重奏曲第5番ニ長調から第1楽章、第4楽章
3 ヴォーカル・アカデミーによるオペラ・アリア
4 ホルスト/田中カレン編 PMF賛歌~ジュピター

第2部 17:15開演
5 ワーグナー 歌劇「タンホイザー」序曲(ドレスデン版)
6 ブルッフ ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調
e J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第2番ニ短調から「アルマンド」
7 シューベルト 交響曲第8番ハ長調「ザ・グレイト」

マーク・J・イノウエさん率いるトランペット陣のファンファーレで開場が告げられた
今年のGALA。ホワイエでは管楽器アンサンブルの演奏も開かれ、おしゃれをした方も
多く見られ、ちょっと華やいだ雰囲気はGALAならでは。

第1部は15時開演
再度トランペットによるファンファーレが鳴り響いた後、司会進行の天羽明恵さん登場。

1はダニエル・マツカワさんの指揮でPMF生の演奏と天羽さんの独唱。
初めて聞いたが、モーツァルトの軽快さを感じる。

場面転換の間にダニエル・マツカワさんが登場し、天羽さんとやりとり。

2ではライナー・キュッヒルさんが加わる。
アンサンブルというよりもキュッヒルさんの独奏を聴いているような気分に。
これは以前も感じたことだが、明らかにPMF生との力量が違うからね。
演奏後にキュッヒルさんが登場して天羽さんとの日本語による会話。
キュッヒルさんは話す時マイクを口から離すので天羽さんが「どうしてなんですか?」と
突っ込むと、キュッヒルさん曰く「恥ずかしいから」(笑)
キュッヒルさんは昨年に続き約1か月札幌に滞在してPMFの指導に当たられたとのこと。
PMFにとっては心強い限りです。
そして、来年はバーンスタイン生誕100年との話に。
メモリアル・イヤーだけにPMFも力は入るだろうな(と勝手に期待)。

当初案内されたダニエル・ロザコヴィッチのパガニーニは本人体調不良のため中止に。

3ではヴォーカル・アカデミー生4名によるアリアがピアノ伴奏で歌われる。
ソプラノ2名、バリトン2名だが、会場から盛大な拍手を浴びていたのは
最後に登場したチョンファ・キムさん。
確かに豊かな声量でしたね。今後に期待です。
ただし、2つの二重唱はカットされました。
ここまでで16時10分。
PMF賛歌練習を兼ねた休憩が30分。
4ではゲルギエフが登場して客席も立ち上がって賛歌を合唱。

第2部は17時15分開演
ゲルギエフによるオール独墺系プロというのは初めての体験。

5はPMF生のみだったが、好調の弦楽パートを中心によく引き締まった演奏だった。
ただ、スケール感がやや乏しいのはやむを得ないか。

6ではダニエル・ロザコヴィッチが16歳らしからぬ風格と落ち着きを感じさせ好演。
童顔長躯ながら、紡ぎだす調べのなんと端正で大人びたことか。驚いた。
開場からも盛大な拍手とブラヴォーが。
アンコールにバッハを。
しかし、ここで調べに甘さが顔を出した。これは成熟を待ちたい。
ここまで18時5分。15分休憩。

7では指導陣も加わるため、オーケストラとしての迫力が数段アップ。
楽章を追うごとにゲルギエフの指揮に煽られたかの如く躍動感が増し、見事な大団円。
終演は19時15分。

GALAの1部については、かなり整理されてきたとは思うものの、
依然プログラムの詰め込み過ぎの感があり、今回も当初予定されていたソリストの
独奏や二重唱が中止された。それでも第2部の開演が15分遅れだから、
仮に全部こなしていたら相当の遅延となっただろうことは容易に想像される。
翌日のピクニック・コンサートはカジュアルなだけに盛りだくさんでもよいとは思うが、
GALAという以上はスッキリしたスマートさを感じる構成でもよいのではないかと思う。

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by capricciosam | 2017-07-29 22:08 | 音楽 | Comments(0)

PMFオーケストラ・プログラムB@Kitara2017

【プログラム】

1 リスト 交響詩「レ・プレリュード」
2 ドビュッシー 管弦楽のための『映像』から「イベリア」
3 R.シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」
4 バルトーク 管弦楽のための協奏曲

今夏の首席指揮者の準・メルクルさん指揮によるPMFオーケストラ演奏会の2回目。
<プログラムB>は4曲と変則的構成。
一日目はメルクルさんが全曲指揮してお手本を示し、二日目にアカデミー生3名が
休憩前の3曲を指揮し、休憩後はメルクルさんが指揮するという趣向になっている。
その一日目を聴いた。

「プログラムBのテーマは、オーケストラの"リズムとハーモニー"。
その醍醐味を味わう。」(PMF BOOKより引用)

1はやや慎重な出だしだったが、終結に至る起伏はきちんと表現されていた。

休憩前の3曲の中では2が一番テーマがとらえやすい演奏だったかもしれない。
カスタネットは鳴り出すとは途端に景色が一変する力を持つが、生み出すリズムと
オケの音色が溶け合い良い感じだった。これはメルクルさんの中庸さか。

3は作品の劇的な物語をオケが一体となって描写しており、PMF生だけでは
一番様になっていた。メルクルさんの指揮ぶりをみていると、手加減している
気配はなく、指揮台で全身を使って躍動して演奏を導こうとしている。
その迫力たるや善し、ですね。

休憩後の4ではPMFアメリカの指導陣が加わる。
各楽器パートが独奏的に演奏され、色彩感に富むだけに、指導陣のうまさが
総体的にオーケストラを一層引っ張り上げていた感がある。聴き応えがあった。


終演後は盛大な拍手とブラボーが。わかるな~
最後は次の教育セミナーの時間を気にするメルクルさんが、コンマスの
チャンさんの弓を持って退場し、ようやくお開きに(笑)
客入りは7~8割か。
内容が充実していただけに空席がもったいなかった。

<蛇足>
今回でメルクルさんがPMFに登場した5回のうち3回聴いたことになるが、
いつも満足度が高い。メルクルさんの札幌滞在は10日間あまりでしょうが、
見事にPMFオーケストラを仕上げてきたことが窺える演奏会でした。
PMFのような教育音楽祭には適任ですね。
芸術監督であるゲルギエフの任期は2020年までだが、
自身の創設したウラジオストックでの国際芸術祭とのかけもちで、
札幌滞在は総仕上げ時だけのごく短期間のようなので、
今後のPMFにおいても首席指揮者の比重はますます高くなるだろう。

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by capricciosam | 2017-07-22 23:58 | 音楽 | Comments(0)

PMFオーケストラ・プログラムA@Kitara2017

【プログラム】

1 ベルリオーズ 序曲「海賊」
2 細川俊夫 夢を織る
3 ラヴェル バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第1部~第3部

今夏初のPMF。
準・メルクルさんの指揮は2015年のプログラムA以来ですが、
いつ登場しても安定した指揮でPMFオーケストラをコントロールされていて
実に上手い。今回も首席指揮者に決まった時から楽しみにしていました。

1からPMFオーケストラが俊敏に反応する。
特に弦楽パートのアンサンブルは見事で、今夏のPMF生のレベルに期待は高まる。
この曲での指導陣参加はティパニのライナー・ゼーガスさんのみ。

2を作曲した細川俊夫さんは2006年にレジデント・コンポーザーとして
PMFに参加されている(未聴)。
2は冒頭から繊細な音が持続されていき、次々に多様な音が重なって様々な感情を
インスパイアされる。全てを包み込んで、その中で漂っているような感情が
湧いてくる不思議な作品だった。PMF生のみで演奏。

今年は平日のPMFベルリンやPMFウィーンの演奏会に行けなかったので
休憩後の3は彼らが加わるので楽しみにしていました。
普段よく耳にするのは第3部からなる第二組曲ですが、今回は全曲。
実演は初めてだけに楽しみ。

「大編成のオーケストラを駆使し、多彩な音色で繊細な光彩までを再現した
挑戦的な作品」(PMF BOOK P.45より引用)

メルクルさんの迷いのない指揮と首席に陣取った指導陣のソロに聞きほれている
うちに時間の経つのが早い、早い。臨時編成オケとは到底思えぬ出来栄え。
改めてこの作品の魅力を教えてもらった気分になりました。好演。
しかし、指揮台の隅から隅まで駆使してエネルギッシュな指揮するメルクルさんは
こういう色彩感のある作品にはうってつけですね。

2日目公演。
PMFヨーロッパの指導者たちが最後となるため終演時にはPMF生と挨拶を交わす姿が。
6~7割の入りか。良い演奏だけに空席がもったいなかった。
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by capricciosam | 2017-07-16 22:32 | 音楽 | Comments(0)

札幌交響楽団第601回定期演奏会@Kitara2017

【プログラム】

1 チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
e パガニーニ 24の奇想曲より第24番
2 ショスタコーヴィチ 交響曲第5番 ニ短調

神尾さんのソロを聴くのは2004年BBCフィルとのメンデルゾーンが最初。
2回目は2009年札響定期とのブラームスだった。その間の着実な進化には驚くというより、
彼女なら当たり前じゃないかという感が残ったものだ。その位、彼女のポテンシャルの
高さには将来への期待を抱かせるものが感じられたということだ。
それから8年ぶりに聴く訳だが、チャイコフスキー・コンクールの覇者だけに、
1はある程度の期待はあったものの、ものの見事に圧倒されてしまった。これ程とは。
冒頭から芯のある力強い独奏がフィナーレまで持続し、しかもさらなる表現の深さが
感じられ、期待以上の高水準。いやはや、彼女は凄いな。
どこまで深まり、どのくらいの高みに到達するのだろうか。楽しみだ。
会場も湧きに沸き、アンコールを一曲。
このパガニーニの超絶技巧に、さらに会場が沸いたのは言うまでもない。

Kitara開館20周年を祝してこけら落とし演奏会の指揮を務められたのが秋山和慶さん。
1988年~1998年には札響の首席指揮者を務められていたが、
当時は札幌を離れていたため、実演で接することはなかった。
ということで、秋山さんが札響を指揮される演奏会を聴くのは今回が初めて。
秋山さんの指揮は身体全体をダイナミックに駆使しながらも、表情に現れる様子が
あまり感じられず、クールに燃えているような印象が残った。
そして、その冷静な棒さばきから、焦らず、丁寧に曲の細部を明らかにするような演奏を
札響から引き出し、見事なクライマックスを築く。練達の腕前はさすがだった。

今シーズン定期演奏会では一二を争う鉄板プログラムだったが、
内容も濃く、満足度の高い演奏会だった。
昼公演。空席も目立たず、ほぼ満席。
また、第2ヴァイオリン首席奏者の大森潤子さんが7月末に退団されるので
コンマスの大平さんより花束が贈られる。11年間お疲れ様でした。

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by capricciosam | 2017-07-08 23:54 | 音楽 | Comments(0)