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来シーズンへのときめき

正式発表ではないのですが、札響定期、PMFの来シーズンの概要が見えてきました。

まず、札響定期です。
エリシュカさんは4月にチャイコフスキー6番、11月にブラームス2番を取り上げます。
ブラームスは今年10月定期の感想でも書いたように聴き応え十分で、
ぜひ交響曲チクルスとして完成させてもらいたいところです。
また、ドヴォルジャーク後はスラブ系を密かに期待していたので、
チャイコフスキーは願ってもないところ。
交響曲後半を順次取り上げていってくれるのでしょうか。

5月に高関さんが伊福部昭特集、そして8月には下野さんが早坂文雄と
日本人作曲家の作品が取り上げられます。意欲的かつ刺激的。

尾高監督は3回。3月には一連のシベリウスの仕上げ。
6月にはヴェルディのレクイエム、10月にはマーラー9番と大作を。
尾高さんはマーラー9番を2003年5月定期で取り上げていましたが、
最終音が鳴りやんだ後の長い静寂とこみ上げる感動は忘れがたいものでした。
まさしく一期一会の名演でした。
<追記11.16>
そう言えば、この時の演奏会にちょっとふれた記事を書いていました。こちらです。


9月の児玉宏さん、1月のユベール・スダーンさん。
一度は聴いてみたい人が並びます。
12月のクラウス・ペーター・フロールさんは2009年9月に
マレーシア・フィルと来日した折に聴いていました。当時の感想はこちらです。

こうしてみると全部聴きたくなるのですが、こんなのは初めてです。
来シーズンの札響定期には期待大です。

次にPMFですが、25周年のメモリアルイヤーなので、さてどんな企画が、と期待していました。
これまでのメモリアルイヤーから推して、首席指揮者にはこれまで携わった指揮者の再登場
だろうな、と思ったら意外や、意外。
これまでPMFとは縁がなかったロリン・マゼールがその任に当たるようです。
プログラムもベートーヴェン7番、シベリウス2番、ショスタコービチ5番と、
彼にとっては自家薬籠中のものばかり。

縁があると言えば、台湾のチェン・ウェン・ピンさんでしょうか。
ホール・オペラで「ナクソス島のアリアドネ」を指揮されますね。
2007年7月にはフィルハーモニア台湾を率いて演奏会をされています。
当時の感想はこちらです。

その他に、第九が演奏されたりで、祝祭的雰囲気が感じられます。
詳細発表は年明けなのでしょうが、楽しみです。

期待が大きかったり、楽しみだったりで、来年は札響定期とPMFに大注目です。
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画像のCDを聴きながら記事を書いていました。
マゼールのCDは何枚か所有しているのですが、
このブルックナーは中でもお気に入りの一枚です。
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by capricciosam | 2013-11-09 10:54 | 音楽 | Comments(0)

PMF2013を振り返って-partⅡ

前記事でも書いたように会期中の演奏会ではスマホによるツイートを行なっていました。
感想をつぶやくにしてもそれ程時間もかからず、その位手軽にできるものなんですね。
また、つぶやき出すと、他の方がどんなつぶやきをしているのかも興味が湧きます。
そこで、会期中はPMF組織委員会の公式ツイッターと思われる「PMF-PR」のつぶやきに
注目していました。「朝からリハーサル」などと舞台裏を紹介するつぶやきには
演奏会への期待が高められるなど、とても楽しみにしていました。

また、twitterでは「リツイート」といって、他の方のつぶやきをそのまま自分のtwitterで
紹介できる機能があり、「PMF-PR」も折に触れリツイートさせていただいていたのですが、
少し残念だったのは発信にムラがある点でした。

前半は7/14まではほぼ毎日のようにつぶやかれているのですが、
それ以降は7/21に一回つぶやいたっきりで、札幌終盤の7/28までありません。
後半の準・メルクルさんやPMFアメリカ指導陣の演奏会情報などは皆無です。
特に、残念だったのはメルクルさんが札響を指揮する演奏会情報が
さっぱりつぶやかれなかったことです。地元オケとのめったにない組合せなのに、何故?

もちろん、つぶやかなくても別段集客には影響はないのかもしれませんし、
ツイートを担当されている方の業務負担の問題もあるとは思います。
ただ、スマホ等の普及とともに手軽な発信受信が一般化していくと、
結構新たなファン層の開拓に貢献する部分も少なからず期待できるのではないか、
と思う(恐らく経済的効果としては測定不能でしょうが)ので、
少なくとも期間中は単なる演奏会告知だけの発信だけでもあまり途切れずに
続けていただければ、と期待したいところです。
また、仮にスタッフの手がまわらないなら、会期中はツイートのみのボランティアスタッフ
を募集して対応してみては如何でしょうか。
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それに関連して、全国の主要なプロオーケストラの利用状況はどうなっているんだろうと
気になって調べてみました。調査日は8/10、調査対象は札響から九響までのHPを有する
全国主要オケ21団体です。
調査ポイントは①FACEBOOK、②twitter、③ブログ、④動画、⑤ENGLISH、
⑥文字サイズ変更ですが、⑤は国際化、⑥は高齢化に対応しているかという点での
ついで調査です。調査の視点はHPのトップページに、明らかに明示してあることです。

①FACEBOOK、②twitterはどちらもほぼ半数が利用していました。
一方、③ブログ、④動画は30%程度の利用で留まっています。
やはり、③の利用は伸び悩み、①、②の利用にシフトしているのは、
発信手段の手軽さという点からなのでしょうね。
また、④の普及は発信までの手軽さが乏しいせいか、少ないですね。
①~④が揃っていたのは、神奈川フィル(③は公式ではなく、スタッフブログ)のみでした。
①、②だけなら、都響、東響、関西フィル、オーケストラ・アンサンブル金沢、名フィル、
山響、広響の7つありました。調査数の約30%です。
①、②どちらかなら、前述したように約50%です。
逆に、①②ともになかったのが、N響、東フィル、読売日響、兵庫管、京都市響、札響、
群響、九響の8つ、約40%です。強固なファン層に支えられているのか、
利用価値なしとみているのか、そこまで手が回らないのか、事情は不明です。
以上から①、②については、その利用目的は様々なのでしょうが、
情報を発信する手軽な手段のひとつとして浸透してきているように思われます。

最後に、⑤は約50%が対応していましたが、⑥は約10%の対応にとどまりました。
⑤は外国人指揮者やソリストに自分のオケを知ってもらう場合など利用価値はある
と思ったのですが、この点は案外対応が進んでいるようでした。
⑥が低いのは、高齢者の情報通信機器利用頻度が少ないためでしょうか。
しかし、ファン層もいずれは高齢化していく訳で、対応しておいても無駄ではない
ように思いますが、どんなものでしょうね。
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by capricciosam | 2013-08-15 07:33 | 時の移ろい | Comments(0)

PMF2013を振り返って

7月にPMF2013演奏会中心に記事を更新し続けた反動なのか、
それとも、この暑さ続きでぐったりしていたせいなのか、
記事更新をさぼっていたら、8月も半ば。

「日本列島は13日も猛暑に見舞われ、高知県四万十市では午後1時過ぎ、
40・0度を記録した。気象庁によると、4日連続で40度以上を観測したのは
国内で初めて。同市では12日、国内の観測史上最高となる41・0度を記録していた。」
(以上、読売8/13より引用)

日本も亜熱帯どころか、熱帯じゃないのなんて街角の声が放送されていましたが、
道外の皆様には酷暑お見舞い申し上げます。
北海道も最高気温が30℃近い日々で、道産子としてはグロッキー気味なのですが、
湿度の低さと夜になると一転して涼風となることで持ちこたえている感じです、ハイ。
お盆を迎えると秋風を感じることが多かったのですが、今年はもう少し後のようですね。

ところで、PMF期間中はtwitterをもっぱら利用しておりましたので、
そちらでの発信が多かったのですが、やはり手軽さが良いですね。
この記事はPCに向かって作成しているのですが、スマホのようなモバイルデバイスによる
発信手段としては、やはりtwiiterが手軽で、優位さがありますね。
でも、なにかまとまってダラダラと記事にしておきたい時のブログの魅力も捨て難く、
当分両方併用でいく方針です。
ですので、ブログ記事が更新されていない場合は、twitterものぞいてみてください。
きっと何かつぶやいていたり、リツイートしています。

さて、PMF2013を少し振り返っておきたいのですが、今年は芸術監督を置かずに
首席指揮者と客演指揮者が会期の半分ずつを受け持つ2人体制でした。
芸術監督の不在は、これはある程度予想されたことだったのですが、
ピンチヒッターの客演指揮者アレクサンドル・ヴェデルニコフさんも健闘されていました。
ウィーン・フィル等の腕っこきが支えているとはいえ、2回ともなかなか聴き応えがありました。
後半の準・メルクルさんは、さらにPMF生のレベルを仕上げていかれ、
結果的には見事なサウンドで圧倒されました。

準・メルクルさんに関しては、2013年4月1日付で国立音楽大学の招聘教授に就任され、
7月に来日し、7月16日同大の定期演奏会でマーラーの「復活」を指揮されてから、
PMF2013に参加されたという日程だったようです。
そのため、7/19のPMFオーケストラ演奏会の練習が一日しかとれなかったという
強行スケジュールもあったようですが、なかなかどうして結果は先に記したとおりです。
そこで、指導者としての手腕に期待を込めてなのですが、来年も国立音大の予定が
変わらないなら、準・メルクルさんの続投もありかな、なんて想像するのですが、
果たしてどんなものでしょう。

それから、2回目を迎えたPMF-GALAですが、当日券も完売という盛況ぶり。
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開場時間には、大ホール反対側の小ホール踊り場からトランペットパートの皆さんによる
ファンファーレが鳴り響いて開場です。これで、驚きつつも気分的には嬉しいのですが、
さらに入場してみると、ホワイエのクローク横のスペースでトロンボーンパートの
アンサンブルが演奏を始め、終えると、最後は階段横に陣取ったクラリネット等の
五重奏が演奏をするという、楽しいプレコンサートの連続で気分を盛り上げてくれました。
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昨年もプレコンサートはあったのですが、今年のほうが演出としては良いですね。

休憩のたびに席を立ってツィートしていたのですが、その折にみるホワイエや
カフェ・バーコーナーも大勢の方がくつろいでいるようにお見受けしました。
2回目を迎えて聴く側も少し「楽しむ」雰囲気が出てきたように感じました。
教育音楽「祭」ですから、GALAのような趣向はさらに定着してもらいたいところです。
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by capricciosam | 2013-08-14 15:30 | 時の移ろい | Comments(0)

PMF-GALAコンサート@Kitara2013

2回目を迎えたPMF-GALAですが、昨年の1回目と違って開幕時から趣向を凝らし、
昨年の1回目のような手探り感も薄れ、企画内容を深めていることが感じられました。
そして、聴く側にもGALAらしい「祝祭」の雰囲気を楽しむ余裕が生じてきた気配が。
双方が響き合いだしたのかな。だとしたら良い傾向ですね。
夏の音楽の祭典を楽しむ習慣として、この方向性を維持してもらたいものです。

さて、そんな今年のPMF-GALAを振り返ってみたいと思います。
構成は昨年同様の2部構成。
第1部は司会進行が昨年同様ソプラノの天羽明恵さん。
さらに第1部は休憩をはさんで前半と後半に別れます。
前半のトップバッターはカナディアン・ブラスが登場し、以下の曲を演奏。

 1 シャイト:音楽の諧謔 第1部-第21番 戦いのガイヤルド
 2 J・S・バッハ(ロム編):フーガ ト短調BWV578「小フーガ」
 3 ガーシュイン(ヘンダーソン編):It Aint't Necessarily So
4 R・コルサコフ(ライデノー編):くまんばちの飛行

たった5人の、しかも管楽器だけとは思わせない超絶技巧で、実に楽しいステージ。
白いスニーカーが実利を考えてのことらしいですが、ユニーク。
次は、期待していなかった組み合わせで、ワデム・レーピンと小山実稚恵さんが登場。

 5 チャイコフスキー:ワルツ・スケルツォ 作品34

早くもレーピンの腕達者ぶりを味わうことに。
それを支えるのが小山さんとは、なんとも贅沢なひととき。
終わってからの司会は天羽さんに代わりPMF生のお二人が務めて、
天羽さんの歌とダニエル・マツカワ指揮のPMFオーケストラメンバーで。

 6 ベリオ:「フォーク・ソングス」から7曲

ベリオは20世紀の現代作曲家。しかし、取っつきづらさはまったくなく、
聴きながら「ノマド」とか、「吟遊詩人」と言った類の言葉が思い浮かんだ不思議な味わい。
好きな人はやめられないでしょうね。
第1部前半最後は再び小山さんが登場。

 7 リスト:「巡礼の年 第2年 イタリア」から第7曲「ダンテを読んで:ソナタ風幻想曲」

リストが好きだったダンテの「神曲」、その地獄編を描写したものらしいのですが、
天羽さんが小山さんに聴いたところによれば冒頭は地獄の門が開く様子だとのこと。
確かにそんな雰囲気があるが、逆に終盤に聴かれるのは地獄の門が閉じるという意味なのかな。
第2年の中では最も長い曲ですが、それでももっと聴きたかったな。

休憩を挟んで後半はPMFオーケストラと4人のソプラノが共演。
この段階で指揮に準・メルクルさんが早くも登場。
全員が新国立劇場オペラ研修所の修了生で今春終了したとのこと。
音大や音大大学院を終えてから、さらに3年間研鑽されているとのことですから、
すでに一定の技量は身につけていらっしゃるのでしょう。
以下( )内は歌われたソプラノ歌手。
8はバロック歌劇のせいかオケの編成も小さかったのですが、9以下はフル編成で。

 8 ヘンデル:歌劇「エジプトのジュリアス・シーザー」から
   クレオパトラのアリア「難破した舟が嵐から」(吉田和夏さん)
 9 モーツァルト:歌劇「魔笛」から
   夜の女王のアリア「私は苦しむために選び出されたもの」(倉本絵里さん)
10 マスネ:歌劇「エロディアード」から
   サロメのアリア「美しくやさしい君」(立川清子さん)
11 プッチーニ:歌劇「つばめ」から
   マグダのアリア「ドレッタの美しい夢」(柴田紗貴子さん)

普段からこの分野はあまり聴かないのですが、ひとくちに「ソプラノ」と言っても
実に多彩ですね。しかも、曲自体の個性と歌い手の個性が醸し出す雰囲気が
さらに違いを際だたせているようで楽しめました。
まだオケをバックに歌うのも初めての様子ですが、これからの4人のご健闘を期待。
そして、後半最後は客席も「にわか平原綾香」状態でホルストの木星をベースにした
12 PMF賛歌を合唱です。2回目の方も多かったせいか、昨年よりスムーズに立ち上がり、
声高らかに歌っていたと思います。

第2部は午後5時35分からスタート。
午後3時開演ですから相当時間が経っていますが、休憩も2回合計1時間弱あるので
そんなに疲れません。むしろ、ゆったりと時の経過を楽しむ非日常的雰囲気が心地よい。
第2部は通常の演奏会形式で、以下の曲が演奏されました。

13 ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ト短調 作品26
14 ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14

13のブルッフのこの曲はクラシック音楽の入門当時は、実演でも度々耳にして
ヴァイオリン協奏曲の中でもいち早く親しんだもののひとつでしたが、
思い返してもKitaraでは聴いた記憶がありませんでした。
魅力的なメロディと劇的な展開が素晴らしい曲ですが、ソリストのレーピンは
実に楽々と弾きこなしていく感じで、あっと言う間の25分でした。
Kitaraでレーピンを聴くのは今回で3回目ですが、毎度のことながら満足度は高いですね。
PMFオーケストラはPMF生のみでしたが、アンサンブルの乱れは感じられません。

14はメルクルさんにとっては自家薬籠中の一曲なのでしょう、暗譜です。
PMFオーケストラの各パート首席には教授陣が座り、いよいよ総仕上げです。
第3楽章までは慎重な運びでオケに目一杯歌わせようとはしていない感じでしたが、
第4楽章からは押さえていたエネルギーを一気に放出させて、
メリハリをつけた見事な大団円となり、会場からは万雷の拍手となりました。

前売券完売で、当日券も発売と同時に即売り切れとのこと。ほぼ満席。
28日のピクニックコンサートで札幌での演奏はラストとなりますが、
今年の「新酒」の熟成も上々のようです。
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by capricciosam | 2013-07-27 21:35 | 音楽 | Comments(0)

PMFオーケストラBプログラム@Kitara2013

演奏された曲は以下のとおり。

1 武満 徹 ア・ストリング・アラウンド・オータム
<休憩>
2 マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調

準・メルクルさんがPMFオーケストラを指揮する演奏を聴くのは2008年演奏会以来2回目。
あの時は、メシアンのトゥーランガリア交響曲のみ。
おっかなびっくり聴きに行ったが、望外の収穫となっただけに印象深い。
とにかく、食わず嫌いだったメシアンに対して刮目させられた演奏会だった。
あの時は7/12だから、今年のプログラムと比較すると、位置づけとしてはA当りか。
(そうそう、コンマスはライナー・キュッヒルさんだった。)
まだまだ、ひとつのオーケストラとしては熟成がそれ程進んでいない、
と思われる時期にもかかわらず、いくら各パート首席にプロが占めたとはいえ、
オケの生み出すアンサンブルは実に見事なものでした。
準・メルクルさんの指揮者としての確かな手腕を感じたものです。

さて、5年経ってもその腕前は健在どころか、ますます腕を上げているのかも、
と思ったのが今回の2のマーラーの5番。
この曲も結構演奏されますが、大曲だけにそう易々とは仕上げられないはず。
もちろん、各パートの首席にはPMFヨーロッパに代わりPMFアメリカが占めるのですが、
今日のオーケストラの合奏力は見事なものです。
(もちろん、ライブならではの少々の傷はありましたが、気になりません。)
先日の札響演奏会でも感じたのですが、この人はトレーナーとしても一流
なのかもしれませんね。
それから、アンドリュー・ベインさん(LAP)のホルンは絶品でした。

1は2006年に札響が演奏したオール・タケミツ・プログラムの一曲。
初演が1989年ですから、まさしく現代曲。
いくつもの音が現れては消えていく中をヴィオラが自由に旋律を奏でて、
別次元に聴く者を誘う感じのする不思議な曲。
まさしく、武満さんの世界です。
ヴィオラソロを務められたのはダニエル・フォスターさん。

当日券が全席種で売られていたので開演まで心配だったが、ほぼ9割程の入りか。
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<追記>
今春、準・メルクルさんは国立音大の招聘教授に就任されています。
7月上旬から学生オケを指導されて、7/14には定期演奏会を指揮。
7/15から札響と練習をされていますから、東京からすぐ来札されたんですね。
現在はどのオケのポストにも就かれていないようですから、来年もひょっとしたら…  
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by capricciosam | 2013-07-20 21:38 | 音楽 | Comments(0)

PMFホストシティ・オーケストラ札幌交響楽団@Kitara2013

演奏された曲は以下のとおり。

1 ショスタコービチ チェロ協奏曲第1番変ホ長調
2 ブラームス 交響曲第1番ハ短調

1は第1楽章の冒頭に現れる緊張感をともなう動機が印象的な上、
第3楽章がカデンツァ(!)で第2楽章以降はアタッカで繋がるという
極めて特異な構成の現代曲(1959年、ロストロポーヴィチにより初演)。
初めて聴いたが、いかにもショスタコーヴィチらしい内省的で諧謔的な趣きの
割りには不思議と聴き通すのがそれほどつらいとは感じなかった。
これは、ソリストを務めたヴィルヘルム・プレーガルさんの端正な演奏のお陰なのかな。
まあ、チェリストにとっては大変な曲なんでしょうね、額の汗をぬぐう姿が印象的でした。
札響も小規模な、室内楽的な編成ながら準・メルクルさんの指揮のもと
アンサンブルも良かった。

ショスタコービチの協奏曲は、以前安永徹さん&市野あゆみさんと札響演奏会の時、
ピアノ協奏曲第1番を聴いたのが初めてでしたが、不思議な楽器編成の割りには
楽しく聴くことができ、個人的には交響曲より好きになりそうです、ハイ。

2は名曲中の名曲。メルクルさんは暗譜で、指揮台狭しとばかりに、
全身を激しく動かして札響をぐいぐい引っ張ります。
そのため札響の演奏にも推進力に満ちた躍動感を感じましたが、
決して一本調子という訳ではありません。中間楽章ではグッとテンポを押さえ、
しっとり聴かせますから、やはりオーケストラのコントロールが上手なんでしょうね。
久しぶりに聴き応えのあるブラ1を聴かせていただきました。
後半のPMFオーケストラの演奏が楽しみです。

最後に蛇足を。
PMF開催中に芸術監督や首席指揮者が札響を振るという試みは昨年に続き
3回目(1回目が1994年)なのですが、札響にとっては定期演奏会でも登場が想像し難い
世界的に活躍する指揮者に振ってもらえる良い機会だし、聴くほうだって同じことが言える。
また、当日も会場にはPMF生とおぼしきグループが散見されましたが、
後半の指導者がプロオケを振っている様を間近に体験できるのは良い学習の場でしょう。
と考えると、PMFと札響にとっても大変意義ある演奏会のようです。
これからもぜひ継続して発展させていってもらいたいのですが、
その割りには客席の入りは7~8割とイマイチだったのが残念。
もっとも、ほぼ半分が空席だった昨年よりは改善したようにも思えるのですが、イマイチ。
ホワイエ内には札響事務局とおぼしき関係者もみられましたが、
出入口に立って迎えるのは、やはりPMF組織委員会関係者の方ですから、
来年に向けてはPMF組織委員会として、もっと浸透を図っていただけたらと思います。
(PMF公式ツイッターのPMF_PRすらつぶやいていませんが、いただけません。)
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by capricciosam | 2013-07-17 23:31 | 音楽 | Comments(0)

PMFオーケストラAプログラム@Kitara2013

<オール・ドヴォルザーク・プログラム>の本日のAプロですが、
演奏された曲は以下のとおり。

1 ドヴォルザーク 交響詩「真昼の魔女」
2 ドヴォルザーク ヴァイオリン協奏曲イ短調
<休憩>
3 ドヴォルザーク 交響曲第8番ト長調

この<オール・ドヴォルザーク・プログラム>ですが、当初来札が予定されていた
チェコのイルジー・コルトさん向けのプログラムだと思うのですが、代役となった
アレクサンドル・ヴェデルニコフさんも修正されずに取り組まれたということのようです。

1,2ではオーケストラはPMF生のみでしたが、Sプロよりわずか6日目なのに
Sプロで散見されたアンサンブルの緩みがほとんど気づかなくなり、明らかに数歩前進。
今年の「新酒」は期待が持てそうと思ったのですが、熟成は進んでいます。

教授陣のPMFヨーロッパが加わったのは3だけ。
さすが、100人規模に膨れあがりますから当然音量は増すのですが、
弦楽器のトップは教授陣だったものの、管楽器のトップはPMF生が首席を占めて
教授陣が次席を務める形でした。オケとしては素晴らしいアンサンブル。
いくら教授陣が入ったとはいえ、PMF生の実力がともなわないと無理な話。
これは、1,2でも感じたことが裏打ちされたような形です。

指揮のヴェデルニコフさんの指揮はSプロと異なり、各パートに向け細かく
指示を伝えるように変っていましたが、これはオケへの手応えに応じたものなのでしょうか。
また、教授陣の加わった3では、曲を入念に彫刻していくかのような印象が残りました。
第一楽章からくっきりと音楽が立ち現れ、第二楽章のアダージョでは
入念に進めるものの、停滞したという印象は受けず、しっかり聴かされたという印象です。
ほとんどアタッカに近い状態で入った第三楽章もいたずらに駆け足で過ぎ去ることもなく
第四楽章もテンポを崩すことはしない。
実に、堂々たる音楽作りをされる方だな、という印象が残りました。
とは言っても、4月のエリシュカ&札響で聴いた同じドボ8とは明らかに違う指向性
(ヴィルトォーゾチック、とでもいうのでしょうか)が感じられました。
ボリショイ劇場改革で短期間で高い評価を得たというのが、頷ける感じです。

1,2は初耳の曲。
1は4月の札響定期で聴いた「水の精」との姉妹曲のようなのですが、
作曲のきっかけとなった詩集の物語も「水の精」同様、なんと残酷なことか。
昔話は実は残酷と言ってもいやはや凄い。演奏は無難な仕上り。
2は聴いていても耳にすんなり入る旋律がやや乏しい感じで、
有名なチェロ協奏曲ほどの有名さがないのも、なんとなく頷けます。
しかし、ソリストのヴェロニカ・エーベルレさんは、非常に端正かつ大胆に
演奏されており達者な腕前を披露されていました。
将来が楽しみな雰囲気をお持ちです。

空席はPブロックや三階に目立ったが、8~9割り程度の入りか。
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by capricciosam | 2013-07-13 20:48 | 音楽 | Comments(0)

PMFウィーン弦楽四重奏演奏会@Kitara2013

演奏された曲は以下のとおり。

1 ハイドン 弦楽四重奏曲第30番変ホ長調「冗談」
2 モーツァルト 弦楽四重曲奏第21番ニ長調「プロイセン王第1番」
3 モーツァルト ピアノ四重奏曲第1番ト短調
<休憩>
4 ショスタコーヴィチ 弦楽四重奏曲第15番変ホ短調
アンコール ハイドン 弦楽四重奏曲第37番ロ短調33-1より第4楽章プレスト

ヴァイオリン、ヴィオラはウィーン・フィル団員でチェロはPMF生OBでウィーンで活躍中
という今年のPMFウィーン。ほぼミニ・ウィーン・フィルと言ってよいのでしょう。
ウィーン・フィルメンバーによるアンサンブルは2007年2008年と2年続けて聴いて以来
だったので、そろそろ聴きたいものだなと思っていましたが、昨年はウィーン・フィルからの
参加メンバーがたった一人とアンサンブルは無理な状況でした。
ところが、今年はコンマスのライナー・キュッヒルさんはじめ多数教授陣に加わっているため、
例え来年の来札がかなわなくても後悔しないようにと、
プログラム発表時から計画を立て、仕事を調整してなんとか休みをとって駆けつけました。
今年のPMFでは私的期待度が一番高い演奏会だったとも言えます。

プログラムが古典派が3曲続き、最後に現代音楽で終わるという不思議な構成。
しかし、3は「当時の室内楽の概念からすると気楽な仮定音楽の域をはるかに超える
精神的にも高度な内容が盛り込まれている」(以上、配布された資料解説より引用)という
点から、4への繋がりが生まれているのではないか、と考えられます。

先ほど現代音楽と書きましたが、ショスタコーヴィチ(1906-1975)が死の前年に作った4は、
1970年代ですから、まさしく現代において作られたと言う訳です。
全6楽章からなるのですが、全楽章とも「アダージョ」という奇妙なもの。
しかも、楽章間の切れ目なく、アタッカで演奏されていくという約35分の作品。

「謎めいたモノローグ的音楽」(以上、配布された資料解説より引用)

たしかに、健康に不安のあった晩年だからこそ、自らの最後を意識したかのように、
静かで暗いトーンが支配するのは、やはり自己の過去や内面と向き合っているためなのでしょう。
CDでは聴いて、作品の異様さとともに魅力はわかっていたつもりだったのですが、
それでも、今回のメンバーが演奏で訴える力は実に圧倒的でした。
演奏が終わってもフライングの拍手も起きず、会場が静まりかえったのが印象的。
どの程度の練習を重ねられたのかは知るよしもありませんが、
アンサンブルも決まり、この一曲が聴けただけでも大満足でした。

1はタイトルどおり冗談ぽく、第4楽章が終わるかと思えば、また繋がる感じで、
キュッヒルさんがご自分のパートを弾いた途端、会場に向き直られて笑って、
「これは冗談ですよ」という風にされていたのが印象的でした。
2はチェロを演奏する王に献呈されたということで、「チェロパートが充実している」
(以上、配布された資料解説より引用)というが、それ程の印象は受けなかった。
むしろ、全曲通じて言えることだろうが、第一ヴァイオリンのキュッヒルさんの音が
支配的で、この辺りの突出具合は、以前PMFで聴いた東京クァルテット
(ついに解散してしまいましたね!)のような常設クァルテットとの違いなのかな、と
思ってしまいました。
3ではピアノを担当された沢木良子さんがメンバーに伍して、実に達者な音を響かせていました。

やはり、弦楽四重奏は小ホールに向いてますね。ほぼ満席。
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by capricciosam | 2013-07-09 20:32 | 音楽 | Comments(0)

PMFオーケストラSプログラム@Kitara2013

今日の札幌は今シーズン初の真夏日。暑かったですね。
さて、札幌の初夏の風物詩となったPMFですが、ついに開幕しました。
スタートのSプログラムは「ヴェルディ&ワーグナー生誕200年記念プログラム」
ということで、以下の曲が演奏されました。

1 モーツァルト 歌劇「魔笛」序曲
2 モーツァルト ホルン協奏曲第3番
3 ワーグナー 歌劇「ローエングリン」から「第1幕への前奏曲」
4 ワーグナー 歌劇「ローエングリン」から「第3幕への前奏曲」
5 ワーグナー 歌劇「ローエングリン」から「婚礼の合唱」※
<休憩>
6 ワーグナー 歌劇「タンホイザー」から序曲(ドレスデン版)
7 ワーグナー 歌劇「タンホイザー」から「入場行進曲」※
8 ヴェルディ  歌劇「アイーダ」から前奏曲
9 ヴェルディ  歌劇「アイーダ」から「エジプトに栄光あれ」「凱旋行進曲」※
  ※PMF祝祭合唱団が加わる

歌劇中心のプログラムでしたが、協奏曲は2だけ。
ホルンソロはラデク・バボラークさん、しかも第3番。
これは、まさしく昨年3月のプラハ・フィル演奏会での演奏曲のひとつですから、当時の再現です。
当時の記事には、

>完璧な技巧に裏打ちされて、自在に吹きまくる

と、書いたのですが、まったく印象は変わりません。お上手、の一言です。
しかも、アンコールで演奏してくれたブラド・ルーリッチェの「アルペン・ファンタジー」が
これまたいろいろな音色が飛び出し、驚きに満ちた楽しい曲でした。
先日の札響ザ・プリンシパルズでのトロンボーンの場合にも感じた
「オケの中で聴いている<楽器の音色>というのは、実は一種の固定観念なのかも」
という思いは今回のホルンにも感じました。
そのくらい楽器というのはいろいろな音のパレットを持つものなんですね。

指揮者のアレクサンドル・ヴェデルニコフさんは元ボリショイ劇場音楽監督らしく、
2以外の歌劇曲については手慣れたもののようで、あごをあげ、両腕を高くあげる
指揮ぶりで、ぐいぐいオケや合唱をリードしていました。
しかし、PMFオーケストラはその年の初夏に仕込まれた「新酒」故に、
新酒としての熟度が深まるには会期の進行という時間が必要なのは毎度のこと。
それ故、最初のプログラムは、いくら各パートの首席にプロ奏者が加わっても、
練り上げる時間が不足しがちなんだろうな、と感じる面があるのはやむを得ないところです。
それでも、今年の新酒も結構期待のもてそうな、よい音がしていましたから今後も楽しみです。
演奏された曲は、歌劇をまともに聴いたことがない小生でも耳にしたことがある
有名曲ばかりだったので、聴き進むうちに、いつかは歌劇にも足を踏み入れてみたくなりました。

それから、PMF祝祭合唱団ですが、札幌アカデミー合唱団と札幌旭丘高校合唱部の合同で
結成されたようです。両団体とも普段オペラなんてそれ程歌われないのでしょうから、
よくここまで仕上げたものだ、と労いの言葉を差し上げたいと思います。
ただ、札幌アカデミー合唱団は単独の演奏会を2003年、2006年と2回
聞いているのですが、気のせいか以前の方がもっと声が出ていたようにも感じました。
今会期ではまだまだ出番があるようなので、両団体ともに再び素敵な歌声を響かせてください。
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by capricciosam | 2013-07-07 21:34 | 音楽 | Comments(0)

来年のPMF

3連休の初日ですが、あいにく今日も雪が舞う天気のため、
まだ完了してない庭仕事もできず仕舞い。
内心このまま根雪になったら、ちょっとまずいなぁ、とは思っているのですが、
これは休日に晴れてくれないことにはどうしようもありません。

それで、午前中におばの見舞いに出かけて帰宅してからは、
たまった新聞の整理をしてのんびりと過ごしていました。
普段は見出し中心に眺める程度が関の山なので、休日にまとまって読みますが、
改めて記事を読んでみると、今度の衆議院選挙は後世において、
ひとつの分岐点だったと評価されるような気がしてなりません。
真剣に考えれば実に選択が悩ましい、そんな選挙になりそうな雰囲気ですね。
混迷の度を深める日本社会が良い方向に向かうきっかけとなれば良いのですが…

ところで、来年のPMFの概要が組織委員会から発表されました。
ファビオ・ルイジが3年務めた芸術監督の後任は置かずに、
特別首席指揮者がイルジー・コウト、首席指揮者が準・メルクルとなっています。
スケジュールから前半をコウトさん、後半をメルクルさんが分担するようで、
コウトさんが札響を指揮する予定もあるようです。

コウトさんは初登場、メルクルさんは2008年以来でしょうか。
ところで、コウトさんは来年1月に予定されていた来札公演を病気のため中止したようですが、
PMF開始までには健康が回復されていると良いですね。
メルクルさんは、2008年のトゥーランガリア交響曲の好印象がいまだに記憶に残っています。
小生のメシアン体験としては強烈でした。

ソリストの中で注目したのはホルンのラデク・バボラーク。
今年3月のモーツァルトのうまさには酔いしれましたから、
当然期待が高くなるというものです。

教授陣もウィーン・フィルメンバーがかなり再登場してくれそうです。
もう縁がなくなっていくのかな、と思っていただけに、これは嬉しい。

また、今年初めてあったPMF-GALAが再び予定されています。
今年は結構楽しめましたが、「PMF賛歌」がまた歌われるのかな。

いずれにせよ、楽しみです。
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写真のCDを聴きながら書いていました。
昨年6月に安永さんの独奏で聴いて、思わずシートで固まってしまった
「カム・イン!」が収録されています。
ギドン・クレーメルとクレメラータ・バルテイカの演奏は夜の静寂にふさわしい。
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by capricciosam | 2012-11-23 23:54 | 音楽 | Comments(0)