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PMFアンサンブル@奈井江町コンチェルトホールPMF2011

PMFが開幕してから一週間。
その前の練習の日々を考えると、10日以上が経過したことになる。
前半を受け持つファカルティによる指導の成果を楽しむことのできる機会となった。
指導者とPMF生のアンサンブルは弦楽四重奏コース以来。
また、奈井江町のコンチェルトホールも福田進一さんのリサイタル以来で、
どちらも2006年だったから、5年ぶりとなる。
指導の成果と相変わらずのホールの良い響きを堪能できたのは幸いなこと。

さて、演奏されたのは以下の6曲。
1曲目 モーツァルト/ピアノと木管のための五重奏曲 変ホ長調
2曲目 ヴィヴァルディ/4つのヴァイオリンとピアノのための協奏曲 変ロ短調
3曲目 ダッラピッコラ/小さな夜の音楽
4曲目 バカニーニ/モーゼ幻想曲
5曲目 シューマン/ピアノ五重奏曲 変ホ長調 Ⅰ,Ⅱ
6曲目 シューベルト/ピアノ五重奏曲 イ長調「ます」 Ⅰ,Ⅳ

公式プログラムでは「4曲ほか」だったが、結局6曲。
会場で配られたパンフレットではシューベルトが一部だったものの、他は全曲の様子。
「こりゃ長いのかな!?」と思ったが、休憩中にアナウンスが入りシューマンも短縮されて
結局2時間ちょっとで終了。
短縮の理由は不明ですが、成果発表会全体の時間としては十分な時間です。

配られたパンフレットからはPMF生が23名、ファカルティが5名。
ピアニストの赤堀絵里子さん以外は全員が一曲ずつの登場で、
自分が演奏しない時は、ファカルティも含めて客席で聴いている。
まさしく「おさらい会」であるから、PMF生の仕上り具合もばらつきがあるのは当然。
それでも、総体的には十分楽しめたのは間違いない。

1曲目は先日の「ボレロ」の残念な印象が消えないため、少々構えてしまったが、
幸いなことに杞憂に終わった。ただ、もう少し遊びがあれば、なお楽しめたか。
2曲目ではPMF生が活き活きとヴィヴァルディらしさを再現。
3曲目は一転して現代曲。あたかも武満徹の作風にもっと色づけした感じで、
ハープにも雄弁に語らせるのには少々驚いた。
4曲目はコントラバス4台だけで、PMF生のみ。なじみやすい主題が繰り返されるが、
発展しないもどかしさが曲自体にあるように感じられたものの、彼らは十分健闘。
5曲目もPMF生の健闘が光る。全曲聴きたかったと思わせるくらい仕上りは良かった。
6曲目のPMF生の仕上り具合は不安定さが感じられた。後半に期待したい。

最後に運営に少し苦言を呈したい。
会場で配られたブログラムの中で、ファカルティのお一人、ミヒャエル・ブラーデラーさんの
写真が別人だったが、その別人がマレットを手にしていることから事前チェックでも
気づきやすいはず。アーティストに失礼のないよう配慮をお願いしたい。
また、5曲目から演奏に異音が混じりはじめ、たびたび集中を妨げられた。
どうやら第一ヴァイオリンのイスのきしみ音のようだったが、6曲目でも交換されることはなく、
演奏者の身体が大きく揺れるたびに異音は大きくなるばかりだった。
ぜひ曲間で交換する対応をとっていただきたかった。
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by capricciosam | 2011-07-16 22:34 | 音楽 | Comments(0)

東京クワルテット@PMF2011

PMF開催中に集う音楽家が奏でる演奏に耳を傾ける醍醐味こそが教育音楽祭としての
本来の味わい方とは思う。原則異議なしである。
とは言うものの、そんな期間中でも何十年にも渡って練り上げられたアンサンブルの魅力も
味わいたいという欲求も一方では存在する。実に勝手なものだと思う。
それが、かつてのレジデントオーケストラやPMFウィーンという形で存在したことで、
この身勝手な願いも満たされたことがあったものの、レジデント制を廃止してからは、
現在では東京クワルテットぐらいしか見あたらない。
指導陣の奏でる音楽を観て聴いて味わうことでPMF生も一段と成長の度合いが高まるだろう。
もちろん一流故に臨時編成のアンサンブルでも得るモノは大きいだろうが、
何十年にも渡って磨き上げられたアンサンブルの相対的な優位さは揺るがないだろう。
それだけに教育効果的側面からも、PMFの中でも東京クワルテットの存在は
大きいのではないかと思う。
さて、そんなことを思い浮かべながら会場に足を運んだ。

1曲目ハイドン弦楽四重奏曲第81番「ロプコヴィッツ」
2曲目ドヴォルザーク弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」
3曲目モーツァルト弦楽五重奏曲第4番
アンコール/モーツァルト弦楽五重奏曲第5番より第三楽章「メヌエット」

ハイドンの曲は晩年の作らしいが、いわゆる「老境」的枯淡さ等は微塵も感じられない。
第一ヴァイオリンの奏でる主題が親しみやすく、メンバーの奏でる調べの実に艶やかなこと。
この段階で十分満足だったが、次のドヴォルザークはさらに完成度が高く、
こんな極上な「アメリカ」は聴いたことがない。特に第二楽章は絶品だった。
これは望外の喜びだったが、会場のあちこちからブラボーが飛んだことからも、
同じ思いの方は多かったようだ。
モーツァルトは今夜のお目当て。
加わるヴィオラがベルリン・フィル首席の清水直子さん。
アンコールの際、池田さんがおっしゃっていたが、
清水さんとはヨーロッパで何度も共演されていて、モーツァルト弦楽五重奏曲では
ハ長調(第三番)とニ長調(第五番)を演奏されているらしい。
ト短調で始まる起伏の激しいこの有名曲においても、清水さんはまるでメンバーの一員
であるかの如く溶け込まれていて、一糸乱れぬ演奏を繰り広げられていた。
さすがという他はない。

こんな満足度が高い演奏会は久しぶりだった。
PMFに弦楽四重奏コースは設置されなくなったものの、東京クワルテットには
これからもPMFに継続して参加してくれることを期待したい。
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by capricciosam | 2011-07-11 23:55 | 音楽 | Comments(0)

クシシュトフ・ウルバンスキ&PMFオーケストラ@PMF2011

今年のPMFオーケストラの聴き始めです。
実は、当初の指揮者によるオールフランスプロはパスしていました。
しかし、震災の影響で指導陣の一部が変更になってからのパンフを手にしたところ、
指揮者がウルバンスキに変り、しかも交響曲がフランクからショスタコーヴィチ第10番に変更
となっていたことから、急遽チケットを押さえたと言う次第です。
というのは、6月に東京交響楽団や大阪フィルの定期演奏会に登場したところ
(しかも東響では今回と同じ10番というではないか)なかなかの評判だったようなので、
これは、ぜひ一度聴いてみたかったためです。

さて、3曲目に演奏された、お目当ての第10番ですが、重苦しさと分裂気味の曲調のために
指揮者にとっても手強い相手のはずとは思うものの、退屈せずに結局聴かされてしまった。
ファカルティが各パートの要所を占めたとはいえ、集まったばかりのPMF生を
わずか3日程度でここまで仕上げる手腕はとても弱冠28歳とは思えない。
全曲暗譜で通すためか、躍動感に溢れ、指揮台を広く使って指示を出す仕草は堂々たるもの。
そう言えば、指揮棒を持たない左手の指をこまかく動かしながら指示する様は、
ちょっとゲルキエフを彷彿とさせた。
しかし、単に似ているだけなら他にもいるのだろうが、
この若い指揮者はよく動く動きとは異なり、指揮ぶりの印象としては「冷静」なのだ。
これは曲全体のパースペクティブをしっかり持っているためではないのか、と考えられた。
これがプロ集団相手ならどうなるんだろう、
思わずそんなことを考えてしまうくらい将来が楽しみな若者です。収穫でした。

1曲目ドビュッシー交響詩「海」
よく演奏されていたとは思うものの、ニュアンスがやや不足気味で情景がさほど浮かんでこない。
ファカルティはトゥルノフスキーさんぐらいしか確認できなかったが、
ファカルティ全員が最初から参加していた昨年とはやり方が違うようです。

2曲目ラヴェル「ボレロ」
ファカルティはシュミードルさんだけだったかな。
終わった途端盛大な拍手が起こったものの、これは曲自体の良さによるものと考えるべき。
演奏された3曲の中では、最も仕上り不足が露呈してしまった感じで、
PMF生による楽器のソロがまだまだ。
ニュアンスも乏しく、辛口ですが、うまいアマオケレベルといった感じで小生は楽しめず。
これはウルバンスキのレパートリー拡大においても、ぜひ勉強していただきたいところです。
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by capricciosam | 2011-07-10 20:06 | 音楽 | Comments(0)

7月、PMF開幕も近い。

6月29日はザ・ビートルズが45年前に初来日(と言ってもこれっきりなんですが)
した日なんだそうです。「へぇ~、そうなのかぁ‥」
そこでビートルズの曲でも聴きながら記事を書こうとしたものの、
記事も更新せぬうちに7月になってしまいました。
ま、いつものことです、ハイ。

札幌管区気象台が6月23日に発表した北海道地方の3ヶ月予報では、

「7月 平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう。
 降水量は、平年並または多い確率ともに40%です。
 8月 天気は、数日の周期で変わるでしょう。
 9月 天気は、数日の周期で変わるでしょう。
 平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
 気温は、平年並または高い確率ともに40%です。」

となっています。
確かに、半袖にはなりましたし、なんとなく湿度も高いのですが、
風は冷たい。寒気団が強いのでしょうか。
暑いのか、寒いのか、どっちつかずの天気が続いています。

携帯で撮った最近の写真です。
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最後のPMFポスターは昨日某所にて撮ったものです。
大震災の影響も懸念されたのですが、いち早くファビオ・ルイジが参加を表明し、
PMF生も辞退する人は少なかったとのこと。
一部教授陣の変更はあったようですが、開催できることがなによりです。
確か今夜PMF生が道内入りするはずですね。
ぜひ、札幌の初夏に素晴らしい演奏を繰り広げてもらいたいものです。
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by capricciosam | 2011-07-03 07:44 | 時の移ろい | Comments(0)

ファビオ・ルイジ&PMFオーケストラ@PMF2010

迷いに迷って、結局今夜一回だけの演奏会参加となったPMF2010。
(こんなに少ないのは札幌より遠方に暮らしていた時以来です、ハイ)

メインに交響曲をすえたコンサートが極端に減った影響で
早々にチケット完売となった今夜の演奏会だけに、会場はほぼ満席。
ただし、当日券を発売してもまだ少々空席があるのは残念。
しかも、ある列が、一列、ずらーッと空席なんだからなぁ‥
(もちろんTVカメラ周辺以外のことですよ。ちなみにTVカメラは5台)
札響でもそうだが、こういうのって、なんとかならないものだろうか。

例年、7月末辺りの演奏会はPMFオーケストラの仕上り具合の手応えを
感じられる絶好の機会と考えていましたが、
休憩後の2曲目で、今年のPMFの組み立ての変化をまざまざと感じることに。
それは、各パートのトップにPMFファカルティ、つまり教授陣がいるのです。
例年の組み立てでは、Kitara最後の演奏会はPMF生のみによる編成で、
純粋に彼らの成長ぶりを楽しめたのですが、なんと、後半の指導を受け持った
指導者たちが加わっているじゃありませんか。
まぁ、PMF生だけの最後のブログラムではピリッとした部分が欠けるという指摘も
毎年見かけたので、これもPMFが一定の水準にあるという外部評価を得るために
考えた苦肉の策なのかもしれませんね。
そうとるとやむを得ない気もするのですが、ちと寂しかったなぁ‥
(もっとも、明日のピクニツクコンサートは出かける予定はないのですが、
ひょっとしたら変わっているのかもしれません。)

ただ、その効果は十分耳にすることが出来ました。
2曲目はブルックナー交響曲第7番。
プログラム発表時、
「PMF生だけで、これは無理なんじゃないのか?」
と、思ったのですが、こういう仕掛けなら、納得です。
聴かせ所の第一楽章、第二楽章とも目をつぶって聴いていましたが、
各パートの音もよくブレンドされ、並のプロオケ以上の充実した演奏でした。
(この曲は内外の有名オケの実演しか体験していませんが、ひけをとりません)
ただし、弱奏が弱奏として聞えない一本調子的側面もなきにしもあらずだった
のは少々残念でした。
また、第三楽章に聴かれたPMF生によるワーグナーチューバと
ソロトランペットの不調は、明日以降ぜひ修正して臨んでいただきたいところ。
総じて、ノヴァーク版の堂々たる演奏に満足度は高いですね。

1曲目はショパン/ピアノ協奏曲第2番
この時はPMF生のみによるオーケストラ。
こじんまりとした仕上り具合にも感じられたが、
曲自体のせいか、ルイジの指揮によるものか判然としない。
でも、十分健闘していた。
実演としては、2年前の小山実稚恵さん以来でした。
ソリストの若きリーズ・ドゥ・ラ・サールは、強奏でもがむしゃらに突っ走るような
無謀さは見せることなく、瑞々しさに満ちた演奏で一貫していたように思われました。
鳴りやまぬ拍手に応えてアンコールにショパン/ノクターン嬰ハ短調(遺作)
(小山さんの時と同じ。これにはビックリ!!)

<追記>
リーズ・ドゥ・ラ・サールのアンコールの時。
ファビオ・ルイジさんはステージに登場したものの、
ステージ下手の壁に寄り添う形で立ったままアンコールを聴いていた。
この形って、

「なにやら、デ・ジャビュ‥」

そうそう、昨年のPMFでのクリストフ・エッシェンバッハさんの演奏会。
エリック・シューマンのアンコールの時と同じだよ。
あの時もエッシェンバッハさんは、ステージ下手の壁に寄り添って立っていた。
奇しくも同じ形なんだねぇ~
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by capricciosam | 2010-07-31 23:39 | 音楽 | Comments(0)

大胆に変えてきたPMF2010

先日発表されたPMF2010ですが、
スケジュールチラシを手にとって、ビックリです。
内容や構成を大胆に変えていて、実にチャレンジングです。

例えば、開会式がなく、いきなりオープニングコンサートです。
PMFオーケストラが登場するのも、7/18の芸森からで、
7/24・25はオペラをやって、あとは7/31のみですから、わずか4回。
これまでは、異なる指揮者で土曜日Kitara、日曜日芸森をセットとして
6回楽しめたのですが、今年は回数を減らしています。
そのうち2回はオペラ(演奏会形式)ですから、交響曲等の演奏会としては2回。
「え~っ」
それに今年は「PMFファカルティ(教授陣)」となっていて、
従来の前半ウィー・フィルメンバー、後半ベルリン・フィルや北米オケメンバー
という構成から、かなりウィー・フィルメンバーが減り、
音楽監督のファビオ・ルイジの関係する欧州オケからのメンバーが増えています。
そのため従来のウィーン・フィルメンバーだけのPMFウィーン演奏会はなく、
混成教授陣によるPMFファカルティ・リサイタルが多く設定されています。
蛇足ですが、特別支援企業からJALの名がなくなっています。
これは、やむを得ません。長年支えてくれたことに感謝です。

「かなりドラスティックに変えたなぁ‥」

まぁ、しばらくモデルチェンジしなかった車のようなもので、
目先を変えて、リフレッシュしようということなのでしょうか。
それとも、もっと教育的側面からの深い意図があるのでしょうか。
教育するという側面からは多少の定番化、マンネリ化は避けられないのでしょうが、
演奏という創造的行為にはあまり歓迎すべきことではないのでしょう。
新たな息吹がPMFに吹き込まれることになると良いですね。

とは思う反面、仕事をやりくりしてでも聴きたい、という意欲があまり湧きません。
従来のパターンに慣れすぎている保守的客層の一人としては
正直、とまどいが先行しているからなのでしょう。
さて、来月の発売開始までアレコレ迷ってみますか。
足を運ぶ回数はいつもの年よりは減るんじゃないかな‥なんとなくですが。
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<追記3.30>
PMFオーケストラの演奏会の回数ですが、ピクニックコンサートを
忘れていました。これまでが7回、今年は5回に訂正します。
従って、交響曲等の演奏会は3回です。
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by capricciosam | 2010-03-29 23:45 | 音楽 | Comments(0)

マイケル・ティルソン・トーマス&PMFオーケストラ@PMF2009

Cプロには、マイケル・ティルソン・トーマス(以下「MTT」という。)登場。
PMF10周年に組織された修了生によるオーケストラの指揮をして以来、
彼の姿を10年ぶりで見たことになる。
あの時もマーラーを取り上げていたなぁ…

1曲目MTT/シンフォニック・ブラスのためのストリート・ソング
hr4、tp4、tb3、tub1による約17分の曲。
聴いていて、山々の連なりに木霊するような響きがおもしろかった。
Bプロで聴かれたブラスの不安定さは影を潜めている。

2曲目マーラー交響曲第5番
MTTは第一楽章から急にテンポを落とす場面がたびたびあり、
ちょっととまどい気味だったが、楽章が進むにつれ、そんな感じも薄れ、
オーソドックスな演奏に落ち着いたように感じられた。
第四楽章アダージェットも約11分。
ただ、弦楽器の響きに明瞭さが感じられないため、常に籠もったように
響いてきたのは「?」(対抗配置なのになぁ…)
20年前も、10年前も、弦楽器はもっとバリバリ鳴らす印象が残っているので、
これは加齢によるスタイルの変化ということなんでしょうね。
また、冒頭のトランペットを吹いていたのは女性でしたが、うまかったね。
そういえばホルントップも女性で、こちらもうまかった。
活躍する場面の多い管が安定していたので、終楽章まで楽しめました。

MTTは遠目にも頭には白いものが増えたことがわかり、演奏中も眼鏡をかけっぱなし。
でも、スタイルとともに颯爽とした指揮ぶりは変わらない。
もっとも、ずっと以前に感じられた一種の「けれんぶり」は、かなり鳴りを潜めた感じも。
PMFスタート時からでも20年だから、やはり歳月が経ったんだなぁ…
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<追記>
ほぼ満席。TVカメラが6台程確認できた。
放送用ならAプロ「復活」も記録しておいてほしかったなぁ…
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by capricciosam | 2009-07-25 23:14 | 音楽 | Comments(0)

シェン・ザン&PMFオーケストラ@PMF2009

Bプロでは各パートを支えたウィーン・フィルのメンバーはいない。
PMF生だけのオーケストラとなり、開幕からの彼らの成果が試される
初めての演奏会。そして、活躍の場を拡げている若手指揮者が
彼らをリードするが、当夜はPMFの歴史でも珍しい女性指揮者の登場
となった。

1曲目ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第5五番「皇帝」
巨匠の風格漂うアンドレ・ワッツの奏でる音は実に力強い。
恰幅の良い、堂々たる演奏であるが、決して押しつけがましく
感じないのは人柄のあらわれなのか。
オケの音は時々乱れたものの、きびきびとした指揮をする
シェン・ザンのもと総じてまとまっていた。

2曲目ラヴェル「ラ・ヴァルス」
3曲目ストラヴィンスキー「火の鳥」(1919年版)
これらの曲をシェン・ザンは暗譜で通したが、小柄な身体を駆使した
メリハリのある指揮ぶりは終始一貫していた。
指揮ぶりは、例えはちょっと変かもしれないが、実に小気味よい。
が、決してパフォーマンスに浸り、独走しているという訳ではなく、
曲の持つ構成やニュアンスを、常にしっかりとオケに伝えようとしている
ように感じた。そのせいか、オケの響きも活き活きとして、
彼らのパワー溢れる充実した演奏となった。
まだ、お若いようだが、オケのコントロールはなかなか頼もしい。
聴き終えて、今度は別な色合いの曲で聴いてみたいな、と思ったくらい、
当夜の収穫であった。

独り立ちした今年のPMFオーケストラであるが、
音のズレがあったり、パートによってはもう少しがんばってほしい
ところも散見されたが、まずは順調な仕上がりと言ってよいのでは。
さて、最終的な仕上がりに期待しましょう。
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<蛇足>
シェン・ザンさんの靴はハイヒール。
かかと部分の底はあまり細くないようですが、それでも客席からも
はっきりとわかる程度にかかと部分は上がっていました。
指揮台で不安定じゃないのかな?と、チラッとよけいなことを…

<追記>
19日は全道的に雨。
PMFのHPによれば、芸術の森での野外演奏会は
状況によっては中止の可能性もあるようです。
午前10時には決定とあります。
<追記2>
やはり中止となってしまいましたね。
良い仕上がり具合だっただけに、昨夜一回きりはもったいなかったなぁ…
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by capricciosam | 2009-07-18 23:38 | 音楽 | Comments(0)

クリストフ・エッシェンバッハ&PMFオーケストラ@PMF2009

これまでのPMFを振り返ってもマーラーは毎回のように
取り上げられていると思うが、「復活」は独唱と合唱付きの大曲だけに
1991年の一回しかなかったと記憶している。
その演奏会を指揮したのがエッシェンバッハさんで、
再登場にあたり奇しくも18年ぶりにこの曲を指揮することとなったようだ。

当時私はチケットを押さえておらず、急遽苫小牧での鑑賞となった。
第一楽章の開始は指揮者としても相当な気合いがはいるのだろうが、
エッシェンバッハさんが顔を真っ赤にして力強くタクトを振り下ろして
開始されたシーンは今でも脳裏によみがえる。
今回も同様で、暗譜で精力的に腕を振って演奏を推進していくが、
決して性急なものではなかったように思う。
アニバーサリーオーケストラの演奏会でも感じた丁寧な音づくり、とでも
言えばよいのだろうか。事実この楽章に約25分かけている。

PMFオーケストラ演奏会Aプロの特徴は各パートにウィーン・フィルの
メンバーが入って演奏することだが、さすが彼らのソロは聴き応えがある。
特に今夜はオーボエのM・ガブリエルが光った。
今年はPMFウィーンを聴く機会は今回だけだったが、満足、満足。

第四楽章「原光」
「おお、紅のバラよ。…」と始まるアルト独唱の聴かせ所。
ペトラ・ラングさんは標題どおり「荘重かつ素朴」に歌い上げたと思う。
しかし、大ホールを圧倒するまでの高密度の声量ではなかったのが
惜しまれる。
その点一昨年札響定期で聴いたビルギット・レンメルトさんは凄かった。

合唱も加わる大フィナーレとなる第五楽章では、
オケも持てるパワー全開となって、この劇的なクライマックスを
形作っていた。大ホールで音がビリビリする体験なんて
めったにあるもんじゃないでしょう。
PMF合唱団は構成的には一昨年の札響定期「復活」と同様だが、
健闘していたと思う。
それから目立たないがバンダの皆さんもうまかったね。

休憩なしで約90分。
会場のあちこちからブラボーが飛んでいました。宜なるかな。
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by capricciosam | 2009-07-11 23:21 | 音楽 | Comments(0)

エッシェンバッハ&PMFアニバーサリーオーケストラ@PMF2009

今年のPMFは修了生によるオーケストラ演奏会から。
編成は65名と小ぶり。

1曲目ベートーヴェン/ヴァイオリン協奏曲
エッシェンバッハの指揮はテンポを遅めにとって、
じっくりと音楽を形作っていく様は、以前聴いた時よりも
円熟味を増したからなのだろうか。
そのためか、独奏のエリック・シューマンも丁寧な弾きぶりが耳につき、
年相応のパッションを演奏にこめているようには聞こえないため、
やや平板な印象を覚えてしまい、会場の熱狂とは異なり感興は薄かった。
アンコールにクライスラーのレチタティーボとスケルツォ

2曲目シューマン交響曲第2番
PMFスタートの年。バーンスタインがPMFオーケストラを指揮する曲は
当初自作の「ジュビリー・ゲームズ」だった。
しかし、この曲はレニーが生涯愛したというシューマン交響曲第2番に変更。
死期の迫っている彼の指揮のもと「奇跡」とまで言われる出来だったようで、
この演奏会は残された映像でご覧になった方も多いのではないか。
そして、この曲がPMF生を指揮して演奏する唯一の曲となったことは有名。
会場は今はなき札幌市民会館。
以来、この曲はレニーとともにPMFの「伝説」となった。

それを20年という節目で久しぶりに取り上げた訳だが、
エッシェンバッハは暗譜で指揮する気合いのいれよう。
一曲目の淡々とした演奏に大して期待せずにいたら、
第1楽章から充実した響きとなり、
これが最後まで一糸乱れぬ演奏を繰り広げる秀演となった。
第2楽章のヴァイオリンが駆けめぐるがごとき演奏に対しては、
楽章を終えてエッシェンバッハが身振りでOKを出していたが、
聴いていて、これには十分うなずけた。
とても臨時編成とは思えない。
一期一会の力なのか。
プロの洗礼を受けるとは、やはり凄いものだなぁ、と感じた。

オーケストラとしてのアンコールはなく、会場も明るくなり、
私も出口に向かって移動してまもなく、珍しいことが起きた。
ステージに再登場したファゴットのD・マツカワさんが
日本語で会場に語りかける。
「音楽っていいですね。よろしかったら僕たちの演奏を聴いて
ください。」
すると、ステージに楽器を持ったメンバーが登場して着席。
vn2、va1、vc1、cb1、fl1、ob1、cl2、fg1、hr2、tp1
指揮はD・マツカワさん。
そして室内アンサンブルによって演奏されたのは、
ワーグナーのジークフリート牧歌
シューマンの興奮をやさしくクールダウンするがごとき調べ。
「ポストリュードコンサート」というらしいのですが、
空席も目立ち、立ったまま聴いている人も多かったのですが、
会場からは大きな拍手が送られたことは言うまでもありません。

修了生による演奏会は札幌、苫小牧の2回のみだったようですが、
PMFの成果を知らしめると捉えるなら、実にもったいない感じがしました。
PMFも20周年を迎え、まかれた種は確実に世界中で芽吹いて、
成長していることが実感できる見事な一夜でした。
これからも機会を捉えて、今回のような「成果」を披露していただきたい
ものです。
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by capricciosam | 2009-07-06 23:50 | 音楽 | Comments(0)