「無理が通れば道理が引っ込む」
ホント、この世はままならぬ時もある。 この諺でいつも思い出すのは、「江川の空白の一日」事件だ。 1978年ドラフトでは野球協約の不備をついて阪神に形だけ入団し、 即、巨人へトレードという、あざとい手により江川卓投手は巨人への入団 という本望をまんまと果たした。 つまり、道理が引っ込まざるを得ないようにして無理が通ってしまった訳だ。 しかし、世間の目は江川投手に対して総じて冷ややかだったように記憶している。 この一件以降、彼にはダーティな印象がぬぐえないのは、なんとも不幸なことだ。 一方、トレードのために巨人より放出された小林繁投手には 世間の同情と彼の潔さ、男気に対しての好感が高まったように記憶している。 小林さんは移籍した翌年には最多勝を獲得したが、小生も快哉を叫んだものだ。 「やったぜ小林!!負けるな小林!!」と。 そんなお二人がいくら時を経たとは言え、お酒のCMで競演した時は、 内心とてもビックリした。 2007年のことで、お二人とも引退して相当経っていたし、 当時、その撮影の時までお二人がじっくり話したことがなかったという裏話に 意外な感に打たれつつ、妙に納得してしまった記憶がある。 相当なわだかまりがあって当然だろう、と。 そして今夜の急死の報だ。ホントにびっくりした。 今年は日本ハムの一軍投手コーチとして手腕を発揮してもらえただろう という期待もあったが、あえなく潰えた。 しかし、あの独特のサイドスローのピッチングは今でも脳裏によみがえる。 それは巨人のユニホームでもあり、阪神のユニホームでもある。 でも、やっぱり印象深いのは阪神の方かな。 特に、古巣巨人相手に気迫のこもったピッチングを続けたことは忘れられません。 さようなら、小林繁さん。
by capricciosam
| 2010-01-17 22:02
| 時の移ろい
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by capricciosam
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