6月20日は注目すべき話題が多かった。
少し続きを。 ◆その1 山口県母子殺人事件の社会へ与えた影響は大きく、 いまだ判決が確定しない中、最高裁が注目の判断を示した。 無期懲役とした二審の広島高裁の判決を棄却して差し戻した。 これで犯人への極刑言い渡しが濃厚となった、と言えるのだが、 何故かその判決は中途半端な印象を与えた。 というのは、判決が確定するまでに 裁判という「時間」がまたかかる、という点だ。 本事件の重大性に鑑みて再審を決定し(たと信じているが)、 あれほど下級審の判決に踏み込んで判断しているのなら、 本村さんも指摘しているように、 何故最高裁判所は自らの判断を示せないのか? 被害者遺族の苦しみを長引かせるのは如何なものか。 「裁判の迅速化に関する法律」まであることに矛盾しないのか? ◆その2 かつて石炭で栄え、国策により閉山を余儀なくされ、 「炭坑から観光」への転換を図る中で、債務を財政規模の 数倍に膨らませた夕張市が北海道の強い指導を受けて 財政再建団体となることをついに表明した。 各自治体は膨大な財政赤字の前に歳入に見合った 財政運営を強いられていて、企業で言えば「倒産」が 現実問題として浮上してきている。 わが北海道も危ない県の最有力候補の一角を占めている。 現に今年は4月から支出削減に加え、道職員の定数削減と 給与を2年間10%カットして財政健全化を図る計画なのに、 5月には早くも道税収入が不足という報道がなされて、 計画達成に向けて幸先はあまり良くないようだ。 つまり夕張市を指導した北海道とて危うい事態にある ことに変わりはない訳だ。 北海道は開拓以来「官」依存体質と言われてきたが、 最大の産業である「官」が危機に瀕していることになる。 やはり「官」以外の産業の育成が急務なのだろう。 従来からある工場誘致等に加え、IT産業の育成、 コールセンターの誘致等、いろいろなアイデアがあるようだ。 基幹産業の一次産業と観光産業を主体に豊かな自然の中で 安心・安全な「食」の供給を担う場としてさらに体質強化を 図っていくこともオーソドックスながら良い選択だと思う。 しかし、いずれにせよ時間がかかるだろうから、 間に合えば良いのだが。
by capricciosam
| 2006-06-21 23:58
| 時の移ろい
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by capricciosam
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