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アンドリュー・ワイエス

リンクさせていただいているaiden301さんのところで、
偶然目にした盲導犬の写真がワイエスを想起させた。

別にそっくりの構図がある訳ではないのだろうが、
恐らく日没近くとか、日中なのに光がかすかにしか届かない
ほのかな暗がりで、所在なげに佇む姿を毛の一本一本まで
わかるかのような感じが、連想させたのかもしれない。
どうしてなのか、自分でも思い当たらない。
もし似たようなものを観たとしたら、相当以前に観た札幌三越での
「アンドリュー・ワイエス展」しかない、とは思うものの自信がない。
いや、何かの雑誌だったのだろうか。どうにも思い出せない。
こればっかりは考えても答えには行き当たらないようだ。

この時の展覧会でもズシンとした手ごたえのある作品が
やはり多かったような記憶が残っている。

代表作の「クリスチーナの世界」でモデルとなった
クリスチーナ・オルソンは小児マヒで足が動かないため、
地べたを這って移動していた。そして、丘の上にある家で
弟と二人っきりで75歳の生涯を終えるまで暮らしたが、
ワイエスは30年に渡りこの姉弟と交流があった、とのことだ。
この絵は決して暖かい絵ではない、むしろ厳しい絵だ。
この絵を観るたびに虚を衝つかれるような思いがする、のはどうしたことか。
何れにせよ,アメリカ写実主義の傑作だと思う。
アンドリュー・ワイエス_c0007388_2375164.jpg

by capricciosam | 2006-12-06 23:06 | 展覧会


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